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株式会社エヌ・シー・エヌ

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CONCEPT鉄骨造から木骨造へ

鉄骨造から木骨造へ - 耐震構法SE構法が可能にする大規模木造建築

Steel-frame to Timber-frame

地球上にある資源は、無尽蔵でも無限なものでもありません。世界中の人々がそのことに気づき、環境意識の高い人々は持続可能な社会を築くためにいろいろな取り組み、努力をしています。では、建築はどうでしょうか。鉄骨やRCで造る建築は、解体されればリサイクルできない廃棄物となってしまいますが、解体後もう一度部材を使いなおすこともできる木造建築は、持続可能な社会に必要な建築資材ではないでしょうか。また、鉄やコンクリートは有限の資材ですが、木は再生産が可能な循環型資源なのです。「伐る→植える→育てる」という森林のバイオマス(循環サイクル)の中で、成長しながらCo2を十分に吸収しきった木を伐採し、建築資材として利用する。その後、新しく植えて育つ木がまた成長しながら、またCO2を十分に吸収するというように、持続可能な資材と言えるでしょう。このように木造建築は、現代の社会的背景からも求められているのです。

木造市場の広がり

伐採期を迎えた日本の森林、CO2削減、公共建築物木材利用促進法の施行…。いくつもの社会的背景が木材利用へのベクトルとなり、国は次々と木造化促進の国策を打ち出しています。木造市場は着実に拡大し、今後もその流れは続く見込みです。昨今話題となった新国立競技場の屋根に木造が採用されたことは決して偶然ではありません。

省庁 用途 棟数 合計延床面積(m2
警視庁 訓練施設 1 68
その他(女子用トイレ増築) 1 7
厚生労働省 会議室 1 93
保育園 1 88
トイレ 1 36
農林水産省 森林事務所 1 36
国土交通省 公園施設 1 1,262
トイレ 1 65
環境省 公園施設 14 2,223
トイレ 4 178
防衛省 貯蔵庫 1 17
合計 4,047m2

木造で整備を行った公共建築物(平成26年度)|出典 林野庁

随所に木材を使用する新国立競技場案|出典 JAPAN SPORT COUNCIL [PDF]

非住宅木造の市場規模 ※木材利用促進法施行(2010年)前後の比較

木造ラーメン構法という、もうひとつの選択肢

木造はどういった案件で採用されていますか?
せいぜい住宅+α程度の規模までで、500m2を超える規模になると当たり前のように鉄骨造・RC造を選択する方が多いのではないでしょうか?しかし、「木造(在来工法)」と「鉄骨造」の間に「木造ラーメン構法」という選択肢を持つことで、建物規模に最も適したコストが実現できます。

耐震構法SE構法はその木造ラーメン構法において最もコストコントロールが容易な構法です。住宅向けをメインに開発されたこの構法は、構造材は住宅で使用するものを用いてコストを抑え、それでいて鉄骨造と比較して遜色のない強度を誇るため、大開口、大スパンの設計を可能にします。

木造(在来工法)と木造ラーメン構法「耐震構法SE構法」と鉄骨造の比較

木造を選ぶ3つのメリット - 資産性・意匠性・軽量性

資産性

木造を選択することにより節税効果が得られます。減価償却期間が鉄骨造より短く設定されており、年間の経費をより多く計上することが節税につながります。また、耐用年数はあくまで税法上定められた年数であり、現代建築ではメンテナンスを適切に行うことで更に長期に使用可能です

意匠性

木造はやわらかな木の空間を作ることができます。柱や梁などの木材を見せて使うことで、穏やかな印象が演出できます。保育園・幼稚園や店舗など、木の温もりが好まれる施設には木造が最適です。

軽量性

木造は鉄骨造に比べ、とても軽量です。
軟弱地盤の事案においては、杭の本数が減らせたり、杭工事が不要となるケースもあります。基礎のサイズダウンを見込める為、限られた予算でプロジェクトを成立させるのに木造は有利に働きます。

上:減価償却資産の耐用年数に関する省令
下:木骨造と鉄骨造のコストの比較

木造建築に関するよくある質問

Q. 木造は大規模建築に適していますか?
A. 日本いは世界に誇る木造建築の歴史があります。世界最大の木造建築である東大寺や、世界一高い仏塔である東寺の五重塔など、1000年以上の歴史を持つ木造建築が数多く残存していることこそが、木造が大規模な建築にも適していることを裏付けています。
SE構法で使用される集成材も実は歴史が深く、10世紀頃には仏像の彫刻制作において「寄木造」という技法が使われていました。東大寺の大仏殿の柱はこの寄木造の技法で再興され、現在既に300年近い風雪や地震に耐えて形状を維持してきました。
Q. 耐火性能が心配です
A. 一般的に木は燃えやすいと考えられていますが、太い柱や梁は長時間火にさらされても、表面は焦げても中身は残ります。火災の際に躯体の耐力が低下して崩れ落ちることに注目すると、木材は鉄骨よりも丈夫だという実験結果もあります。また、防火扉なども鉄製では高温ですぐに曲がってしまい、触ることも開けることもできなくなってしまいますが、木製の防火戸なら防火の役割と同時に、原型をとどめているので蹴破ったりすることも可能で、避難経路を確保しやすくなります。
Q. SE構法はどれぐらい木造建築の実績がありますか?
A. 創業以来、NCNは耐震構法SE構法の木造住宅向けの構造躯体を20,000棟以上供給してきました。その間、私たちは東日本大震災や熊本地震などで多くの貴重な命や財産を失うこととなりましたが、その中でもSE構法の家が地震による倒壊0件という実績を残せたことは、未来に繋がる希望の一縷だと考えています。
また、NCNでは大型の非住宅木造建築も数多く手がけてきました。そもそもの歴史を紐解けば、SE構法は大型建築物のために開発された技術なのです。構造家の播繁氏が、1998年に長野県で開催された冬季オリンピックの舞台となる記念アリーナ「エムウェーブ」の設計を担当した際、大規模建築にも耐えうる構造体としなやかな木の美しさを両立させた構法を編み出し、それが後のSE構法の前身となりました。
Q. SE構法で大規模木造建築を施工できる業者を紹介してもらえますか?
A. NCNではパートナー制度を設けており、大規模木造建築をご検討の方は、まずパートナー企業を通じてご依頼いただきます。パートナー企業はSE構法の技術研修を受けSE構法施工管理技士の資格を所有していますので、安心して施工をお任せください。地域ごとのパートナー企業の一覧はこちらをご覧ください。