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株式会社エヌ・シー・エヌ

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WORKS実績紹介

アクシスホールディングス新社屋

SUMMARY

連なる吹抜けを支える大架構

ベンチャー企業が、地域の優れた人材獲得のために欲した大空間とそれを支えるSE

事業主である、株式会社アクシスホールディングスは2015年の創業で、メーカー系企業の工場の出荷・在庫管理システムの開発を基幹業務としつつ、今日では衛星測位システムを用いた位置情報管理システムの開発など、幅広くシステム開発を手がける熊本のベンチャー企業である。今回新社屋の建設にあたり、人材獲得のために大きなホールを持った魅力的な社屋を建設するために、ブランカアーキテクツ田畑氏に声をかけ計画がスタートした。当初は鉄骨造でイメージをしていたが、田畑氏の提案より、木造はSDGsへの貢献という点においても有意義であるという考えのもと、木造オフィスの建設に至った。

魅力的なワークプレイスをめざす

ファサードは東側で、ふたつのボックスがかみ合うような形状である。屋根は片流れだが、正面左手の壁面をわずかに角度をつけて振っていて、かつ壁上部はその奥のルーフバルコニーのパラペットでもあるため、屋根勾配が視覚的に相殺されて、よりボックス感を印象づけている。壁柱で支えられたピロティを抜け、長いエントランスアプローチの先には当初の希望であったホールにたどり着く。ホールより西側はセキュリティのかかったオフィススペース、ホール中央部のらせん階段を登ると2階のラウンジに至る。ラウンジ中央部にはコの字形にバーカウンターを設けた幅3,600mmの大きなキッチンが置かれている。キッチン上部には要望にあった銅板菱張りの和室がおかれている。この建物でもっとも目を引く場所は、複雑な架構を持つホール、ラウンジ周辺である。ホールは天井高4,500mm、平面は11,000mm(長辺)×7,000mmの台形。ラウンジは天井高4,550mm、8,000mm角の平面で、どちらも無柱空間で、双方が接するところには壁がない。さらにラウンジは北と東の2方向に最大1,500mmほど跳ね出している。ホール南側壁面には耐風圧を考慮して120mm×300mmの平角柱が2本入る。ホールからラウンジへ上がるらせん階段の両脇に立つ2枚の壁は120mm×300mmと120mm×240mmの2本の平角柱を構造用合板で一体化した壁柱で、このふたつを繋ぐ梁は成750mmを用いている。これらの柱梁のほとんどが現しで、木造の大架構であることを主張している。大きな吹抜けの連続する空間をSE構法の豪快な架構が支えている。

DATA

所在地
熊本県熊本市
用途
事務所
設計
ブランカアーキテクツ
施工
世紀建設株式会社
SE構法施工
HOMECRAFT株式会社
階数
2階
延床面積
622m2
耐火要件
その他建築物
設計期間
2021年12月 - 2022年5月
竣工年
2022年