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【大規模木造店舗】「構造見学会in佐賀」レポート

  • 【大規模木造店舗】「構造見学会in佐賀」レポート -

非住宅分野の建築物は木造での提案が求められる時代を迎えています。現在、非住宅建築物は鉄骨造、鉄筋コンクリート造の割合が多いですが、規制緩和や技術力、コストパフォーマンスの向上等の理由により、より多くの建築が木造化できるようになっています。

NCNでは建築実務者のお役に立つ勉強会や見学会を定期的に開催しています。

この記事では2024年1月開催「大規模木造店舗構造見学会in佐賀」のイベントレポートをお伝えします。

 

<このコラムでわかること>

大規模木造店舗「構造見学会in佐賀の概要

・【大規模木造店舗MUJI HOUSEの強みを生かした法人事業

大規模木造に最適なSE構法の技術

大規模な木造店舗を実現できるSE構法構造設計

木造化メリット耐火建築物4階建て、混構造に対応可能

木造化メリット:さまざまな用途に対応可能

SE構法へのお問合せ、ご相談について

・まとめ

 

 

大規模木造店舗「構造見学会in佐賀」の概要

大規模木造店舗「構造見学会in佐賀」の概要

大規模木造店舗での「構造見学会in佐賀」の概要は下記です。

 

設計施工:株式会社MUJIHOUSE

構造設計:株式会社エヌ・シー・エヌ

建設地:佐賀県唐津市

主要用途:物販店舗

階数:地上1階

高さ:最高高さ7.176m 最高軒高:6.451m

面積:建築面積2464.59㎡

   建蔽率34.86%

   容積対象延床面積2415.69m

   容積率37.17%

耐火要件:準耐火60分

柱:180×360のW柱

屋根構面:水平ブレース(M16)

樹種:欧州赤松集成材

 

大規模木造は構造設計が肝であり、SE構法は構造スペックを活かして、さまざまな木構造を実現することができます。

関連記事:【解説】大規模木造に最適なSE構法の設計ポイントまとめ

 

 

【大規模木造店舗】MUJI HOUSEの強みを生かした法人事業

【大規模木造店舗】MUJI HOUSEの強みを生かした法人事業

MUJI HOUSEでは気候変動問題への取組みの一環として、大型木造建築に取り組み、地域貢献の出来る施設を増やしていく方針です。

 

その中で注目されるのが主に下記です。

 

<ZEB化:エネルギーを±O>

高性能断熱材を含む木造の屋根や外壁の使用、および、人感/CO2センサーで換気量や温度を最適に管理できる高効率な空調設備により、必要なエネルギーの総量を削減します。

同時に太陽光発電と蓄電池を活用し、施設内で使用するエネルギーを創り出すことで、各店舗空間における一次エネルギー消費量のゼロ化を実現します。

 

<木材利用拡大に関する建築物木材利用促進協定>

株式会社良品計画およびグループ企業である株式会社MUJI HOUSEは、農林水産省と「木材利用拡大に関する建築物木材利用促進協定」を締結しています。

関連記事:農林水産省と「木材利用拡大に関する建築物木材利用促進協定」を締結

 

 

大規模木造に最適なSE構法の技術

大規模木造に最適なSE構法の技術

大規模木造店舗での「構造見学会in佐賀」では、SE構法について解説をさせていただきました。

大規模木造で様々な設計に対応できることがSE構法の強みです。

その理由の一つは独自のSE金物が、集成材、耐力壁、床合板それぞれの強さを活かしているからです。

一般的な木造は、接合部に柱や梁をホゾ継ぎするため、地震時に断面欠損をまねき構造材本来の強度を低下させてしまいます。

そこでSE構法は、大きな揺れに対して接合部が破損しない技術を追求し、独自にSE金物を開発しました。

 

大規模木造に最適なSE構法の技術
SE構法は、柱や梁そのものを互いに剛接合し、強固な構造躯体をつくり上げます。

SE構法は構造計算によってあらかじめ地震の揺れや風の力を予測し、それに耐えうる性能を持った大規模木造を可能にしています。

 

