SE構法の耐力壁は、在来工法に比べて3.5倍もの強度をもっているため、
壁の量を減らし、開放的な空間をつくることができます。
在来工法では、耐震性を確保するためには耐力壁を多く配置する必要があります。SE構法では、在来工法の壁に比べて3.5 倍の強度をもつ耐力壁を採用することで壁の量を減らし、開放的でありながら高い耐震性を実現しています。また、「ラーメン構造」でもたせる部分と「耐力壁」でもたせる部分を設計上バランスよく配置することで、コストパフォーマンスを最大化することができます。
在来工法では、空間の開放感を出すために壁量を減らすと耐震性の低下を招き、逆に耐震性向上のために壁量を増やすと空間の自由度が下がります。一方SE構法では、強い耐力壁と強固な接合部によるラーメン構造の躯体との組み合わせにより、高い耐震性と自由な空間の両立を実現することができるのです。
熊本地震のように地震は一度だけでなく、繰り返し起こることが予想されます。SE構法では、何度も起こる地震に対応できるように部材の実証実験を重ねてきました。耐力壁は性能において最も重要な「せん断強度(※ 1)」が高い「JAS特類1級構造用合板」(厚さ9㎜の場合)を標準採用しています。また、在来工法では「N50」という規格の釘が使われていますが、SE構法では「CN50」という「N50」よりも太い釘を使用。構造用合板とCN50による耐力壁であれば、繰り返しの地震にも耐力を保つことが実証されています。
※1)せん断強度とは、地震などの発生により、構造用合板に負荷(せん断力)が生じた際に、合板自体が破断せずに耐えられる強度のこと。