非住宅木造に工務店が取り組むメリット
脱炭素化と法改正等の追い風に乗って、非住宅木造の建築需要はますます高まっています。
これから期待されるのは、3階建以下の小・中規模建築物の木造化・木質化の推進です。
街の中に建つ店舗や事務所等の非住宅木造の担い手は工務店になることが期待されています。
工務店が非住宅木造に取り組む上で建設品質と共に求められるのは、木造化・木質化による付加価値を示すことです。
このコラムでは、非住宅木造に工務店が取り組むメリットについてお伝えします。
<このコラムでわかること>
・非住宅木造のメリット:非住宅木造市場の伸び代が大きい
・非住宅木造のメリット:非住宅は競合が少ない
・非住宅木造のメリット:工務店のビジネスの幅が広がる
・SE構法へのお問合せ、ご相談について
・まとめ
非住宅木造のメリット:非住宅木造市場の伸び代が大きい
縮小する住宅市場と異なり、非住宅木造市場は伸び代が大きいです。
今まで鉄骨造や鉄筋コンクリート造で建てられていた建築物の木造化・木質化を実現するだけでも、相当な需要が見込まれます。
木造普及の起点となったのは「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」です。
低層の公共建築物は原則として木造化を図るというのが主な内容ですが、その動きが民間建築物への木材利用の促進につながることが期待されています。
そして「SDGs」「脱炭素」等への関心の高まりもあり、「木造化・木質化」の流れがより加速しています。
カーボンニュートラル実現には、森林資源の循環利用と人工林の若返りとともに、木材利用の拡大が有効です。
特に非木造がほとんどを占める非住宅用途で木材利用を進めることが重要です。
関連記事:大規模木造とSDGs・脱炭素・ESG投資の相性が良い理由
非住宅木造のメリット:非住宅は競合が少ない
非住宅木造に積極的に取り組む会社はまだ限定的です。
大手企業は事業の採算性を考えると、ある規模以下の建築物は手掛けません。
一方で、非住宅木造で大多数を占めるのは小・中規模の建築物ですので、工務店の優位性を発揮できます。
非住宅木造は他社との差別化を計りやすく、結果として受注を増やすことも可能になります。
非住宅の用途であれば規模も工事金額も大きく、売り上げを増やすことも可能です。
非住宅木造に取り組むことは、決して難しいことではありません。
非住宅木造の実務を合理的に進めるには、非住宅分野に詳しいパートナー(構造設計、省エネ計算、プレカット等)を選ぶ必要があります。
関連記事:SE構法はワンストップサービスが魅力!各プロセスごとに徹底解説
非住宅木造のメリット:工務店のビジネスの幅が広がる
非住宅用途の発注者は法人であることが多いです。
工務店においては、法人の発注者との関係をうまく構築できれば、継続的に仕事を受注できる状況も生まれます。
また、元請けの仕事だけではなく、大型案件の建て方施工や木工事を受注することで実績を増やすことも可能になります。
関連記事:SE構法の施工体制は「全て元請け」と「建て方施工」が選択できる
環境や社会への貢献度が企業価値を左右する時代が訪れています。
持続可能な木材利用を経営戦略に上手に取り組む企業が増えており、自社の事業用の建築物を木造で計画する企業も増えています。
SE構法へのお問合せ、ご相談について
大規模木造をSE構法で実現するための流れは下記となります。
1.構造設計
SE構法を活用した構造提案を行います。企画段階の無料の構造提案・見積りから、実施設計での伏図・計算書作成、確認申請の指摘対応等を行っております。また、BIMにも対応可能です。
2.概算見積り
SE構法は構造設計と同時に積算・見積りが可能です。そのため躯体費用をリアルタイムで確認可能で、大規模木造の設計において気になる躯体予算を押さえつつ設計を進めることが可能です。
3.調達
物件規模、用途、使用材料を適切に判断して、条件に応じた最短納期で現場にお届けします。また、地域産材の手配にも対応しております。
4.加工
構造設計と直結したCAD/CAMシステムにより、高精度なプレカットが可能です。また、多角形状、曲面形状などの複雑な加工形状にも対応可能です。
5.施工
SE構法の登録施工店ネットワークを活用し、計画に最適な施工店を紹介します。(元請け・建方施工等)
6.非住宅版SE構法構造性能保証
業界初の非住宅木造建築に対応した構造性能保証により安心安全を担保し、中大規模木造建築の計画の実現を後押しします。
↓SE構法へのお問合せ、ご相談は下記よりお願いします。
https://www.ncn-se.co.jp/large/contact/
まとめ
都市部を中心に、非住宅木造の計画が活性化しています。
木造はもはや都市建築の選択肢の一つとなっています。
加えて発注者は環境重視の姿勢を強めています。
関連法規の基準を満たしながら、更なる省エネ対策を実施した木造建築が求められています。
設計者には、木の材料特性を引き出し、流通する製材を活用して、都市部の建築の木造・木質化の実現が求められています。
SE構法の構造スペックをうまく活用すると、木造では実現が難しい高層化、木造耐火などを実現することができます。
都市部の厳しい敷地条件の中、鉄骨造ではコストや施工に問題がある場合においても、木造(SE構法)が有効な選択肢となります。
NCNは構造設計から生産設計(プレカット)までのワンストップサービスが強みです。
計画段階からご相談いただくことで、構造設計から材料調達までを考慮した合理的な計画が可能です。
集成材構法として実力・実績のある工法の一つが「耐震構法SE構法」です。
SE構法は「木造の構造設計」から「構造躯体材料のプレカット」に至るプロセスを合理化することでワンストップサービスとして実現した木造の工法です。
また構法を問わず、木造の構造設計から構造躯体材料のプレカットに至るスキームづくりに取り組む目的で「株式会社木構造デザイン」が設立されました。
構造設計事務所として、「⾮住宅⽊造専⾨の構造設計」、「構造設計と連動したプレカットCADデータの提供」をメイン事業とし、構造設計と⽣産設計を同時に提供することで、設計から加工までのワンストップサービスで木造建築物の普及に貢献する会社です。
株式会社エヌ・シー・エヌ、株式会社木構造デザインへのご相談は無料となっておりますので、ウッドショックでお困りの方もお気軽にお問い合わせください。