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中大規模木造セミナー「木造塾:非住宅木造の温熱環境の考え方」開催

  • 中大規模木造セミナー「木造塾:非住宅木造の温熱環境の考え方」開催 -

2020年7月16日に中大規模木造オンラインセミナー「木造塾:非住宅木造の温熱環境の考え方」を住友林業株式会社、株式会社吉野石膏様との共催で開催いたしました。省エネ法の改正が2021年4月までに施行が予定されています。非住宅分野においては中大規模木造建築物が適合義務化となることも大きく改正される内容です。実務的には、省エネ基準が理解できたとしても、実際はどのような仕様でクリアできるのかが大きなテーマです。今回のオンラインセミナーでは、改正される省エネ基準を満たしつつ、非住宅木造の温熱環境の考え方についてその詳細をお伝えしました。このコラムでは、このセミナーのポイントについてお伝えします。

 

<このコラムでわかること>
・木構造の断熱性能を紐解く(株式会社エヌ・シー・エヌ)
・木造建築における断熱設計の考え方(旭ファイバーグラス株式会社)
・開口部の断熱性能を高めるには(三協立山株式会社 三協アルミ社)
・木造非住宅の外装材・外壁通気構法の重要性(ニチハ株式会社)
・まとめ

 

木構造の断熱性能を紐解く(株式会社エヌ・シー・エヌ)

木構造の断熱性能を紐解く(株式会社エヌ・シー・エヌ)

株式会社エヌ・シー・エヌの伊福澄哉様より「木構造の断熱性能を紐解く」について解説していただきました。主な内容は下記です。

木構造の断熱性能を紐解く(株式会社エヌ・シー・エヌ)

1.改正建築物省エネ法について

・300m2以上の非住宅建築物は新築等の際、省エネ基準に適合していないものは建築確認が行われず、着工できない

・建築主は、工事着手前に、省エネ性能確保計画を登録省エネ判定機関等に提出し、省エネ基準への適合性判定(省エネ判定)を受け、適合判定通知書の交付を受ける

 

2.非住宅建築物の省エネ評価方法

・小規模モデル建物法(小規模非住宅用):計算ツールの説明等

・標準入力法、モデル入力法の解説

・解説書の案内

 

3.構造別の断熱性能:木造・S造・RC造 断熱性能比較

・木造・S造・RC造の仕様、熱貫流率、BElm、UA値等を比較

 

<まとめ>

・300㎡以上の行政届出/適合判定

 →モデル建物法でOK(BEIm:1.0以下)

・入力・計算に掛かる時間(標準的なプラン(約500㎡)を行う場合)

 拾い・外皮面積算定:6時間

 設備情報収集(メーカー仕様書):3時間

 計算書の入力:3時間

 届出書類の作成:1時間

 社内ダブルチェック:2時間

 印刷・製本2部:1時間

 計16時間

 ※建物規模・形状により作業時間は異なります

 

・中小規模建物については

 設備性能:BEIm ですが 快適性:断熱性能も考慮

 断熱性能:木造1>木造2>RC造≒S造

 

 

木造建築における断熱設計の考え方(旭ファイバーグラス株式会社)

木造建築における断熱設計の考え方(旭ファイバーグラス株式会社)

旭ファイバーグラス株式会社の池田昌彦様より「木造建築における断熱設計の考え方」について解説していただきました。主な内容は下記です。

 

1.快適な室内設計の考え方

・温熱設計における基礎的な理論説明:熱の伝わり方、体感温度と表面温度等

・非住宅建築物には外皮基準が無い:断熱性能の低い建物は、室内の温度差が大きい。

・木造建築における断熱:壁・床・天井別にサーモカメラの画像や実測値などで説明

・断熱材の効果:夏と冬の違い、住宅における効果(風邪をひきにくい、体調不良が改善)

 

2.木造建築物における正しい施工方法

・断熱施工に関する基準

・木造の充填断熱施工の基本概念:気密、断熱材施工、防湿層の解説

・木造のおける断熱材施工の基本構成

・断熱材の施工方法:主に壁について解説

 

3.グラスウールの特長

・グラスウールの特性:材料の特徴、リサイクル性の高さ等

・グラスウールのメリット:快適性(高い耐久性と吸音性)、安全性(健康面、不燃性)

・木造非住宅における推奨製品の紹介:住宅の省エネ基準レベルと同様の性能を推奨

 

4.新商品紹介

・「アクリア スタッドコアロール」:ロールタイプのグラスウール

・「アクリア R57」:厚さ200mmのグラスウール(※天井用を想定)

 

開口部の断熱性能を高めるには(三協立山株式会社 三協アルミ社)

開口部の断熱性能を高めるには(三協立山株式会社 三協アルミ社)

