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「中大規模建築を木造でつくる選択肢、そのメリットと可能性を学ぶ」開催

  • 「中大規模建築を木造でつくる選択肢、そのメリットと可能性を学ぶ」開催 -

2020年8月6日にオンラインセミナー「助成金活用ラストチャンス!中大規模建築を木造でつくる選択肢、そのメリットと可能性を学ぶSUVACO株式会社様Inc-line tokyo(運営:Japan. asset management 株式会社)様との共催で開催いたしました。本イベントでは、NCNより木造建築の新たな可能性を示し、システム化された木造ラーメン工法「SE構法」の概要や施設建築の実例、木構造のポイントについてご紹介しました。また、今回コロナ禍に伴い、緊急で設けられた助成金事業を含め、まだ間に合う2つの「中大規模木造の助成金制度」をお伝えしました。このコラムでは、このセミナーのポイントについてお伝えします。

 

<このコラムでわかること>

・「中大規模建築木造でつくる選択肢、そのメリットと可能性を学ぶ」のプログラム

中大規模木造市場の概要と木造建築の優位性

中大規模木造に最適なSE構法の強みとNCNのサービス

中大規模木造の課題と押さえるべきポイント

中大規模木造専門の構造設計事務所「木構造デザイン」

・まとめ

 

「中大規模建築を木造でつくる選択肢、そのメリットと可能性を学ぶ」のプログラム

助成金活用ラストチャンス!中大規模建築を木造でつくる選択肢、そのメリットと可能性を学ぶのプログラムは下記です。

 

(1)「中大規模建築を木造でつくる。 ~メリットを知り、設計プロセスを学び、その可能性を探る~」

講師:株式会社エヌ・シー・エヌ 取締役 福田 浩史氏

<概要>

「木造」というと小規模建築のイメージが強く、中大規模建築をつくるとなると、構造検討の選択肢にすら挙がらないケースもあるのではと思われます。実は、鉄骨造やRC造と比べると、木造は軽量で施工コストや工期を抑えられるといった特長や、耐震性にも優れ、自由度の高い空間も実現できたり、燃えしろ代設計で柱や梁を現しにできるほか、耐火建築物とすることも可能です。木でつくられた空間に身を置くと心地よさを感じるのはもちろんのこと、木造を選択する多くの優れた点、メリットがあります。多様性に応えるシンプルで豊かな木造建築の新たな可能性、その選択肢とメリットを知り、設計プロセスの中での留意点を学び、プロジェクトの構造検討や提案をする際に、「中大規模木造建築」という新たな引き出しを一つ、増やしてもらえたらと考えております。

 

(2)「まだ間に合う!中大規模木造の助成金制度」2つの紹介 

講師:株式会社エヌ・シー・エヌ 特建事業部 中村 宗司氏 

<概要>

昨今、循環型社会で建築に木を使う重要性が見直され、木材利用の促進を推奨する流れの一環として、今回コロナ禍に伴い、緊急で設けられた助成金事業を含め、まだ間に合う「中大規模木造の助成金制度」を2つご紹介します。この機会を上手く活用し、今この時期だからこそ、お得に中大規模木造建築を建てる方法をお伝えします。

【【助成金情報】令和2年度 過剰木材在庫利用緊急対策事業】はこちらです。

 

(3)「各社・プロフィール紹介」

・株式会社エヌ・シー・エヌ

・SUVACO株式会社

・Inc-line tokyo(運営:Japan. asset management 株式会社)

    

(4)「質問・ディスカッション」 

 

以下、本イベントのポイントについてお伝えします。

 

中大規模木造市場の概要と木造建築の優位性

中大規模木造市場の概要と木造建築の優位性

NCNからは、まず中大規模木造市場の概要と木造建築の優位性についてお伝えしました。

市場の状況として、中大規模木造市場は確実に成長しています。

中大規模木造市場は確実に成長

「持続可能な開発目標(SDGs)」への対応、「環境や社会、企業統治を重視する(ESG投資)」の拡大などを背景に、環境や社会への貢献度が企業価値を左右する時代が訪れています。SDGsやESG投資などは、経営面からも木材利用は注目されています。

持続可能な木材利用を経営戦略に上手に取り組む企業が増えており、自社の事業用の建築物を木造で計画する企業も増えていることも中大規模木造市場拡大の背景にあります。

関連記事:「木造建築は「SDGs」や「ESG投資」でも企業価値を高められる理由」はこちらです。

 

大規模建築物における木材利用促進の時代背景についても、時間軸に沿って図解で説明しました。起点となったのは「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」です。

大規模建築物における木材利用促進

 

木造建築の優位性は、主に下記の5点にまとめられます。

木造建築の優位性

 