大規模木造に最適なSE構法の技術

SE構法は、独自開発のSE金物を使用した断面欠損の少ない構造によって柱と梁とを接合し、優れた耐震性能を実現しています。

関連記事:【解説】大規模木造で様々な設計に対応できるSE構法の強さの理由はSE金物

 

大規模木造に最適なSE構法の技術

SE構法における耐力壁は構造用合板が標準となります。

指定された面材以外を耐力壁として使用することはできません。

大規模木造に最適なSE構法の技術

SE構法は徹底した品質管理と、構造計算から部材加工まで一貫したCADシステムにより高精度のプレカット加工を実現しています。

SE構法では、構造計算によって指定された部材の種類や大きさ、金物の設定などのデータがそのまま指定プレカット工場へ直接つながる仕組みを持っています。

それによって、計算された通りの部材が高精度に加工されて、建築現場に直接届く仕組みとなっています。

 

大規模木造に最適なSE構法の技術

SE構法では、構造部材の品質基準や性能が明確であることとトレーサビリティが条件となるため、供給プロセスを整備しています。

そのため、品質協定を結んだ指定プレカット工場からのみ供給を行い、供給された構造部材の品質管理の証として「出荷証明書」を発行しています。

関連記事:【解説】大規模木造で構造設計とプレカット加工が連動するSE構法

 

 

大規模な木造店舗を実現できるSE構法の構造設計

大規模な木造店舗を実現できるSE構法の構造設計

今回の構造見学会には多くの方にご参加いただきました。

 

構造設計のポイントは下記です。

・スパンは6mx6mの構造グリッド

・180mmx360mm平角W柱でラーメンフレームを形成し、耐力壁の配置は最小限

・最大で壁倍率約14倍相当の耐力壁

 

大規模な木造店舗を実現できるSE構法の構造設計

・屋根は折版葺き

・木梁にタイトフレームを施工

・水平剛性は水平ブレースで確保

 

大規模な木造店舗を実現できるSE構法の構造設計

・羽柄材までプレカット供給

 

大規模な木造店舗を実現できるSE構法の構造設計

・木造の準耐火建築物(60分)

 

大規模な木造店舗を実現できるSE構法の構造設計

・燃え代設計(火災時に木材が燃えたとしても残った断面で建物が崩壊しないかを確認する設計手法)

 

 

木造化のメリット:耐火建築物や4階建て、混構造に対応可能

木造化のメリット:耐火建築物や4階建て、混構造に対応可能

発注者の視点で施設の建設・運営を考えると、建設費を抑えることで事業性を大きく向上させることができ、その際の有効な方法は、工法に「木造」を選択することです。

非住宅の建築物を計画する際には、耐火建築物や準耐火建築物、中層(4階建て)、混構造などへの対応が求められることがありますが、木造でも対応可能です。

 

耐火建築物

木造化のメリット:耐火建築物や4階建て、混構造に対応可能

耐火建築物は、建築基準法上、最高水準の防火性能を有する建築物です。たとえ消火活動が実施されなかったとしても、想定される火災で建物が燃えた後も崩壊せず、自立し続ける性能をもつのが耐火建築物です。木造で耐火建築物を建設することは可能です。

関連記事:木造でも耐火建築物は可能!大規模木造における耐火建築物まとめ

 

準耐火建築物

準耐火建築物

木造は準耐火建築物であれば、建築基準法改正による優遇や、耐火建築物と比較してコストパフォーマンスが向上するなどのメリットが大きくなります。

関連記事:広がる木造準耐火の可能性!大規模木造における準耐火建築物まとめ

 

木造4階建て

木造4階建て

都市部の厳しい敷地条件の中、4階建ての計画において鉄骨造ではコストや施工に問題がある場合においても、木造(SE構法)が有効な選択肢となります。

関連記事:木造4階建てのSE構法の事務所ビルの事例紹介「ヤマサ製菓ビルハピア豊橋」

 

混構造(木造+鉄筋コンクリート造)

混構造(木造+鉄筋コンクリート造)

全てを木造で成立させることが難しい場合、木造と鉄筋コンクリート造を組み合わせた混構造として、それぞれの構造の長所を併せ持つ建築物を建設することが可能です。

関連記事:木造と鉄筋コンクリート造の混構造を徹底解説

 

