木造建築.jpは移転しました。

このメッセージは木造建築.jpにアクセスいただいた方に向けて表示しています。

耐震構法SE構法で建てる大規模木造建築のサイトをご覧いただきありがとうございます。木造建築.jpは、2017年4月のリニューアに際して現在表示中のURLに移動しました。旧サイトをブックマークされている方は、お手数ですが新しいURLをご登録いただきますようお願いします。

株式会社エヌ・シー・エヌ

このメッセージを閉じる

SE SERVICENCNのサービス

【業界初】非住宅版SE構法構造性能保証制度の概要とメリット

  • 【業界初】非住宅版SE構法構造性能保証制度の概要とメリット -

株式会社エヌ・シー・エヌ(以下、NCN)は、木造非住宅市場へ新規参入を検討する工務店や中小建設会社を後押しする、構造躯体の瑕疵保証制度「非住宅版SE構法構造性能保証制度」を2021年10月1日から提供開始します。

請負金額が大きい木造非住宅は、それだけトラブルのリスクも高くなります。非住宅分野においては瑕疵担保責任保険制度が義務化されておらず、建設会社のリスクが高い状況にありました。そこでNCNでは、業界初(NCN調べ:2021年9月時点)の基礎まで含んだ、非住宅の構造品質を標準で担保する保証制度をスタートしました。

このコラムでは、「非住宅版SE構法構造性能保証制度」の概要、メリット、価値についてポイントをお伝えします。

 

<このコラムでわかること>

非住宅建築木造化の課題

・業界初!「非住宅版SE構法構造性能保証制度」がスタート

非住宅版SE構法構造性能保証制度のメリット

大規模木造SE構法で実現するポイント

・SE構法のシステム化されたワンストップサービス

・まとめ

 

非住宅建築の木造化の課題

SE構法が幼稚園に適している理由

近年、日本では非住宅建築における木造化・木質化が話題になっていますSDGs、脱炭素、ESG投資への流れが、より木造化・木質化を加速させています。

今まで主に鉄筋コンクリート造や鉄骨造で計画していた建物を木造で計画する機会が増えています。木造を初めて手掛ける実務者にとっては、大規模木造における情報を押さえた上で、的確な計画を行う必要があります。

一方で木造で計画する際に、木造未経験の実務者が不安に思われることは主に下記です。

1.構造性能面(耐震性)

日本では「木造=戸建住宅」というイメージが強く、非住宅建築のような規模の大きい建築物を木造で建てることに不安があるという方が存在することも事実です。

例えば木造(SE構法)と鉄骨造を比較すると、大きく異なるのは、建築物の揺れ方です。

鉄骨造の特性として、純ラーメン構造は地震による層間変位が大きく、ブレース構造はラーメン構造に比べて剛性が高くなります。鋼材の粘りによって地震のエネルギーを吸収し倒壊を抑える構造であり、建物重量が大きいことから地震力も大きく受けるので、地震時の揺れは大きくなります。

木造(SE構法)は、自身の揺れに対して接合部の剛的な耐力と木造軸組のしなる柔軟性で地震にしなやかに耐えます。鉄骨造と比較して建物重量がとても小さいことから、同じ地震でも受ける地震力は小さくなりますので、地震時の揺れは小さくなります。

木造でも科学的な構造計算を実施し、かつ構造強度が明確な構造躯体で施工すれば、木造においても耐震性の高い建築を実現できます。

関連記事:中大規模木造に適した技術と自由があるSE構法の構造設計

 

2.耐火性能面

木材は実は火に弱くありません。特に構造用集成材は、断面も大きくすることで逆に燃えにくくなります。

鉄は500〜800度で軟化するため建物も構造自体が崩れてしまいますが、大断面の構造用集成材は表面が燃えても中心部までは燃えにくく、すぐには倒壊しません。

木材は燃焼すると表面に「炭化層」ができ、それが断熱材の役割をして熱を伝えにくくなり、結果として炭化速度を失速させるという特性を持っています。

関連記事:耐震構法SE構法と鉄骨造を徹底比較(耐久・耐火編)