木造化のメリットについては、「中大規模木造プレカット技術協会」の資料等を活用して、そのポイントをお伝えしました。

・木造化のメリット1:品質向上、工期短縮、環境配慮・地域貢献

・木造化のメリット2:低層建築物であれば、鉄骨造と同等のスパン、階高、面積が可能

・木造化のメリット3:コストダウン(特に土工事、鉄筋工事、型枠コンクリート工事)

・木造化のメリット4:地盤改良工事の有無によるコストダウンや工期短縮

・木造化のメリット5:減価償却期間の違いにおける節税効果

 

関連情報:木造4階建てのSE構法の事務所ビルの事例紹介「ヤマサ製菓ビルハピア豊橋」はこちらです。

 

中大規模木造に最適なSE構法の強みとNCNのサービス

次にNCNからは、中大規模木造に最適なSE構法の概要とNCNのサービスについて説明しました。

SE構法の主なポイントは、下記となります。

・構造設計:許容応力度計算(立体解析)の構造計算を全棟実施

・材料の品質:性能の高い専用のSE金物、トレーサビリティが明確な構造用集成材

・材料の加工:提携のプレカット工場による精度の高い加工

・施工品質:SE構法登録施工店による責任施工体制による精度の高い施工

中大規模木造に最適なSE構法の強みとNCNのサービス

中大規模木造に最適なSE構法の強みとNCNのサービス

NCNのサービスは、SE構法の特徴である「木造の構造設計」と「構造躯体材料のプレカット」そして施工というプロセスを合理化することでワンストップサービスとして実現した木造の工法であることを強みとしています。

SE構法が持つ構造スペックをNCNの構造設計スタッフは熟知しておりますので、構造計画の相談においてはレスポンスよく数日で回答、提案します。空間やデザインの可能性を広げるためにも早めの相談がおすすめです。

 

関連情報:「SE構法はワンストップサービスが魅力!各プロセスごとに徹底解説」はこちらです。

 

中大規模木造の課題と押さえるべきポイント

中大規模木造の課題と押さえるべきポイント

中大規模木造で押さえるべきポイントには、「企画」「設計・申請」「施工」のそれぞれにあります。

木造で押さえるべきポイント

「企画」に関しては、特に材料と耐火要件がポイントです。

材料に関して、構造材は材種、樹種、強度、制作可能サイズ等様々あるため、構造材の特性を知った上で「適材適所」で使い分けることが木造のコスト管理では重要です。

木材は自然材料で、その種類や性能には限界があります。ある木材をどこでどのように使うか、どのような大きさや長さまで加工可能か、どういった加工は容易でどういった加工は大変なのかといった情報も必要です。設計はできるがコストが大幅にかさむ、あるいは調達、納期等が実現不可能という事態を避けるためです。

 

関連情報:「中大規模木造でコストダウンできる構造計画、構造躯体の考え方」はこちらです。

 

耐火に関しては、木造で耐火建築物を実現するためには、木造の構造体に石膏ボードなどで耐火用の被覆が必要となります。施工、コスト、工期等の検証が必要になります。

木造の耐火建築物を現実的に設計するためには、一般社団法人日本木造住宅産業協会が取得している国土交通大臣認定工法を用いるか、国土交通省告示を用いて実現する方法を選択するかのいずれかです。

木造耐火

関連情報:「木造の耐火建築物は「木を見せる」にこだわらず大臣認定工法や告示を使うべき理由」はこちらです。

 

木造でコストとデザインを両立させるための鍵として、準耐火建築物であれば「燃え代設計」により木造の構造体を現しにすることができます。低層の木造建築を検討する場合には、計画内容を整理し、可能ならば準耐火建築物の仕様で設計することができると、コストパフォーマンスの高い中大規模木造が実現できます。

木造 準耐火建築物 燃え代設計

関連情報:「準耐火建築物であれば「燃え代設計」により木造の構造体を現しにできる」はこちらです。

 

「設計」に関しては、特に構造設計とコスト感覚、材料・加工の知識がポイントです。

中大規模木造の構造設計に関しては、以下の課題があります。

・中大規模木造に対応できる構造設計者が少ない

・鉄筋コンクリート造・鉄骨造の計画を木造に変更することには性能的に限界がある

・中大規模木造の構法や構造材により、性能や価格の差が大きい

・大スパンを一般流通材を組み合わせて、トラスや張弦梁を設計する技術が⼀般化されていない

関連情報:「耐震構法SE構法によるトラスで大空間を実現する」はこちらです。

関連情報:「耐震構法SE構法では張弦梁を採用して軽快な印象の大空間を実現できる」はこちらです。

中大規模木造の構造設計

関連情報:「中大規模木造に適した技術と自由があるSE構法の構造設計」はこちらです。

 

コスト感覚に関しては、木造特有の事情を把握した上で、「適材適所」で工法や材料を選択することが基本です。木造は適切な構造計画、材料計画を行う事でコストダウンを図ることが可能になります。

中大規模木造 コスト感覚

関連情報:「中大規模木造の構法解説。用途、空間に応じて「適材適所」で選択」はこちらです。

 

材料・加工の知識に関しては、「材料調達能力・加工能力を事前に把握する」ことをテーマに、下記のような事情に対する正確な判断が求められます。

・使用する材料は手に入るのか?

