在来工法と比較して、耐震性の確保に必要な耐力壁や柱が少ない構法のため、お客様の希望に沿った間取りを設計できます。スケルトン・インフィルで間取りの可変性も高く、お客様のライフスタイルの変化に合わせたご提案も可能です。
ビルトインガレージ
通常9メートル、最大12メートル以上のスパンを可能にし、自動車3台分の駐車スペースを設けられます。
大開口・大空間
耐震性を保ちつつ大開口・大空間を実現。二面採光やL字採光、中庭やアウトドアリビングも設計できます。
オーバーハング
最大1.5メートルのオーバーハングが可能です。一階部分も活用し、無駄の少ない空間づくりを。
屋上利用
一般住宅の屋上利用は、生活空間に広がりをもたらすだけでなく、暮らしを楽しむさまざまな提案を可能にします。
狭小3階建て
強い構造躯体と構造計算で、限られた空間を最大限に活用できる家づくり。SE構法は、狭小空間でこそいっそう価値を発揮します。
吹き抜け
構造用集成材を長い一本の材として切り出すことで、1階から3階までの吹き抜けも実現できます。
勾配天井
最上部の天井高を上げ、広々とした空間を作れます。余ったスペースは収納スペースとして活用することも可能です。
スキップフロア
段差を作りフロアをつなぐことで、空間に広がりを持たせます。敷地内の傾斜や高低差を活かしたいときに。
現し(あらわし)
燃えしろ設計により、梁の現しが実現できます。木の温もりを感じられる、木造ならではの設計です。
SE構法は、ラーメン構法と特殊な金物からなる強い構造躯体と、厳密な構造計算によって、高い耐震性能を確保しています。
在来工法と異なり、一棟一棟に対して基礎から建物まで構造計算をすることで、「鉄骨造に負けない強靭な木造住宅」を実現しました。
SE構法は、柱と梁同士を剛接合するラーメン構法を採用しています。鉄骨造やRC造に採用されるラーメン構法は、接合部を密着することで地震の揺れに強い構造躯体を実現します。
接合には、SE構法のために開発されたSE金物とSボルトを用います。SE金物は、日本の標準地域で約168年間、塩害地域で約100年間の使用に耐えうることが実証されている、耐久性の高い金物です。表面に凹凸加工を施したSボルトは、接合部に用いることで、木材の引張強度(引っぱりに対する耐力)を従来のおよそ2倍に向上させます。これらを用いることで、構造躯体は木の経年劣化による影響を受けづらくなります。
在来工法で使われる無垢材は質にばらつきがあり、強度が数値化できないため、構造計算に不向きです。SE構法では、無垢材の約1.6倍の強度を持つ構造用集成材を使います。集成材は、製造過程で長期間乾燥させ、含水率を15%以下とすることで、無垢材よりも長期的に安定した強度を備えます。また集成材は材料となるひき板も一枚一枚強度を測定して製造されるため、強度計算が可能です。耐震性能を数値で証明できる構造用集成材は、その特性から「科学された木材」とも呼ばれます。
一般的な木造住宅は、接合部に柱や梁をホゾ継ぎするため、断面欠損を招き、木材の強度を低下させます。SE金物は、断面欠損を最小限に抑えて柱と梁を接合し、優れた耐震性能を実現します。またカチオン電着塗装と呼ばれる特殊な塗装を施し、経年による劣化を極力抑えています。実験の結果、標準地域で約168年、塩害地域で約100年分の負荷をかけた状態でも、強度が永続的に保たれることが実証済みです。
木の乾燥や収縮によるボルトやナットの緩みは、木造建築における強度維持の大きな課題でした。表面に凹凸加工を施したSボルトを用いることで、木の引張耐力(引っぱりに対する強度)を約2倍に向上させ、接合部の強度を高めます。SボルトとSE金物の組み合わせによるラーメン構法で、経年変化による木の収縮に対しても、剛性を確保できます。
SE構法で使用する耐力壁は、せん断力に優れたJAS特類1級合板を使用しています。各構造部材にかかる力を検証した結果、耐力壁は片筋交いの壁と比較し、約1.8倍の力に耐えられることが実証されました。地震や台風などで大きな力が加わったときも、木材が本来持つねばりが発揮され、釘穴が広がらず、剛性を確保できます。
現状、二階建て以下の木造住宅は壁量計算にもとづいて建築されています。壁量計算とは、建物の面積と形状から求めた地震係数と風圧係数にもとづき、建物に必要な壁量を算出する計算です。壁量計算だけでは、構造の弱点となる開口部などの形状や、積雪荷重が考慮されておらず、災害に対して十分な安全性を確保しているとは言えません。