 

3.コスト面

木造は適材適所を基本に、構造材には住宅で多く使用されている一般用流通材を使用すれば、構造躯体のコストは決して高価になりません。

鉄筋コンクリート造や鉄骨造から木造に設計変更する場合には、コストダウンのためのポイントがあります。

・木造のモジュールを意識して設計を調整すること

・アルミサッシなどの建材はなるべく木造用の既製品を使う

・大スパン部分以外はなるべく特注材は使用しない

などです。

関連記事:中大規模木造の建設費の概要とコストを抑えるポイント

 

木造建築は、正しく設計、施工すれば、耐震性、耐久性の高い建築を実現できます。さらに安心して木造建築を実現していただくために、NCNでは新たなサービスを開始します。

それが、「非住宅版SE構法構造性能保証」です。

関連ページ:【業界初】非住宅版SE構法構造性能保証サービススタート

 

業界初!「非住宅版SE構法構造性能保証制度」がスタート

【業界初】非住宅版SE構法構造性能保証制度の概要とメリット

非住宅分野において、木造建築は全体における割合はとても少なく、請負金額が大きい非住宅建築は発注者、設計者、施工者が抱えるリスクも高くなります。

住宅業界においては、瑕疵担保責任保険制度が義務化されていますが、非住宅分野においては同様の制度は存在せず、建設会社のリスクが高い状況にありました。

 そこでこの度、株式会社エヌ・シー・エヌでは、業界初※の基礎まで含んだ、非住宅の構造品質を標準で担保する保証制度をスタートしました。

 

非住宅版SE構法構造性能保証の3つのポイント

業界初※の非住宅木造建築の基礎及び構造体を対象にした保証制度

②瑕疵保証金額最大1億円 瑕疵保証期間10年間

SE構法で建築された4階建て以下、3,000㎡以下の非住宅物件が対象

 

【非住宅版 SE構法 構造性能保証制度保証範囲】

・SE構法で建設された建物(基礎を含む構造耐力上主要な部分)

・住宅以外の用途

・4階建て以下

・3,000㎡以下

 

【保証期間】

・完成引き渡し後10年間

 

【保証適用】

完成引き渡しから10年間の間に、

主要構造部のたわみ・傾斜・ゆがみ等が発生した場合に適用となります。

(主要構造部:基礎・土台・柱・梁・耐力壁・床合板・野地合板)

 

【保証内容】

・構造部材についての瑕疵補償費:上限3,000万円

・NCN供給部材の瑕疵によって波及した

 建物の損害部分の補修費用:上限1億円(3,000㎡以下)

 

【SE構法構造性能保証の対象者】

・非保証者:SE構法登録施工店

・保証者:株式会社エヌ・シー・エヌ

 

【保証費用】

保証料:構造材費の1%をご負担にて10年間保証

例:構造材費1,000万円の場合、保証料10万円

(保証金額1億円の場合0.1%相当)

 

構造性能保証のスタートによって、SE構法は構造設計から、材料調達、施工、さらには引き渡し後の構造性能保証までのワンストップサービスによって中大規模木造建築に取り組む設計者・施工者の皆様の課題解決をサポート致します。(SE構法登録施工店以外の皆様もSE構法はご利用可能です、お気軽にお問合せください)

※NCN調べ(2021年9月時点)

 

性能保証に関するお問合せ、物件のご相談は以下より受け付けております。お気軽にお問合せください。

株式会社エヌ・シー・エヌ 特建事業部

TEL:03-6872-5641

関連ページ:【業界初】非住宅版SE構法構造性能保証サービススタート

 

非住宅版SE構法構造性能保証制度のメリット

非住宅版SE構法構造性能保証制度のメリット

非住宅版SE構法構造性能保証」のメリットは、建てる時から建てた後まで、構造性能面での安心・安全を実現できることです。

 

<発注者のメリット>

・木造建築に関する性能的なリスクを軽減できる

・保証に関する費用が少なく、保証を受けられる(実際の費用は施工者が負担)