三協立山株式会社の中田満様より「開口部の断熱性能を高めるには」について解説していただきました。主な内容は下記です。

 

1.建築物の省エネ対策

・開口部の断熱性能を高める工夫が必要

 

2.開口部の断熱性能向上のポイント

・断熱性の高いサッシや複層ガラス等の採用が対策の一つ

 

3.サッシタイプとその特徴:断熱性の高いサッシの使用が求められている

・木製サッシ

・樹脂製サッシ

・アルミ樹脂複合サッシ

・アルミ熱遮断構造サッシ

 

4.ガラスの選択:断熱性の高いガラスの使用が求められている

・トリプルガラス

・LOW-E複層ガラス

・複層ガラス

 

5.<非住宅木造建築>開口部のサッシの選び方

・「アルミ複層」が主流だが、徐々に「アルミ樹脂複合」が増加

・非住宅木造は1階・2階が全体の約95%を占めるため「住宅用サッシ」の活用が基本

・住宅用サッシは木造用サッシ、ビル用サッシは非木造用サッシ

・住宅用サッシでも条件付きで窓種・連段窓対応は可能

・住宅用サッシで対応できないこと:オートドア/フロアヒンジドア、カーテンウォール等

・ビル用サッシの木造での納め方:基本的な考え方は同じだが、止水ラインの構築が重要

 

6.三協立山株式会社 三協アルミ社関連

・非住宅木造の施工事例の紹介

非住居木造向け提案商品ALGEO(アルジオ)の紹介:住宅用アルミ樹脂複合サッシ

ビル用アルジオ:ALGEO-Bvの紹介

 

木造非住宅の外装材・外壁通気構法の重要性(ニチハ株式会社)

木造非住宅の外装材・外壁通気構法の重要性(ニチハ株式会社)

ニチハ株式会社の花村宏幸様より「木造非住宅の外装材・外壁通気構法の重要性」について解説していただきました。主な内容は下記です。

 

1.木造非住宅の外装材:下記のそれぞれの特徴について解説

 1)モルタル(湿式)

 2)タイル・擬石(湿式・接着張り・乾式)

 3)ALC(パワーボード等)

 4)化粧木材(下見板・羽目板等)

 5)金属系(トタン・角波・金属サイディング)

 6)窯業系サイディング(JISA5422)

 

2.外壁通気構法の重要性について

 1)背景・目的

「外壁通気構法」は、防水紙と窯業系サイディングの間に通気層を設ける工法で、その通気層の効果により、屋内側から壁体内に浸入した湿気及び、屋外側から浸入した雨水を速やかに外部へ排出し、乾燥することができる。

・建物を長持ちさせるには、これらの水分を外部に排出させる「通気構法」の採用が不可欠。

・窯業系サイディングの外壁は、通気構法が容易に施工ができる。

 

 2)外壁通気構法

 ・窯業系サイディング:通気層の厚みは15mm以上を推奨

 ・金属サイディング 

 ・他外装材、外張り断熱工法下地組のご紹介

 

3.耐風圧安全性(窯業系サイディング)

・外装材の耐風圧安全性の考え方

・窯業系サイディングの耐風圧安全性の考え方

 

まとめ

本セミナーには、設計事務所様や建設会社様など、中大規模木造に関心のある建築実務者の方に多数ご参加いただきました。上記の講演に加えて、株式会社エヌ・シー・エヌからは、中大規模木造で使える助成金の情報として「JAS構造材個別実証支援事業」、「過剰木材在庫利用緊急対策事業」についてご案内させていただきました。

 

本セミナーは、住友林業株式会社様、吉野石膏株式会社様、三協立山株式会社様、旭ファイバーグラス株式会社様、ニチハ株式会社様のご協力により実現しました。この場を借りて改めてお礼申し上げます。

 

集成材構法として実力・実績のある工法の一つが「耐震構法SE構法」です。SE構法は「木造の構造設計」から「構造躯体材料のプレカット」に至るプロセスを合理化することでワンストップサービスとして実現した木造の工法です。

 

「耐震構法SE構法」へのご相談はこちらです。

 

また構法を問わず、木造の構造設計から構造躯体材料のプレカットに至るスキームづくりに取り組む目的で「株式会社木構造デザイン」が設立されました。構造設計事務所として、「⾮住宅⽊造専⾨の構造設計」、「構造設計と連動したプレカットCADデータの提供」をメイン事業とし、構造設計と⽣産設計を同時に提供することで、設計から加工までのワンストップサービスで木造建築物の普及に貢献する会社です。

 

「木構造デザイン」へのご相談はこちらです。

 

株式会社エヌ・シー・エヌ、株式会社木構造デザインへのご相談は無料となっておりますので、お気軽にお問い合わせください。