 

木造化のメリット:さまざまな用途に対応可能

木造化のメリット:さまざまな用途に対応可能

非住宅の建築物を計画する際には、さまざまな用途への対応が求められますが、木造でも対応可能です。

 

■高齢者施設

関連記事:​​SE構法による高齢者施設の事例まとめ

 

■幼児施設

関連記事:大規模木造で幼児施設を建てるための法規、事例、メリットまとめ

 

■店舗

関連記事:​​SE構法による店舗の事例まとめ

 

■事務所

関連記事:​​SE構法による事務所の事例まとめ

 

木造化・木質化への期待の声が大きいのは、学校や保育施設などの子供が利用する「教育・保育施設」、「医療・福祉施設等」です。

店舗や事務所、倉庫などの商業施設では、スピードとコストパフォーマンスが特に求められています。

関連記事:店舗、事務所、倉庫には鉄骨造より木造が「安い、早い、うまい」理由

 

 

SE構法へのお問合せ、ご相談について

鹿児島県建築物等木材利用促進方針

大規模木造をSE構法で実現するための流れは下記となります。

 

1.構造設計

SE構法を活用した構造提案を行います。企画段階の無料の構造提案・見積りから、実施設計での伏図・計算書作成、確認申請の指摘対応等を行っております。また、BIMにも対応可能です。

 

2.概算見積り

SE構法は構造設計と同時に積算・見積りが可能です。そのため躯体費用をリアルタイムで確認可能で、大規模木造の設計において気になる躯体予算を押さえつつ設計を進めることが可能です。

 

3.調達

物件規模、用途、使用材料を適切に判断して、条件に応じた最短納期で現場にお届けします。また、地域産材の手配にも対応しております。

 

4.加工

構造設計と直結したCAD/CAMシステムにより、高精度なプレカットが可能です。また、多角形状、曲面形状などの複雑な加工形状にも対応可能です。

 

5.施工

SE構法の登録施工店ネットワークを活用し、計画に最適な施工店を紹介します。(元請け・建方施工等)

 

6.非住宅版SE構法構造性能保証

業界初の非住宅木造建築に対応した構造性能保証により安心安全を担保し、中大規模木造建築の計画の実現を後押しします。

 

↓SE構法へのお問合せ、ご相談は下記よりお願いします。

https://www.ncn-se.co.jp/large/contact/

 

 

まとめ

NCNでは、大規模木造に取り組む設計者・施工者のために勉強会や見学会を開催しています。

 

これから大規模木造に取り組む建築実務者の皆様に対して、NCNから特にお伝えしたいことは下記です。

・大規模木造に取り組むことは、決して難しいことではない

・大規模木造の実務を合理的に進めるには、木造に詳しいパートナーを選ぶ必要がある

 

NCNは構造設計から生産設計(プレカット)までのワンストップサービスが強みです。

計画段階からご相談いただくことで、木構造デザインの木造建築に関する知見をうまく利用していただき、ファーストプランの段階から構造計画を相談いただくことで、合理的に設計を進めていただければと考えております。

 

集成材構法として実力・実績のある工法の一つが「耐震構法SE構法」です。

SE構法は「木造の構造設計」から「構造躯体材料のプレカット」に至るプロセスを合理化することでワンストップサービスとして実現した木造の工法です。

関連:「耐震構法SE構法」へのご相談はこちらです。

 

また構法を問わず、木造の構造設計から構造躯体材料のプレカットに至るスキームづくりに取り組む目的で「株式会社木構造デザイン」が設立されました。

構造設計事務所として、「⾮住宅⽊造専⾨の構造設計」、「構造設計と連動したプレカットCADデータの提供」をメイン事業とし、構造設計と⽣産設計を同時に提供することで、設計から加工までのワンストップサービスで木造建築物の普及に貢献する会社です。

関連:「木構造デザイン」へのご相談はこちらです。

 

株式会社エヌ・シー・エヌ、株式会社木構造デザインへのご相談は無料となっておりますので、お気軽にお問い合わせください。