〜「構造計算」。難しそうなことは重大な事実でもマスコミは報じない〜【3匹の子ぶたvol.014】

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 あなたの家は「構造計算」されていますか?(11)

「構造計算」。

難しそうなことは重大な事実でもマスコミは報じない


 前述したように、姉歯元建築士による耐震強度偽装事件によって、「構造計算」という専門用語が一般用語になったが、当時のマスコミ報道では「構造計算」という言葉だけが踊り、その意味や内容は誰も説明しなかった。 耐震強度偽装事件が起こった直後、私のもとにもいくつかのマスコミから「姉歯事件と構造計算についてコメントが欲しい」という電話が入った。私は、木造住宅における構造計算についても取り上げてもらえるのなら、という条件で取材に応じた。そして、レポーターの質問に答えながら、構造計算と建物の安全性、そして木造住宅では構造計算が行なわれていない現実について2時間近く話した。しかし、放映された30秒ほどのシーンではそれらはすべてカットされ、残ったのはディレクターやレポーターからの「それで、この建物は震度5で壊れますかね?」「なぜ発見できなかった?」といった質問への答えだけだった。ディレクターに抗議したが、「ニュースとして面白くないから」と受け入れられなかった。 マスコミは、少なくともテレビ番組は建物がなぜ壊れるのかについても関心がなかったし、建物の倒壊によって人が亡くなることがないようにするにはどうしたらよいかということにも興味がなかった。取材者の誰からも「構造計算というのはどういうことか説明してください」という質問はなかった。関心があったのは、ゴシップ的な姉歯という一人の建築士のしでかした犯罪と、その結果どの建物が壊れるかということにすぎなかった。その意味ではマスコミの罪も重いと私は思っている。 


このコラムは、2007年に発刊された「家、三匹の子ぶたが間違っていたこと」【ダイヤモンド社】の内容から、

弊社代表取締役田鎖郁男の記事を抜粋して掲載しています。詳細については、書籍をご覧下さい。

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sanbiki「家、三匹の子ぶたが間違っていたこと」 田鎖郁男・金谷年展(共著)

大地震のたびに繰り返される悲劇の本当の原因は何か?本書に、その答えのすべてがある。「日本の二階建て木造住宅の97%以上が構造計算されていない」という事実を知っていますか?“家”の考え方が180°変わる目からウロコの書。
単行本 213ページ 発刊:2007年11月 発行:ダイヤモンド社

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