木造建築.jpは移転しました。

このメッセージは木造建築.jpにアクセスいただいた方に向けて表示しています。

耐震構法SE構法で建てる大規模木造建築のサイトをご覧いただきありがとうございます。木造建築.jpは、2017年4月のリニューアに際して現在表示中のURLに移動しました。旧サイトをブックマークされている方は、お手数ですが新しいURLをご登録いただきますようお願いします。

株式会社エヌ・シー・エヌ

このメッセージを閉じる

WOODEN STRUCTURE中大規模木造

【大阪府】中大規模木造の実務ポイントとSE構法事例まとめ

  • 【大阪府】中大規模木造の実務ポイントとSE構法事例まとめ -

脱炭素社会への移行に向けて、木造化・木質化への流れが加速しています。日本国内においても、各都道府県で県産材の活用などの取り組みを進めています。

大阪府の森林は、府域の約3割を占め、北から北摂、金剛生駒、和泉葛城の三山系からなり、都市化が進んだ大阪平野を取り巻く形で位置しています。人工林率は49%と全国平均の41%を上回っており、戦後植林された人工林が利用可能な段階となっています。

この記事では、大阪府における中大規模木造の実務ポイントとSE構法事例についてお伝えします。

 

<このコラムでわかること>

中大規模木造の普及が進む大阪府の特徴

大阪府木材利用基本方針(建築物等における木材利用推進)

大阪府「おおさか材認証制度」

大阪府における公共建築物等木材利用

大阪府中大規模木造に最適なSE構法概要

【大阪府のSE構法事例】店舗事務所「ANNEX  TSUTENKAKU TOWER」

【大阪府のSE構法事例】木造耐火建築物「聖美幼稚園」

SE構法へのお問合せ、ご相談について

・まとめ

 

 

中大規模木造の普及が進む大阪府の特徴

中大規模木造の普及が進む大阪府の特徴

大阪府は、近畿地方の中部に位置し、京都府・奈良県・兵庫県・和歌山県と接します。

古くから水上交通の要地でもあります。

古来よりアジア圏から広く人を求心してきた歴史があり、令和期でもアジアで最も住みよい都市として評価されています。

現在の大阪府は近畿圏の経済・交通の中心であり、都市中枢機能を持つ大阪市を中心に世界有数の大都市圏(大阪大都市圏、阪神大都市圏、京阪神大都市圏)を形成しています。

大阪府域は全体がこれらの大都市圏に属しており、高度に都市化された地域が多いです。

大阪府内全域が瀬戸内海式気候に属し、年間を通して温暖であり、日本の中では雨の日は少なめです。

都心部ではヒートアイランド現象が顕著で、夜間の気温が低下しにくく、夏は熱帯夜も非常に多いです。

関連記事:大阪府公式ホームページ

 

 

大阪府木材利用基本方針(建築物等における木材利用推進)

大阪府木材利用基本方針(建築物等における木材利用推進)

大阪府では「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律(令和3年法律第77号)」第11条に基づき「大阪府木材利用基本方針」を改定しました。

 

建築物等における木材利用を推進する方針で主な内容は下記です。

 

第1 建築物等における木材利用の促進の意義及び基本的方向

1 木材利用の社会的背景

2 木材利用促進の意義

3 府内産材の利用について

4 基本方針策定の目的

5 木材利用を促進するための基本的な事項

6 用語の定義

 

第2 建築物における木材利用の促進

1 府が整備する建築物における木材利用の推進

2 市町村が整備する建築物における木材利用の促進

3 民間事業者が整備する建築物における木材利用の促進

 

第3 建築物以外の木材利用の促進

1 府が実施する土木工事等における木材利用の推進

2 市町村が実施する土木工事等の木材利用の促進

3 民間事業者が整備する建築物以外における木材利用の促進

 

第4 その他木材利用の促進に関する必要事項

1 建築物等の整備においてコスト面で考慮すべき事項

2 府による市町村や民間事業者への支援等

3 建築物木材利用促進協定制度の活用

4 木材の適切な供給の確保に関する基本的事項

 

第5 府の木材利用促進体制

1 庁内連絡会

2 木材利用計画の報告

3 木材利用実績の取りまとめと公表

4 基本方針の見直し・改正

 

関連記事:大阪府木材利用基本方針(建築物等における木材利用推進)

 