SE構法は、建築するすべての住宅に対して許容応力度等計算(ルート2相当)による構造計算を行います。 建物の鉛直荷重(建物そのものの重量と積載荷重)、風荷重(強風時の圧力)、地震荷重について綿密に検討し、建物各部を立体的に応力解析します。さらに建物だけでなく、部材一本一本の強度の計算や、基礎部分に対しても構造計算も行い、建物が重さや風、地震の揺れに耐えられることを証明しています。
SE構法で使用する構造用集成材は、「いつ、どこで、誰により作られたか」を明確にするトレーサビリティを重視しています。トレーサビリティの確保は質の保証であり、万が一不具合が起きた際も、速やかに原因を追求し対処できます。
集成材は、構造計算に基づいた加工データが工場に共有され、カッティングや、金物を組み合わせるための加工が施されます。データに沿って精緻に木材を加工するには、専用の機器と熟練技術者の業が必要です。エヌ・シー・エヌは、質の高い木材を製造できる指定プレカット工場と品質協定を結んでいます。製造された木材一つひとつに対し「出荷証明書」が発行され、品質が担保されています。
SE構法で使用する木材の加工には、正確なデータの共有が必須です。SE構法の構造設計で使用するSE-CADは、家の構造や木材に関して、性能情報を取り込んだSE構法専用のCADです。SE-CADの構造設計データは、工務店と指定プレカット工場の間で共有され、実際に木材を加工するためのデータと連動しています。プレカット工場では、CADデータから加工に必要な情報を正確に把握し、コンピューター制御の下、設計図通りにミリ単位の精度で木材を加工します。こうすることで、施工現場では、データに沿って寸分違わないように木材を組み立てることができます。
当社からお客様へさまざまなサポートをご用意し、工務店の皆さまのご負担を軽減します。
SE住宅性能保証制度は、基礎と構造躯体、金物が原因で住宅の損傷が起きた場合、SE構法が登録施工店を通じて、お客様の住宅を補償する制度です。完成引き渡しから10年間の無償保証に加え、10年経過後に指定の検査メンテナンスを行うことで、さらに10年間の保証延長が可能です。
エヌ・シー・エヌは業界に先駆けて「長期優良住宅支援室」を立ち上げ、中小企業の方の長期優良住宅認定のサポートを行ってきました。長期優良住宅認定は、税制優遇や補助金支給など、お客様にとって経済的なメリットも大きく、積極的にサポートしています。
2020年以降、住宅業界では省エネルギー基準が義務化されました。エヌ・シー・エヌでは、工務店様が家づくりに集中していただけるよう、そしてお客様が性能の高い家に安心してお住まいいただけるよう、省エネルギー計算代行をリーズナブルな価格で提供しています。
住宅金融支援機構ローン「フラット35」を取り扱う専門会社「株式会社SE住宅ローンサービス」が、資金計画や、住宅ローン手続きなどをサポートします。最大35年の長期固定住宅ローンを、工務店様に代わってお客様にご提案します。
SE構法は建築基準法第68条の26の大臣認定を取得しており、一定の専門知識・技能を持つ工務店・設計士のみ施工が可能です。SE構法の導入を希望される工務店様には、各種研修の受講と資格試験を受験していただきます。合格後、エヌ・シー・エヌに施工店登録をしていただくことで、SE構法を施工いただけるようになります。
SE構法登録工務店となるには、右の要件を満たしていただく必要があります。当社と基本契約(実施・取引基本契約)を締結後、SE構法技術研修会に参加いただき、修了後の試験に合格するとSE構法施工管理技士資格が与えられます。
SE構法登録施工管理技士の業務内容
エヌ・エス・シーでは、登録工務店様の商材理解や技術力向上のためのサポート体制を充実させています。お客様に自信を持ってご提案いただけるよう、営業・技術教育支援も行い、総合的にバックアップいたします。
SE構法登録施工管理技師は、3年ごとの免許更新と、定期開催される技術研修会や勉強会への参加が必須です。技術研修会や勉強会を通して、技術を高め合い、最新の情報交換ができるSE構法施工管理技士のネットワークが広がり続けています
SE構法には、導入段階や構造の計画段階、施工や品質管理など各プロセスにおいて、きめ細かく規定されたマニュアルが存在します。構造部材には取扱説明書が付属し、現場では手順に沿って施工が進められます。
登録施工店様には、SE構法の見積りや構造計算、受注後のプレカット依頼や、エヌ・エス・シーへのお問い合わせに利用できるポータルサイト「ビジネスオンライン」を提供しています。SE構法への理解を深める動画や、お客様へご提案方法を実演する動画など、各種コンテンツも充実しています。