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株式会社エヌ・シー・エヌ

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SE CONSTRUCTION耐震構法SE構法

【解説】大規模木造で様々な設計に対応できるSE構法の強さの理由はSE金物

  • 【解説】大規模木造で様々な設計に対応できるSE構法の強さの理由はSE金物 -

大規模木造で様々な設計に対応できるSE構法の強みです。その理由の一つは独自のSE金物が、集成材、耐力壁、床合板それぞれの強さを活かしているからです。一般的な木造は、接合部に柱や梁をホゾ継ぎするため、地震時に断面欠損をまねき構造材本来の強度を低下させてしまいます。そこでSE構法は、大きな揺れに対して接合部が破損されない技術を追求し、独自にSE金物を開発しました。このコラムでは大規模木造で様々な設計に対応できるSE構法の強さの理由であるSE金物について詳しく解説します。

 

<このコラムでわかること>

大規模木造の技術から生まれたSE構法SE金物による柱梁接合

大規模木造に適したSE構法SE金物概要

大規模木造に対応できるSE金物柱脚金物

SE構法SE金物メリット

SE構法へのお問合せ、ご相談について

・まとめ

 

大規模木造の技術から生まれたSE構法のSE金物による柱梁接合

大規模木造の技術から生まれたSE構法のSE金物による柱梁接合

SE構法は、柱や梁そのものを互いに剛接合し、強固な構造躯体をつくり上げます。SE構法は構造計算によってあらかじめ地震の揺れや風の力を予測し、それに耐えうる性能を持った大規模木造を可能にしています。

構造計算を実現するには以下の条件があります。こうした条件を満たすことによって構造計算が可能になり、SE構法は建築物の安全性を数値によって証明できるのです。

  • 建築物の構造を構成するすべての部材の強度が分かっていること。
  • 接合部に強度の基準があること。 
  • 基礎や構造部材、接合部の強度が一定の基準値を満たしていること。

 

大規模木造で特に重要なのは、接合部の強度の性能です。

一般的な木造建築は、接合部に柱や梁をホゾ継ぎするため、断面欠損をまねき構造材本来の強度を低下させてしまいます。

SE構法は、大きな揺れに対して接合部が破壊されない技術を追求しています。

独自開発のSE金物を使用した断面欠損の少ない構造によって柱と梁とを接合し、優れた耐震性能を実現しています。

 

<SE金物の柱梁接合の特徴:接合システム(金物+ドリフトピン)>

SE金物の柱梁接合の特徴:接合システム(金物+ドリフトピン)

 

<SE金物の柱梁接合の特徴:断面欠損が少ない>

SE金物の柱梁接合の特徴:断面欠損が少ない

 

大規模木造に適したSE構法のSE金物概要

大規模木造に適したSE構法のSE金物概要

SE構法は、独自開発のSE金物を使用した断面欠損の少ない構造によって柱と梁とを接合し、優れた耐震性能を実現しています。

 

<SE金物の耐久性>

SE金物はカチオン電着塗装されています。その優れた耐久性は、約600時間かけた塩水噴霧試験において、ほとんど試験前の状態と同じ品質レベルを保っていることからも証明されます。この試験時間は、標準地域では168年、塩害地域では100.8年分の負荷をかけた状態に相当します。

SE金物の耐久性

 

<Sボルト>

一般の木造建築で使用する木材と同様、構造用集成材も「木」であるため、経年変化により木が乾燥・収縮します。これを木造業界では「木がやせる」と言います。

今までは木がやせてしまうと、施工当初にきつく締め固めていたボルトやナットが緩んでしまい、剛性(強度)を維持することは困難でした。

SE構法では、ラグスクリュー状の「Sボルト」が柱と梁の接合部にしっかり食い込み定着することにより、木の収縮に対しても剛性を確保します。

Sボルト

地震時において、さらなる安全性を確保するために、SE構法では木造業界で初めて、全棟Sボルトを採用しています。

Sボルトは、従来の金物工法の課題を克服するために開発された特殊なボルトです。表面に凹凸加工を施し、木材にねじ込むことによって、引張剛性が向上します。

通常のボルトの2倍の強さを持つこのSボルトと高強度のSE金物の組み合わせにより、ラーメン構造を実現しています。

Sボルト

 

大規模木造に対応できるSE金物の柱脚金物

大規模木造に対応できるSE金物の柱脚金物

耐震構法SE構法では、主要な柱の直下に柱脚金物を配し、柱と基礎とを堅牢に固定します。柱脚金物は基礎に直接取り付けられるので、柱が土台へめりこむことなく、荷重を直接基礎へ伝達することができます。

 

