大工として腕を磨いてきた佐藤氏が代表取締役を務める株式会社ハウステックス。杉並区永福町に東京本社ビルを建てるにあたり、事務所やショールームのほか、地域の人々が気軽に訪れることができるブックカフェ・ギャラリーと多目的イベントスペースを組み込んだ。
建築敷地は三角形。建物もそれに倣って平面図で見ると二等辺三角形となっており、地下一階のある木造3階建て。1階はブックカフェ・ギャラリーとしての営業を予定していて本格的な厨房設備があり、本棚にはたくさんの住宅雑誌や建築書が並べられている。近所の方がふらっと立ち寄り、家づくりに想いを馳せる場所にうってつけとなりそうだ。
2階はショールームと打ち合わせスペースがあり、3階は事務所。ショールームには、キッチンやリビングダイニング、パウダールーム、バスルームなどの住宅設備がホテルライクなテイストで集められている。
天井高が4,000mmもある地下一階は、木工場としても使えるイベントホールだ。階段室とドライエリアから長物の木材を搬入できるようになっていて、見習い大工の練習場所や地域の子どもたちの木工教室の場として多目的に活用されることが見込まれている。
また災害時には近隣住民の防災拠点になることも想定し、屋上には16KWの太陽光発電パネルと蓄電池を設置。ハウステックスの東京本社は、家づくりを超えて街づくりを担っていく工務店の姿勢が色濃く表れたプラットフォームとなっている。
設計
株式会社ハウステックス一級建築士事務所
施工
株式会社ハウステックス / https://www.housetecs.co.jp/