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WOODEN STRUCTURE中大規模木造

中大規模木造を長持ちさせるには腐朽対策とメンテナンスが必須

  • 中大規模木造を長持ちさせるには腐朽対策とメンテナンスが必須 -

中大規模木造を設計、施工する際には、鉄骨造や鉄筋コンクリート造以上に、建築物を長持ちさせるための腐朽対策とメンテナンスが必要な不可欠になります。木造建築の構造躯体となる木材は、腐朽、シロアリなどの生物劣化や、雨水や太陽光等による気象劣化から木材を守ることができれば、木造建築が長持ちすることは歴史的な建造物も証明しています。

 

<このコラムでわかること>

木材腐朽対策は水分の制御とシロアリ対策が有効

木造では設計・施工時の劣化対策を前提にメンテナンスを実施

 

木材の腐朽対策は水分の制御とシロアリ対策が有効

木材は腐朽菌の栄養分とならないように、木材を防腐薬剤で処理することが効果的です。

腐朽は、大気中に漂う腐朽菌が木材に付着し、腐朽菌が生育可能な状態になると生じます。木材が腐朽する環境とは、水分、温度、酸素、栄養分の4条件が揃った場合と言われています。

木材の含水率が高くなりやすい土台、浴室や厨房の水回り、窓やドアの開口部周辺に使われる木製部材は、防腐薬剤の注入処理や表面処理が必要となります。

木材の水分を制御するには、木材を常に乾燥状態に保つために建築物の中に水が浸入しないようにすることです。浸入した場合でも、建築物の中で排出できるような納まりが重要です。例えば、以下のような対策があります。

・建築物に雨がかからないように十分な長さの軒やけらば、庇などを確保する

・地面からの水分を防ぐために基礎を高くしたりベタ基礎にする

・壁体内に浸入した水分を排出するように通気工法の壁体にする

木造は庇が重要

シロアリ対策では、ベタ基礎や防蟻薬剤を塗布することが有効です。一般的なシロアリは地下から侵入してくることが多いので、ベタ基礎にすることと床下や地表面近くの木製部材には防蟻薬剤を塗布しておくことが効果的です。

 

木造では設計・施工時の劣化対策を前提にメンテナンスを実施

どのような建築物でも、完成後のメンテナンスは必須です。構造形式に関わらず、建築物を長持ちさせるために必要だからです。

建築物を長持ちさせるために、完成後にできることは限られています。木造の場合、木材を利用した構造躯体なので、外装材や内装材などで覆われてしまうことが多いからです。

木造建築を長持ちさせるために必要なことは、設計段階からしっかりと対策を考えてそれを反映した設計内容とし、適切な施工を実施することです。

木造の場合、長持ちさせるために最も避けなければならないことは、木材の劣化です。木材が水分や湿気にさらされる状況をつくらないようにすることが欠かせません。木材は樹種によっても劣化が異なります。

建築的な対応としては、屋根の雨仕舞いのディテールや開口部の結露対策、壁体内の通気の確保などが求められます。

木造は屋根の雨仕舞いが重要

木造の建築では、メンテナンスを容易にするような設計が求められます。特に外装材に木材を用いる場合は、外壁に雨水が当たるのをできるだけ防ぐために軒の出を深くしたり、定期的に外壁の塗装などを行えるように平面計画や立面計画を検討する必要があります。

 

まとめ

木造の建築では、設計・施工時にあらかじめ劣化対策を取ることが基本です。計画的な予防保全を行うことにより、建築物の長寿命化が実現でき、その結果として建築物のライフサイクルコストのコストダウンが可能になります。

NCNへのご相談は無料となっておりますので、お気軽にお問い合わせください。