SE構法およびCLTの新たな活用 Reborn-Art Festival × ap bank fes 2016 フェス会場内の休憩コーナー、飲食カウンターに

株式会社エヌ・シー・エヌ(東京都港区、代表取締役社長:田鎖郁男)は「耐震構法 SE構法」を通じて2016年7月29日(土)~31日(日) に行われた「Reborn-Art Festival × ap bank fes 2016」に協賛し、サスティナブルな会場づくりに協力いたしました。

【概要】
7月29日〜31日の3日間、石巻港雲雀野埠頭を会場に、「Reborn-Art Festival × ap bank fes 2016」が開催されました。本イベントは、 石巻/牡鹿半島の魅力を伝えるため翌2017年に開催される「Reborn-Art Festival 2017」について知って頂くと共に、ap bankがこれまで 続けてきたap bank fesのバトンを来年以降へ繋げていくためのプレイベントとして計画されており、音楽を中心としながら、地域の自 然や人とのコラボレーションによる食・アート・ワークショップなども併催され、晴天にも恵まれ大盛況のうちに終了いたしました。

【注目の木質材料「CLT」とSE構法による展示アイテム】
会場デザインを担当したのは、建築家、藤原徹平氏率いるフジワラテッペイアーキテクツラボ。
今回は、複数年続く「Reborn Art Festival」のための再利用が可能なステージを作る必要があり、かつ、仮設のテントでない新しいデザインの展示会用の休憩スペースとして、組み立て・解体の容易なSE構法と新しい木質材料であるCLT(Cross Laminated Timber)を利用したステージが提案されました。また、飲食ブースのカウンターもパーツ化されたCLTによる組み立て式となっており、デザイン性と再利用性を両立したカウンターが設営されました。
株式会社エヌ・シー・エヌでは、院庄林業株式会社(集成材の提供)、銘建工業株式会社(CLT材料の提供)と協力し、SE構法とCLTのハイブリッドによるステージの設計及びCLTによるカウンターの設計を協力させていただきました。写真にありますように、完成した人々がくつろぎながら集まるステージやCLTのカウンターは会場でも人気を博しており、来年度以降も使われるサスティナブルな観点からも有意義な、新しい木材利用の提案となりました。

【設計者からのメッセージ】
REBORN ART FESTIVAL×ap bank fes 2016は東日本大震災の震源地にほど近い石巻の埠頭が会場である。震災から5年。鎮魂のための場でもあり、復興に向かって再生する力を生む祝祭の場でもある。しかし現実的な課題として、産業用の埠頭であり、夏の屋外フェスに不可欠な木陰がない。そのため、音楽を聴くためのエリ
ア<LIVE GROUND>とその他のエリアとの中間に<縁側テラス>をSE構法でつくった。<縁側テラス>と周囲に敷き詰めたウッドチップによって、人工的な大地に木陰的な環境を生みだせないかという試みである。SE構法は短期間で骨組みが立ち上がり、再利用が可能な点から実は今回のようなプロジェクトと非常に相性が良い。また仮設構築物の場合、床をどうつくるのかが課題となるが、今回はCLTの大判(2メートル×5メートル)床をそのまま置くだけの構法とし、CLTの重さをカウンターウェイトとして用いた。

<縁側テラス>は自然にステージに視線が向くように平面は扇状に角度を振り、またステージの風景を遮らないように、背の高い部分と低い部分が連続する断面形状としている。SE構法の架講から農業用のネットを縫い合わせたシェードを吊り下げ、海の気持ち良い風が架構の下をシェードに沿って流れていくことが視覚的にも経験できるようにしたことで、テントが立ち並ぶことが多い、フェスの空間に新しい有機的な環境をつくることができた。
また、今回のフェスでは、地元の方が出店する飲食店と来場者とのコミュニケーションを生み出すことが求められ、その試みの一つとして、<HARBOR YOKOCHO>のカウンター什器をCLTでつくった。カウンター状の席とお店のカウンターが一体成型され、そのままパーテーションともなるような什器で、木の塊であるというCLTの可塑的な性質の面白さを生かしたデザインである。工場でプレファブされ、現地で組むだけで、木の塊をくりぬいたような特別な人のための場所ができる。木の存在感・迫力によって、地元の人の食への愛着をそのまま示すことができたのではないだろうかと思う。
(藤原徹平/REBORN ART FESTIVAL×apbank fes 2016会場デザイン)

設計者プロフィール
藤原 徹平( 建築家/株式会社フジワラテッペイアーキテクツラボ一級建築士事務所代表)
1975年横浜生まれ、横浜国立大学大学院修了
2001年より隈研吾建築都市設計事務所勤務、同事務所設計室長・パートナーを経て2012年退社
2009年よりフジワラテッペイアーキテクツラボ主宰
2010年よりNPO法人ドリフターズインターナショナル理事
2012年より横浜国立大学大学院Y-GSA准教授

「耐震構法 SE構法」とは・・・
高精度な集成材を軸組部分に採用し、接合部にエヌ・シー・エヌ独自開発によるSE金物を使用して、圧倒的な構造強度を実現した住宅構法が「耐震構法 SE構法」です。具体的な構造計算データを基に安全性を確保できるため、真に安心して建てることのできる住宅として注目されています。こういった特徴から、大きな開口部を自在に配置することができるので、パッシブな家づくりに適した工法といえます。また施工する工務店は、特別な講習を受け資格を取得した全国の493社*。創業以来、全棟構造計算・全棟性能保証を実施し、現在では全国に延べ1万5672棟*のSE構法の家があります。
*2015年3月現在