快護の家|アイ・ホーム

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内から外へ住まいが広がるフラットな空間。高齢者が快適に自立できるように提案。

宮崎県下で年間120棟ペースで注文住宅を供給しているアイ・ホーム。昨年、オープンしたモデルハウスは、田村寛治社長の体験と佐賀大学の松尾清美先生のアドバイスを具体化した「快護支援モデル」となっています。

「私は幼少期に病気がちだったこともあり、家づくりには加齢や介護の視点が必要だと考えていました。また実際に母の看護を経験して、高齢者と介護者にとって既存の住宅にはこれほどのバリアが存在していたのか、とあらためて思い知りました」と田村社長。

 今回のモデルハウスでは、手すりやスロープを設置して玄関から室内に至る段差を解消するだけではなく、車いすに乗ったままでも自力で庭に出られるように、庭のグラウンドレベルをウッドデッキと揃えています。その際、水やほこりが室内に入るのを防ぐため、デッキの下にはコンクリートの側溝を設けました。また庭に向けた開口部も大きく確保。出入りがしやすいだけでなく、採光・通風も十分に図られています。

「加齢や病気などで身体の機能が低下しても、自由に動き回れれば精神的な活力は維持できます。日差しや風を感じ、庭の緑を楽しめるようにすることも考慮しました」と田村社長。kaigo02

そのためには開口部の配置や空間構成が重要。この家の設計・施工には、構造の自由度が高いSE構法を採用することが前提となりました。
「もともと当社では全棟住宅性能表示を実施するなど、性能・品質には強いこだわりをもって取り組んできました。構造計算の裏付けがあり、精度の高いSE構法は、当社のモデルハウスにはうってつけでしたね」。


光と風と緑を身近に感じるストレスフリーの家。独自の輻射熱冷暖房システムで心地よい室内に。

誰にとっても生活しやすい家を実現するためには、段差解消のほか、動線におけるドアや引き戸の開閉のしやすさ、出入り口や通路幅の確保、階段の安全性などもクリアしなければなりません。また、照明機器や調理機器など作業の負担を軽減する設備面なども重要になります。

「私が特に重視しているのは、温熱環境です」と田村社長。熱交換して取り入れた外気を地下などに設けた空調室でエアコンによって温度・湿度を調整。そこからダクトを通して室内の各室に送り込むという独自の24時間全館空調システムを開発しており、このモデルハウスにも採用しています。
「ダクトを通じて室内だけでなく、躯体そのものを冷暖房する仕組みです。このモデルハウスではQ値0.98の断熱性があるため、効率よく心地いい温度・湿度に保てます」と田村社長。

kaigo03そのうえで室内は自然光や風が行き渡りやすいようにオープンな間取りに。
ポーチから玄関、室内、ウッドデッキ、庭といった生活空間がフラットに連続します。ウッドデッキに続く掃き出し窓にもノンレール構造を採用し、3枚引き戸にすることで車いすでも通りやすい間口幅を確保しました。

ダイニングの外には緑のプランターを上下3段に設置できるオリジナルの造作も設置。葉や枝が風に吹かれる様子を視認することで、窓越しでも風を感じることができます。
家によってほどよく守られながら、自然の安らぎを味わえる住宅モデルとなりました。


内外の仕様や設備に、さまざまなノウハウ・アイデアを反映。

今回のモデルハウスの設計・施工にあたっては、これまでのアイホームが手掛けてきた家づくりのノウハウやアイデアがふんだんに盛り込まれています。

たとえば県産材の活用事業に参加した経緯から生まれた杉の圧延材もそのひとつ。杉の板材に高温の圧延をかけることで圧縮・加熱を行い、施工後の伸縮が抑えられています。「温かな質感のある幅広の無垢材を床に張ることで、空間に落ち着きを加えることができました」と田村社長は説明します。

また、階段の踏み板にも宮崎県産の杉材を波板状に加工したものを使いました。
「階段からの転落事故の防止のため、板の表面全体にリブ加工が施されています。足の感触がよくグリップ力にも優れているので、これは介護モデルだけでなく標準仕様として検討したいと思っています」と田村社長。
蹴込みを白く塗装しているため、茶色の踏み板を識別しやすく、視力が低下しても昇降しやすいという配慮も。

1階はオープンなLDKがメインとなっているのに対し、2階は寝室などを配したプライベートのフロアに。最新の介護用寝具も置けるように広々とした空間となっています。
「寝室はプライバシーを確保するため、あえて2階にしました。その代わり、移動が負担にならないよう、ホームエレベーターも用意しています」と田村社長。
浴室、トイレ、洗面台、キッチンなども車いす使用時のことを想定した設計・仕様になっています。

その一方、造作家具は指定業者で統一し、柱・梁には漆風の塗装を施すことで色調をコーディネート。SE構法の金物類が見えないよう、単板でカバーして隠すといった細やかな配慮ですっきりとした空間にまとめ
ました。

「ここは病院ではなく住宅。わが家ならではのくつろぎを感じられるようにしたかった」。田村社長のそんな思い入れが込められた仕上がりとなりました。

設計・施工 アイ・ホーム株式会社
宮崎県宮崎市佐土原町下那珂3569-7 Tel0120-82-7770