・施設の利用者(テナント等)への安心・安全面の訴求にもつながる

 

<設計者のメリット>

・性能的なリスクが軽減されることで、発注者に木造建築を提案しやすくなる

・構造躯体の品質が担保されることで、設計が行いやすくなる

・工事監理面での負担が減る

 

<施工者のメリット>

・万が一の事態へのリスクヘッジになる

・自社の施工品質のプラスになる

・保証制度により、発注者に安心してもらえることで信頼感を醸成できる

前述した木造で計画する際に木造未経験の実務者が不安に思われることも、「非住宅版SE構法構造性能保証」制度をご利用していただくことにより、大幅にリスクを軽減していただけると考えております。

 

大規模木造をSE構法で実現するポイント

ESG投資の普及により発注者は建築物を木造で計画する傾向に

大規模木造をSE構法で計画する場合のポイントは下記です。

1.低層建築における木造の優位性

木造の持つ規格化、標準化された設計・施工技術は、多様な建物や空間を低コストで実現することができます。特に、高品質で低コスト、短工期が求められる大規模木造を、確実に設計・施工するために有効な工法が「システム化された木造」であるSE構法です。

関連記事:「店舗、事務所、倉庫には鉄骨造より木造が「安い、早い、うまい」理由」

 

2.コストの優位性(鉄骨造と木造の比較)

構造で木造(SE構法)を選択することで、基礎や構造躯体のコストが安くなります。外壁仕上げには住宅用サイディング、窓は住宅用アルミサッシなどを使うことで、建材費や施工費も抑えることができます。

関連記事:「中大規模木造の建設費の概要とコストを抑えるポイント」

 

3.木造でよりコストパフォーマンスを高める(木造の構法による比較)

大規模木造の計画において、木造建築を慣れていないと過大にコストや工期が膨らんでしまうことがあります。それを避けるためには、構造躯体は一般用流通材を使うことを前提に構造計画を行うことが基本です。

関連記事:「中大規模木造でコストダウンできる構造計画、構造躯体の考え方」

 

4.木造に精通した構造設計者に依頼(SE構法は大規模木造に適している)

SE構法は単純に「剛性のある木質フレーム」というだけではなく、さまざまな利点を追求し、大規模木造で求められる大空間・大開口を可能にして、意匠設計者の創造性を活かせる設計の自由度を提供しています。SE構法は剛性のある木質フレームに囲まれた耐力壁を併用することで、耐力壁の性能を最大限生かすことが可能となり、壁量を少なくできます。SE構法は木造でも明確な構造計算に基づいているので、設計者は安心して意匠設計に集中できます。

関連記事:「中大規模木造に適した技術と自由があるSE構法の構造設計」

 

5.木造におけるワンストップサービス(SE構法は使い勝手が良い)

SE構法は「木造の構造設計」と「構造躯体材料のプレカット」そして施工というプロセスを合理化することでワンストップサービスとして実現した木造の工法です。大規模木造建築では工法に関わらず、「木造の構造躯体の施工の担い手」を確保する必要があります。SE構法であれば、構造躯体の施工だけをSE構法登録施工店に依頼する「建て方施工」という方法もありますので、施工会社選定の選択肢が大きく広がります。

関連記事:「SE構法はワンストップサービスが魅力!各プロセスごとに徹底解説」

 

SE構法のシステム化されたワンストップサービス

SE構法のシステム化されたワンストップサービス

美しい木構造による建築物は、企業イメージの向上にも貢献できます。木構造として最適な工法が「耐震構法SE構法」です。

SE構法の構造スペックをうまく活用すると、木造では実現が難しい大空間、大開口などを実現することができます。SE構法であれば、施設建築で求められるスパンの大きい空間にも対応できますし、架構をシンプルにすることが可能です。