 

大阪府の「おおさか材認証制度」

大阪府の「おおさか材認証制度」

大阪府では、持続的な森林管理の下で適正かつ計画的に生産された大阪府内産材をみなさんに安心して利用いただき、将来に渡って森林を健全な状態で維持・保全していくことを目的として「おおさか材認証制度」を実施しています。

この制度は、大阪府が認定した「林業活動促進地区」において生産された木材を、大阪府に登録された認定事業者がおおさか材としての証明を行うものです。

「林業活動促進地区」とは、森林所有者や木材の伐採・搬出・製材加工・利用に関わる事業者、地域住民等が連携して、木材の計画的な伐採・搬出、安定的な供給を進めようとする地区で、木材の地産地消や森林の適正かつ継続的な育成が図られるものとして府が認めた地区のことです。

 

<おおさか材認証制度の認証基準> 

・「林業活動促進地区」内で生産された木材であること

・合法的に伐採・生産された木材であること

・認定事業者が、木材の分別管理・入出荷の管理を適切に行っていること

 

<おおさか材の証明>

・認定事業者が、おおさか材の基準を満たすことを確認した木材について、納品書や伝票等におおさか材として認証した木材であることの証明印を押印します。

・認証材が生産された市町村等の名称を併記することができます。

 

 

大阪府における公共建築物等の木材利用

公共建築物等の木材利用

公共建築物は、広く国民一般の利用に供するものであることから、木材を用いることにより、木と触れ合い、木の良さを実感する機会を幅広く提供することができます。

このため、建築物木材利用促進基本方針では、公共建築物について、積極的に木造化を促進することとしています。

 

林野庁の資料「森林・林業白書」によると、大阪府では下記のように推移しています。

 

・2017年度:建築物全体(33.7%)、公共建築物(7.6%)、うち低層の公共建築物(20.1%)

 

・2019年度:建築物全体(33.7%)、公共建築物(5.7%)、うち低層の公共建築物(21.6%)

 

・2021年度:建築物全体(33.6%)、公共建築物(10.6%)、うち低層の公共建築物(29.3%)

 

2022年度以降に整備に着手する国の公共建築物については、建築物木材利用促進基本方針に基づき、計画時点においてコストや技術の面で木造化が困難であるものを除き、原則として全て木造化を図ることになっています。

 

関連記事:森林・林業白書

 

 

大阪府の中大規模木造に最適なSE構法の概要

中大規模木造に最適なSE構法の概要

耐震構法SE構法(以下、SE構法)は、大規模木造建築物の技術を基に開発された技術です。

SE構法は構造計算された耐震性の高い木造建築を実現する、独自の建築システムです。

SE構法は耐震性の高さ、設計の自由度、コストパフォーマンスの良さ、ワンストップサービス等で高い評価を受けており、さまざまな大規模木造の実績が増えています。

SE構法は、単純に「剛性のある木質フレーム」というだけではなく、さまざまな利点を追求し、大規模木造で求められる大空間・大開口を可能にして、意匠設計者の創造性を活かせる設計の自由度を提供しています。

関連記事:耐震構法SE構法は全棟で立体解析による構造計算を実施

 

SE構法は「木造の構造設計」と「構造躯体材料のプレカット」そして施工というプロセスを合理化することでワンストップサービスとして実現した木造の工法です。その合理的なシステムが、設計・施工のプロセスにおいて納期や工期の短縮につながります。

関連記事:「ウッドショック等のリスクにSE構法のワンストップサービスが強い理由」

 

 

【大阪府のSE構法事例】店舗・事務所「ANNEX TSUTENKAKU TOWER」

【大阪府】中大規模木造の実務ポイントとSE構法事例まとめ

「ANNEX  TSUTENKAKU TOWER」は、木造3階建で、1.2階に物販店舗、3階に事務所が入ります。

建物は敷地形状になぞって建ち、東西に細長く、途中でくの字に折れている平面形状で、東西両側の道路に面して出入口があり、建物内を路地のように通り抜けることができます。

 

【大阪府のSE構法事例】店舗・事務所「ANNEX  TSUTENKAKU TOWER」

<「ANNEX  TSUTENKAKU TOWER」の概要>

・用途:物販店舗、事務所

・構造:木造(SE構法)

