家、三匹の子ぶたが間違っていたこと

【三匹の子ぶた vol.16】〜あなたの家の重さは? 地震でかかる力はどのくらい?〜

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あなたの家は「構造計算」されていますか?

〜あなたの家の重さは? 地震でかかる力はどのくらい?〜

あなたの住んでいる木造住宅を想定して考えてみたい。

建物の重さ:
体重計通常、木造建物自体の重さと積載荷重はどのくらいあるかというと、40坪程度の木造だと約40トンである。たぶん想像より重いと感じる人が多いだろう。そして、仮に屋根に1メートルの雪が積もったとする(多雪地域ではよくあることだ)。

雪は1平方メートル当たり約300キログラムもあるので、屋根の面積が60平方メートルあれば、なんと18トンの雪の重さに耐えなければならないことになる。象に置き換えると約五頭分だ。普通の地域(東京・大阪での基準)でも30センチ程度の雪が積もることを前提に計算しなければならないので、約6トンの重さが屋根に乗ることが前提になる。 よく住宅メーカーの広告で、「象」や「車」を屋根に載せて「丈夫な家」とアピールしているが、30センチの積雪にも耐えられない家を安全だといっているのだから、そのばかばかしさがわかるというものだ。そのメーカーは自分で構造計算をしていないことを暴露していることに等しい。そのことに気づいていないのか、あるいは何も知らないユーザーをあざむいているかどちらかである。 地震のときにかかる力:次に地震のときにかかる力について見てみると、震度5強程度の中規模地震でも約八トンの力で家を横から揺らすことになる。その力で押しても、0.3度程度しか建物が傾かないように設計しなければならないと構造計算では求められている。地震の力は建物の重さが大きくなればなるほど大きくなるので、例の三匹の子ぶたの「レンガの家」は建物自体が重いから8トンよりもはるかに大きくなる。逆に軽い「わらの家」ならかかる力はかなり小さくなるということである。

台風のときにかかる力:
台風のときにかかる力であれば、風速30〜40メートル(地域によって異なる)の風速を想定する。風の場合は建物の面積に比例して力がかかる。四〇坪の家で、風が当たる面積を64平方メートル程度とすると約6トンの力で建物を押すという計算になる。風の力は、「わらの家」であれ「木の家」であれ「レンガの家」であっても同じ面積であれば変わらない。当然「わらの家」は一番早く吹き飛ばされ、「レンガの家」はもっとも吹き飛ばされにくくなる。「三匹の子ぶた」で「レンガの家」がベストとされる所以である。 いずれにしても、「皆さんの想像をはるかに超える力が、建物にはかかっている」ということを感じていただきたい。ふだん目にしている重さの単位と桁がずいぶん違うということがわかっていただけたのではないだろうか。 正しく構造計算をした家は、こうしたことを前提に、「6〜8トンの力で建物を横に動かす力」に対して、0.3度以下の傾きしか許さない精密さを構造計算では求められるから、安全性が確保されているということだ。「わらの家」は地震には強いが台風には弱い。「レンガの家」は台風には強いが地震には弱い。つまり、地震と台風の二つの自然災害に脅かされている日本では「木の家」が最適であり、もっとも賢い選択になるというのは、こういうわけだ。 ここまでの解説で、いままで住宅屋さんや不動産屋さんに説明されてきた内容とずいぶん違うと思うのではないだろうか。木造住宅の説明でよく「ヒノキでつくった家は丈夫で安心」とか、「腕のいい大工さんに建ててもらったから丈夫で安心」といったことを聞くが、いかにトンチンカンな説明かがわかるだろう。家の強さを誤解しているのは、「三匹の子ぶた」だけではないのである。 たとえば、在来工法で使われる105ミリの柱に、ほぞかき(柱と梁をとめるためにほぞという凹凸をつけてある)がある場合、たった100キログラム程度の横からの力で折れてしまう。特に、在来工法では一本一本が弱いので、力の伝達をしっかり検証しないと、簡単に壊れてしまう可能性大である。地震の力は我々が日常生活で感じる力の大きさと一桁は違っているので、まさか木材が折れてしまうとは想像できないのだ。何も知らない一般消費者は完全に誤解して安心感を持ち、家を買っている。 大工さんがどんなに優秀な技術を持っていても、この大きな力には勝てない。 それに、ヒノキが強い(実際には強くない)としても、本数が足りなければ意味がない。勘と経験が物をいうと豪語する大工さんを見かけるが、それは、これらの事実を知らないがゆえの勘違いである。

 

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