SE構法は、全棟構造計算を実施する構造システムですので、意匠のデザインに合わせて構造計画を決定することができます。

SE構法は、独自のSE金物を使用した断面欠損の少ない構造によって柱と梁とを接合し、優れた耐震性能を実現しています。SE構法は表面にネジ切り加工を施した通常のボルトの約2倍の強さを持つSボルトを木材にねじ込み、高強度のSE金物との組み合わせにより、耐震性の高いラーメン構造を実現しています。

非住宅のプロジェクトを木造で計画する際には、選択した木造の工法に関わらず、「木造の構造設計」と「構造躯体材料のプレカット」というプロセスが必要になります。

SE構法で大規模木造の設計を進める際には、初回相談から確認申請提出までの時間軸は、目安として最短で3ヶ月程度必要となります。

構造設計側の図面作成や構造計算の他に、意匠設計側との調整も必要です。確認申請の対応やプレカット関連業務も重要な要素です。

SE構法は「木造の構造設計」と「構造躯体材料のプレカット」そして施工というプロセスを合理化することでワンストップサービスとして実現した木造の工法です。

SE構法が持つ構造スペックをNCNの構造設計スタッフは熟知しておりますので、構造計画の相談においてはレスポンスよく回答、提案しています。空間やデザインの可能性を広げるためにも早めの相談がおすすめです。

大規模木造では工法に関わらず、「木造の構造躯体の施工の担い手」を確保する必要があります。SE構法であれば、構造躯体の施工だけをSE構法登録施工店に依頼する「建て方施工」という方法で、施工会社選定の選択肢が大きく広がります。

構造材の確保においては、国内トップクラスの集成材メーカーや合板メーカーと長年にわたって継続的に取引実績があり友好的な関係を築いているため、ウッドショック のような事態に直面しても密な連携により、同業他社と比較して材料の調達はしやすいです。

関連記事:SE構法はワンストップサービスが魅力!各プロセスごとに徹底解説

 

NCNでは、イベントを不定期で企画・運営しています。

次回のオンライン構造見学会は、木造による耐火建築物の保育園です。

​​性能の安定した構造用集成材を、特殊な接合金物で強固に接合した「SE構法」の施工現場から、オンライン構造見学会を開催します。大空間を安全に実現することを可能にした「SE構法」を採用した保育園の木造躯体工事をご覧いただきます。

・開催日 2021年10月12日(火)14:00~16:00

・開催形式 ZOOMウェビナー(参加費無料・事前予約制)定員300名

お申し込みは下記よりお願いします。

 

まとめ

「非住宅版SE構法構造性能保証制度」は、木造建築業界初の非住宅物件向けの瑕疵保証制度で、一般的な木造住宅に比べて設計の難易度が高く、構造材の品質や施工品質が比較的安定しないといわれる木造非住宅物件の構造品質を保証するものです。

木造非住宅市場は国策として注目されておりますが、本保証制度の提供により、工務店や中小建設会社の市場参入を後押しすることで、安心・安全な木造非住宅市場の拡大を目指してまいります。

NCNは構造設計から生産設計(プレカット)までのワンストップサービスが強みです。計画段階からご相談いただくことで、構造設計から材料調達までを考慮した合理的な計画が可能です。

集成材構法として実力・実績のある工法の一つが「耐震構法SE構法」です。SE構法は「木造の構造設計」から「構造躯体材料のプレカット」に至るプロセスを合理化することでワンストップサービスとして実現した木造の工法です。

関連:「耐震構法SE構法」へのご相談はこちらです。

 

また構法を問わず、木造の構造設計から構造躯体材料のプレカットに至るスキームづくりに取り組む目的で「株式会社木構造デザイン」が設立されました。構造設計事務所として、「⾮住宅⽊造専⾨の構造設計」、「構造設計と連動したプレカットCADデータの提供」をメイン事業とし、構造設計と⽣産設計を同時に提供することで、設計から加工までのワンストップサービスで木造建築物の普及に貢献する会社です。

関連:「木構造デザイン」へのご相談はこちらです。

 

株式会社エヌ・シー・エヌ、株式会社木構造デザインへのご相談は無料となっておりますので、ウッドショックでお困りの方もお気軽にお問い合わせください。