・階数:3階建て

・延床面積:298.49㎡

関連記事:SE構法の店舗、事務所の事例紹介「ANNEX  TSUTENKAKU TOWER」

 

 

【大阪府のSE構法事例】木造耐火建築物「聖美幼稚園」

【大阪府のSE構法事例】木造耐火建築物「聖美幼稚園」

既存の幼稚園の建て替え計画で、新たに建てられた園舎は木造耐火建築物です。

今回の増築工事では、保育室などが入っていた南園舎と遊戯室棟を解体し、これらの機能を集約した「西園舎」が新設されました。

 

既存の幼稚園の建て替え計画で、新たに建てられた園舎は木造耐火建築物です。  今回の増築工事では、保育室などが入っていた南園舎と遊戯室棟を解体し、これらの機能を集約した「西園舎」が新設されました。  <画像>   <「聖美幼稚園(増築工事)」の概要> ・用途:幼稚園 ・構造:木造(SE構法) ・階数:2階建 ・延床面積:842.83㎡(増築部分)  関連記事:SE構法の幼稚園の事例紹介「聖美幼稚園」

<「聖美幼稚園(増築工事)」の概要>

・用途:幼稚園

・構造:木造(SE構法)

・階数:2階建

・延床面積:842.83㎡(増築部分)

関連記事:SE構法の幼稚園の事例紹介「聖美幼稚園」

 

 

SE構法へのお問合せ、ご相談について

SE構法へのお問合せ、ご相談について

大規模木造をSE構法で実現するための流れは下記となります。

 

1.構造設計

SE構法を活用した構造提案を行います。企画段階の無料の構造提案・見積りから、実施設計での伏図・計算書作成、確認申請の指摘対応等を行っております。また、BIMにも対応可能です。

 

2.概算見積り

SE構法は構造設計と同時に積算・見積りが可能です。そのため躯体費用をリアルタイムで確認可能で、大規模木造の設計において気になる躯体予算を押さえつつ設計を進めることが可能です。

 

3.調達

物件規模、用途、使用材料を適切に判断して、条件に応じた最短納期で現場にお届けします。また、地域産材の手配にも対応しております。

 

4.加工

構造設計と直結したCAD/CAMシステムにより、高精度なプレカットが可能です。また、多角形状、曲面形状などの複雑な加工形状にも対応可能です。

 

5.施工

SE構法の登録施工店ネットワークを活用し、計画に最適な施工店を紹介します。(元請け・建方施工等)

 

6.非住宅版SE構法構造性能保証

業界初の非住宅木造建築に対応した構造性能保証により安心安全を担保し、中大規模木造建築の計画の実現を後押しします。

 

↓SE構法へのお問合せ、ご相談は下記よりお願いします。

https://www.ncn-se.co.jp/large/contact/

 

 

まとめ

非住宅木造においては、SE構法の構造躯体の強みを活かした構造設計により、コスト減、施工性向上を実現することができます。

SE構法は構造用集成材の中断面部材(柱は120mm角、梁は120mm幅)が標準なため、住宅と同等の部材寸法でスパン8m程度までの空間を構成できるコストパフォーマンスをうまく活用していただければと考えております。

スパンが10mを超える空間は、特注材やトラス、張弦梁などを活用することも可能です。

計画段階からNCNの特建事業部に相談することで、木造建築に関する知見をうまく利用していただき、ファーストプランの段階から構造計画を相談することで、合理的に設計実務を進めることが可能です。

 

集成材構法として実力・実績のある工法の一つが「耐震構法SE構法」です。SE構法は「木造の構造設計」から「構造躯体材料のプレカット」に至るプロセスを合理化することでワンストップサービスとして実現した木造の工法です。

「耐震構法SE構法」へのご相談はこちらです。

 

また構法を問わず、木造の構造設計から構造躯体材料のプレカットに至るスキームづくりに取り組む目的で「株式会社木構造デザイン」が設立されました。

構造設計事務所として、「⾮住宅⽊造専⾨の構造設計」、「構造設計と連動したプレカットCADデータの提供」をメイン事業とし、構造設計と⽣産設計を同時に提供することで、設計から加工までのワンストップサービスで木造建築物の普及に貢献する会社です。

「木構造デザイン」へのご相談はこちらです。

 

株式会社エヌ・シー・エヌ、株式会社木構造デザインへのご相談は無料となっておりますので、お気軽にお問い合わせください。