<SE金物の柱脚の特徴:柱脚金物+柱脚用アンカーボルト>

柱脚金物

また、地震などによる柱の引き抜き現象に対しても、圧倒的な強度を持ちます。柱脚金物(PB24)を使用した場合、引き抜き耐力は在来工法の約5倍となります。(エヌ・シー・エヌ実験値)

柱脚金物

関連記事:耐震構法SE構法の柱脚や接合部が強い理由はSE金物とSボルト

 

SE構法のSE金物のメリット

SE構法のSE金物のメリット

SE金物は、構造材の部材寸法や納まりに応じて、柱脚金物・梁受け金物・登り梁金物・Sボルト等の標準金物が開発されています。

SE金物は標準部材が数多く準備されているため、コストや供給体制が安定しています。

高性能なSE金物は、柱と梁とを単に接合するだけでなく、接合部そのものが地震や台風に抵抗する性能を持っています。

SE金物のメリットとしては、設計内容に応じて特注金物が作れることです。平面斜辺用、大断面部材用など、さまざまなディテールに対応可能です。

関連記事:耐震構法SE構法は斜辺やR壁の平面計画に対応可能

SE金物の応用編としては、張弦梁やトラスなどにも対応できます。

関連記事:耐震構法SE構法では張弦梁を採用して軽快な印象の大空間を実現できる

関連記事:耐震構法SE構法によるトラスで大空間を実現する

 

SE構法へのお問合せ、ご相談について

SE構法へのお問合せ、ご相談について

大規模木造をSE構法で実現するための流れは下記となります。

1.構造設計

SE構法を活用した構造提案を行います。企画段階の無料の構造提案・見積りから、実施設計での伏図・計算書作成、確認申請の指摘対応等を行っております。また、BIMにも対応可能です。

2.概算見積り

SE構法は構造設計と同時に積算・見積りが可能です。そのため躯体費用をリアルタイムで確認可能で、大規模木造の設計において気になる躯体予算を押さえつつ設計を進めることが可能です。

3.調達

物件規模、用途、使用材料を適切に判断して、条件に応じた最短納期で現場にお届けします。また、地域産材の手配にも対応しております。(唐松・桧)

4.加工

構造設計と直結したCAD/CAMシステムにより、高精度なプレカットが可能です。また、多角形状、曲面形状などの複雑な加工形状にも対応可能です。

5.施工

SE構法の登録施工店ネットワークを活用し、計画に最適な施工店を紹介します。(元請け・建方施工等)

6.非住宅版SE構法構造性能保証

業界初の非住宅木造建築に対応した構造性能保証により安心安全を担保し、中大規模木造建築の計画の実現を後押しします。

 

↓SE構法へのお問合せ、ご相談は下記よりお願いします。

https://www.ncn-se.co.jp/large/contact/

 

まとめ

SE構法がSE金物を使う理由の主なポイントは下記です。

・SE構法は正しく構造計算するために接合部の強度が明確であることが前提

・強度が明確で品質が安定しているSE金物による接合システムが大規模木造に適している

 

大規模木造においては、SE構法の構造躯体の強みを活かした構造設計により、コスト減、施工性向上を実現することができます。

SE構法は構造用集成材の中断面部材(柱は120mm角、梁は120mm幅)が標準なため、住宅と同等の部材寸法でスパン8m程度までの空間を構成できるコストパフォーマンスをうまく活用していただければと考えております。スパンが10mを超える空間は、特注材やトラス、張弦梁などを活用することも可能です。

計画段階からNCNの特建事業部に相談することで、木造建築に関する知見をうまく利用していただき、ファーストプランの段階から構造計画を相談することで、合理的に設計実務を進めることが可能です。

 

集成材構法として実力・実績のある工法の一つが「耐震構法SE構法」です。SE構法は「木造の構造設計」から「構造躯体材料のプレカット」に至るプロセスを合理化することでワンストップサービスとして実現した木造の工法です。

「耐震構法SE構法」へのご相談はこちらです。

 

また構法を問わず、木造の構造設計から構造躯体材料のプレカットに至るスキームづくりに取り組む目的で「株式会社木構造デザイン」が設立されました。構造設計事務所として、「⾮住宅⽊造専⾨の構造設計」、「構造設計と連動したプレカットCADデータの提供」をメイン事業とし、構造設計と⽣産設計を同時に提供することで、設計から加工までのワンストップサービスで木造建築物の普及に貢献する会社です。

「木構造デザイン」へのご相談はこちらです。

 

株式会社エヌ・シー・エヌ、株式会社木構造デザインへのご相談は無料となっておりますので、お気軽にお問い合わせください。