REPORTレポート

2023年3月期の実績報告

研究開発

Timber Structure Lab.は2022年3月1日に開設し、それから約1年、様々な実験を実施してきました。

本報では、昨期の実績を紹介します。

 

開設当初は、写真や動画撮影、プレス発表などの宣伝・広報関係の実験が多く、本格的に研究開発を開始したのは5月末からでした。

エヌ・シー・エヌの開発の方向性などの機密情報が含まれるため詳細はお伝え出来ませんが、実施した内容は下記の通りです。

 

 

■SE構法関連の実験

・5階建てを想定した高耐力壁と柱脚金物の開発

・構造用パーティクルボードを用いた耐力壁の開発

・品質管理を目的としたSE構法で使用する集成材の抜き取り検査

 

■SE構法以外の木構造の実験

・Glued in Rod(通称:GIR)工法の施工研修と接合部実験

・断熱ボードの耐震性能確認実験

 

■研究関連の実験

・ラグスクリューボルト接合の基礎研究

・ドリフトピン接合の基礎研究

 

その中でも断熱ボードの耐震性能確認実験は、Timber Structure Lab.で初めて実施した社外からの依頼実験です。SE構法や在来軸組工法の構造躯体に、木製の断熱ボードを専用ステープルで留め付けると耐震性がどの程度UPするのかを確認するために実験を行いました。詳細は別レポートで後日報告することにします。

 

1年目の所感としては、小規模で少人数(2人か3人で実験)で運営しているが、効率良く実験が進むことです。これは、これまで培ってきたエヌ・シー・エヌの開発ノウハウはもちろん、エヌ・シー・エヌのプレカット工場や金物メーカー、資材メーカーのネットワークを活用することで実現できています。

 

2024年3月期もSE構法の開発はもちろん、SE構法以外の木構造や基礎・応用研究を進める所存です。