・地域によって手に入る材種・手配可能な量が変わるため、大規模な計画程、事前の調査が必要。

・構造計算時より、設計通りに対応可能なPC工場を確認する

材料・加工の知識

関連情報:「中大規模木造の構造材の特性やメリット・デメリット」はこちらです。

 

中大規模木造の施工に関しては、工法に関わらず「木造の構造躯体の施工の担い手」を確保する必要があります。SE構法であれば、構造躯体の施工だけをSE構法登録施工店に依頼する「建て方施工」という方法で、施工会社選定の選択肢が大きく広がります。

中大規模木造 施工

関連情報:「SE構法の施工体制は「全て元請け」と「建て方施工」が選択できる」はこちらです。

 

中大規模木造専門の構造設計事務所「木構造デザイン」

中大規模木造専門の構造設計事務所「木構造デザイン」

NCNでは、構法を問わず、すべての中大規模木造についてワンストップで支援するべく、2020年2月に「株式会社木構造デザイン」を設立しました。

木構造デザインは、中大規模木造設計・生産に関する課題解決を目指し、中大規模木造を普及する鍵は構造設計と生産設計の両立を考えて設立した会社です。

株式会社木構造デザインは、耐震構法SE構法を提供する株式会社エヌ・シー・エヌと、木構造CADで国内トップシェアのネットイーグル株式会社との合弁会社として設立されました。

木構造デザインは、中大規模木造専門の構造設計会社として、

・「⾮住宅⽊造専⾨の構造設計」

・「構造設計と連動したプレカットCADデータの提供」※

をメイン事業とし、構造設計と⽣産設計を同時に提供することで、設計から加工までのワンストップサービスで木造建築物の普及に貢献します。(※CADデータはネットイーグル社製のみの対応となります)

木構造デザインは、SE構法で経験してきたシステム構築、人財、ネットワークをノウハウとしてうまく活かしながら、ニュートラルな立場で構法を限定しない中大規模木造の構造設計や生産設計を提供できることが強みです。

 

「株式会社木構造デザイン」に関する詳しい情報はこちらです。

 

まとめ

本セミナーには、設計事務所様や建設会社様など、中大規模木造に関心のある建築実務者の方に多数ご参加いただきました。これから中大規模木造に取り組む建築実務者の皆様に対して、NCNから特にお伝えしたいことは下記です。

 

・中大規模木造に取り組むことは、決して難しいことではない

・中大規模木造の実務を合理的に進めるには、木造に詳しいパートナーを選ぶ必要がある

・中大規模木造のメリットとなる助成金制度等をうまく活用する

 

NCNが提供するSE構法は木造建築のワンストップサービスが強みです。計画段階からNCNにご相談いただくことで、NCNが持つ木造建築に関する知見をうまく利用していただき、ファーストプランの段階から構造計画を相談することで、合理的に設計を進めていただければと考えております。

本セミナーは、SUVACO株式会社様、Inc-line tokyo(運営:Japan. asset management 株式会社)様のご協力により実現しました。この場を借りて改めてお礼申し上げます。

 

集成材構法として実力・実績のある工法の一つが「耐震構法SE構法」です。SE構法は「木造の構造設計」から「構造躯体材料のプレカット」に至るプロセスを合理化することでワンストップサービスとして実現した木造の工法です。

 

「耐震構法SE構法」へのご相談はこちらです。

 

また構法を問わず、木造の構造設計から構造躯体材料のプレカットに至るスキームづくりに取り組む目的で「株式会社木構造デザイン」が設立されました。構造設計事務所として、「⾮住宅⽊造専⾨の構造設計」、「構造設計と連動したプレカットCADデータの提供」をメイン事業とし、構造設計と⽣産設計を同時に提供することで、設計から加工までのワンストップサービスで木造建築物の普及に貢献する会社です。

 

「木構造デザイン」へのご相談はこちらです。

 

株式会社エヌ・シー・エヌ、株式会社木構造デザインへのご相談は無料となっておりますので、お気軽にお問い合わせください。