〜地震国日本に住んでいる私たちが知っておくべきこと〜【3匹の子ぶたvol.007】

top07_1

top07


あなたの家は構造計算されたますか?(4)

地震国日本に住んでいる私たちが知っておくべきこと


top07_1

図1:世界に占める巨大地震の割合

木造住宅において「構造計算」をしていないということはどういうことなのか、あるいは「構造計算」することによって何が変わるのか、ということを説明する前に、改めて地震国日本に住んでいること、そしてそこで家をつくることの意味を考え直してみたい。
ここに、日本がいかに世界でいちばんの地震国であるかを示すデータがある。
日本の国土面積は約三八万平方キロメートルで、全世界の陸地面積約1億3500万平方キロメートルの約0.25%にあたる。そのなかに世界人口64億人のうちの1.7%およそ1億2,000万人の人たちが生活している。この、面積では世界の0.25%しか占めていない小さな島国日本で、世界じゅうのマグニチュード6以上の大地震に限定すると何と22%が日本で発生しているのだ。世界の400分の1しか面積がない日本に、世界で起こっている大地震の5分の1が集中している。これが日本の地震事情である(図1参照)。

top07_2

図2:世界大都市の自然災害リスク指数(出典:「平成16年版防災白書」「ミュンヘン再保険会社による世界主要災害マップ」より作成

もう1つのデータは、2003年にミュンヘン再保険会社が公表した「世界大都市の自然災害リスク指数」である(図2参照)。これは保険金額を決めるために、ロサンゼルスを100とし、数値が高いほどリスクが高いことを意味している。保険金額を決めるためのデータだから、リスクが高いということは災害の起こる確率が高い、つまり災害時の被害金額が高いことを意味する。見てすぐにわかるように、東京・横浜は、並み居る大都市をおさえて圧倒的なナンバーワンの「高リスク都市」となっている。そのリスクの高さはロサンゼルスの100に対して何と710。ケタ違いの地震リスクなのである。
私たちは震度2や3程度の地震であれば「震度2か。小さいな」と、2〜3日もすれば地震があったことさえ忘れてしまう。また、「今日の地震は大きかった」と自分の経験のなかから地震の大きさを比べることもある地震に慣れた国民だ。しかし、こんな国民は世界的に見ればきわめて稀で、世界では一生の間に一度も地震を経験しないで過ごしている人も少なくないのだ。地震に慣れた日本人はむしろ異常といっていい。
機会があったら、気象庁のホームページで「地震情報」を見てほしい。日本地図の上にテレビやラジオの地震速報には出てこない小さな地震が日本全国に散らばって、かなりの頻度で示されていることに驚くはずだ。
(気象庁ホームページ:http://www.jma.go.jp/jp/quake/)
「世界大都市の自然災害リスク指数」では東京・横浜の数値が突出しているが、日本の他の都市を評価したとしても、諸外国の都市から比べれば、そのリスク値は高いものになるだろう。そういう国に私たちは暮らしているのである。

そこには日本の住宅業界の大きな問題が隠されている。

 


このコラムは、2007年に発刊された「家、三匹の子ぶたが間違っていたこと」【ダイヤモンド社】の内容から、

弊社代表取締役田鎖郁男の記事を抜粋して掲載しています。詳細については、書籍をご覧下さい。

………………………………………………………………………………………………………………………………

sanbiki「家、三匹の子ぶたが間違っていたこと」 田鎖郁男・金谷年展(共著)

大地震のたびに繰り返される悲劇の本当の原因は何か?本書に、その答えのすべてがある。「日本の二階建て木造住宅の97%以上が構造計算されていない」という事実を知っていますか?“家”の考え方が180°変わる目からウロコの書。
単行本 213ページ 発刊:2007年11月 発行:ダイヤモンド社

→書籍のご購入はこちらから