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株式会社エヌ・シー・エヌ

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SE CONSTRUCTION耐震構法SE構法

耐震構法SE構法の構造躯体の設備開口ルールまとめ

  • 耐震構法SE構法の構造躯体の設備開口ルールまとめ -

木造で設計を行う場合には、設備のルートを事前に検討して適切な位置で設備開口を設けることが必須となります。このコラムではSE 構法で設計監理を行う場合に必ず知っておきたい設備開口のルールについてお伝えします。

 

<このコラムでわかること>

  • SE構法の梁(側面)の穴開け
  • SE構法の梁(上下面)の穴開け
  • SE構法の梁(上面)の欠き込み
  • SE構法の柱の穴開け
  • SE構法の耐力壁の穴開け
  • SE構法の床の穴開け

SE構法の梁(側面)の穴開け

構造上主要な梁の側面に穴を開ける場合は次の基準とします。

[穴径:φ 70mm 以下の場合]

・穴を開けることが可能な範囲は、下図のハッチの範囲です。

・構造管柱が取りつく部分には金物のハンガーボルトが打ち込まれているため、柱の直上、直下には穴を開けないでください。

 

[穴径:φ 70mm を超える場合]

穴開けの範囲と補強方法については下図を参照してください。

 

SE構法の梁(上下面)の穴開け

構造上主要な梁の上下面に穴を開ける場合は次の基準とします。

・穴を開けることが可能な範囲は、下図のハッチの範囲です。

・構造管柱が取りつく部分には金物取り付け用のハンガーボルトが打ち込まれているため、穴を開けないでください。

 

SE構法の梁(上面)の欠き込み

構造上主要な梁の上面に欠き込み等を行う場合は次の基準とします。

※下面の欠き込みは禁止です。

 

 

SE構法の柱の穴開け

柱の穴開けは下図の通りです。

○ 柱に窓まぐさの欠き込みを行う場合

・欠き込みは管柱のみとし、主柱・通し柱は不可とする。

・欠き込み位置は、穴開けと同様の範囲とする。

・欠き込みは2面までとし、欠き込み深さは1面の場合は10mm、2面の場合は5mm以下とする。

・穴開けと同位置の欠き込みは不可とする。

 

SE構法の耐力壁の穴開け

耐力壁に穴を開ける場合は次の基準とします。

穴を開けることが可能な範囲は、下図のハッチの範囲です。

[耐力壁の穴開けの共通事項]

・穴開けの最大寸法は、施工する構造面材の巾の1/3以下とする。

・1枚の構造面材に可能な穴開けは、[A:補強不要]と[B:補強必要]を合計して4カ所以下とする。

・補強不要なコンセントボックス程度の穴以外は、横に並べないこと。

・複数の穴開けは、上下方向に300mm以上の間隔をあけること。

  • 規定にない方法で穴開けを実施した場合、SE構法の構造性能を発揮できない場合があります。施工前にエヌ・シーエヌにご相談ください。

 

A:開口補強が不要な場合

・開口補強が不要な穴開けは、丸穴で160mm、角穴で110mm以下とし、1枚の面材に2箇所までとします。開口寸法≦φ160mm(□110mm)

・コンセントボックス50mm×100mm程度の穴は、50mm以上の間隔をあければ2つまで横に並べることが可能です。

・コンセントボックス50mm×100mm程度の穴は、上下に300mm以上の間隔をあければ合計3カ所まで穴開けが可能です。

注意:コンセントボックスが3個以上並ぶ場合は、下記Bの補強を行なってください。

 

B:開口補強が必要な場合

・開口補強が必要な穴開けは、丸穴で250mm、角穴で170mm以下とし、1枚の面材で2カ所までとします。φ160mm(□110mm ) < 開口寸法 ≦ φ250mm(□170mm)

・補強が必要な穴は、横に並べることはできません。

・補強材は、間柱と同じ材料とし、端部をCN75を2本以上で固定します。

・開口周囲の間柱、補強材は構造面材の外周釘ピッチと同じ間隔で釘打ちを行ってください。

 

[真壁納まりの場合]

・真壁納まりの場合で柱に直接コンセントボックスを取り付ける場合、下図のように補強材を施工し、合板端からの距離を確保してください。

 

SE構法の床の穴開け

床合板に穴を開ける場合は次の基準とします。

・補強不要な穴開けの寸法は、丸穴で200mm、角穴で150mm 以下とする。

・穴開けの巾の合計は施工する構造面材の巾の1/3 以下かつ300mm以下とする。

・穴開けは、合板の端から100mm以上の間隔をあけること。

・複数の穴開けは、100mm 以上の間隔を開けること。

注意:上記以外の方法で穴開けを実施する場合、開口周囲に補強材を入れ適宜補強を行うこと。

 

[床合板の補強]

・床下収納や床下点検口を設ける場合は、床合板と適宜補強してください。

注意:その他、床に重量物を置く場合(ピアノ、重い水槽等)

 

まとめ

SE構法では、このコラムでご説明したルールに基づき、正確に施工を実施していただければ、設備開口を設けることができます。どうしてもこのルールに当てはまらない場合は、設計段階で個別に開口補強を検討し実施することも可能です。工事監理の際に、不適切な設備開口の箇所を発見しましたら、現場判断ではなく、必ずNCNへご相談の上、適切な開口補強を実施してください。

NCNでは様々な中大規模木造の設計、施工実績がございますので、お気軽にご相談ください。