【理想の家づくりvol.006】 〜障子とふすま〜

syouji

スケルトン&インフィルを考える(5)

スケルトン&インフィルの話

〜障子とふすま〜


 

syouji前回はスケルトン&インフィルのことを考えるのに家の中で大事なパーツとして家具の話をしました。もうひとつ重要なパーツがあります。それは建具です。
日本の昔の家はよく紙と木で出来ているといわれます。紙とは障子やふすまの事です。日本の家は大きな部屋を必要に応じて仕切って使っていました。仕切ると言っても、紙ですから、音はもれますし、障子なら光も漏れます。プライバシーというのはあまりなかったと言えそうです。そうした欠点もありますが、この障子で区切る方法はとても便利です。あらかじめ鴨居と敷居があれば大きな部屋を必要な時に区切り、または大きく使う時は開いたり,扉を外したりできます。区切っても欄間は通っているので空間的な広がりもできます。暮らしの可変性を簡単に実現する事が出来るのです。そして便利なだけでなく物の視線がさえぎられることで、安心感もあります。

しかし、こうした障子やふすまと言った建具は、徐々に姿を消していきます。戦後の日本では標準的な家族の人数は4人、それぞれのプライバシーを重視しようという考え方に変わっていきます。小さな家でも個室を確保しようと小さな部屋を始めからしっかりとつくり、音のもれないドアに変わっていくのです。

そうした家族の人数も最近は大きく変わり始めています。今は人口もピークを過ぎ、少子化、高齢化などから1人で暮らす人、2人で暮らす人が共に30%近くにもなっています。そして家族が一緒にいる時間がすくなくなっているなかで、プライバシーをいかに守るかより、いかに共有するかということのほうが求められてきているのです。
こうした1人の時間、または夫婦2人の時間を考えると、プライバシーを守る必要もなくなり、かつての日本の障子のような建具の価値が改めて見直されてきています。できるだけ壁をやめて、家を大きな空間でつくり、必要な時だけ閉じるという考え方なのです。

前回の「家具化」という考え方に沿って考えると、壁を建具に変えていく、「建具化」とうのが今回のキーワードです。みなさんのお考えをお寄せください。