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耐震住宅コラム

【耐震住宅コラム Vol.01】耐震住宅とは?免震・制震との違いを詳しく解説

日本各地で大きな地震/台風などの災害が起きていますが、「丈夫な家」を求める方も増えています。特に耐震性については気になるところではないでしょうか。
数十年と住む家で、大きな災害に遭わないと言い切れるエリアは、日本にはないといってもおかしくはないでしょう。「新しく家を建てるなら耐震性の高い家を」とお考えになるのは自然なことですし、むしろ積極的に考えていただきたい点です。
今回は、耐震性の高い家「耐震住宅」についてを幅広く解説いたします。今、なぜ耐震住宅を求めるべきかを理解していただけることでしょう。

1.耐震住宅とは?

耐震住宅とは、文字通り「耐震性の高い家」のことです。住宅性能表示制度は住宅の耐震性能を表す指標で「耐震等級2」や「耐震等級3」は、耐震住宅といえます。
耐震住宅であるかどうかで、大地震の際に倒壊の危機に面するかどうかが決まる、といっても過言ではないのです。
実際に、2016年に起きた「熊本地震」の際にも、
・耐震等級3(耐震性能を示す数値)の16棟のうち、14棟は被害がなく、2棟は軽微な被害で済んだ
ことが確認されています。
参考:「熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会報告書(案)概要│国土交通省」
http://www.nilim.go.jp/lab/hbg/kumamotozisinniinnkai/20160912pdf/0912shiryou1.pdf
ご家族が寝静まった深夜や早朝に大きな地震が起きてしまうと、とっさのことで避難が難しくなります。耐震住宅であれば、家が倒壊/大破することはほとんどありませんので、避難するにしても余裕を持つことができます。

 

2.耐震住宅を建てる時に知っておくべきこと

では、「家を建てるなら耐震住宅にしたい」とお考えの方に、知っておいていただきたいことを具体的にお伝えします。

2-1.耐震住宅のメリットとデメリット

耐震住宅のメリットは、地震や台風による揺れに耐えることです。当然といえば当然ですが、不意に襲う地震や、“経験したことのない”などと表現される大きな台風にも耐える耐震住宅は、住む人の命を守るものとしてとても重要なものではないでしょうか。また、後に説明する「制震」「免震」に比べて、導入費用を安く抑えられるのもメリットとして挙げられます。
一方、耐震住宅のデメリットは何でしょう。「がっちりと固める」イメージの耐震住宅は、大きな揺れに遭遇したとき、倒壊はしなくても損傷を受けやすくなる点が挙げられます。
地震そのものに耐えますが、しなりが少なく、まともに揺れを受けますので、壁面にひび割れが生じることがあるのです。大きな地震が起きた後には、通常、数カ月の間「余震」が続きます。余震の度にひび割れが大きくなったりすることもあり、“ダメージの蓄積”も気になるところです。
他には、まともに揺れを受けることで、家具が倒れやすいということもデメリットに挙げるべきポイントです。しかし、この問題は、家具を固定する道具/器具で、ある程度解消することができますので、さほど大きなことではありません。

2-2.耐震以外の、「免震」「制震」

地震に対する備えは、「耐震」だけでなく、「免震」「制震」もあります。地震の揺れをどう“処理”するか、で呼び分けています。
・耐震=家を頑丈に作り、揺れに耐えるようにする
・免震=ゴムやローラーを家の下に敷き、家に地震の揺れを伝えないようにする
・制震=家の壁の中に揺れを軽減するものを入れ、家が地震の揺れを軽減する
このような違いがあります。
免震は、免震装置(アイソレーター/ダンパー)を家の下に敷きます。地面は揺れても、装置が揺れを吸収して、家そのものはほとんど揺れません。しかし、揺れを家に伝えないためには、地面が横揺れしたときに、家がブロック塀や隣の家にぶつからないだけの敷地の余地が必要です。
制震は、制震装置(パネル型ないしはダンパー型)を外壁と内壁との間に“仕込む”ことで、揺れのエネルギーを吸収します。木造住宅ならではのしなりを活かす手法ではありますが、大きな地震で家具の転倒といった問題を避けることはできません。

 

3.耐震に関する法律はどう変わってきた?

上記のように、耐震/免震/制震という「考え方」はどのように現在の家に取り込まれてきたのでしょう。それは、過去に起きた大きな地震による被害から発生しています。
家にまつわる法律の変化は、次の通りです。
・関東大震災(1923年)=市街地建築物法改正(1924年)
・福井地震(1948年)=建築基準法の制定(1950年)
・宮城県沖地震(1978年)=建築基準法(新耐震基準導入)(1981年)
・阪神淡路大震災(1995年)=耐震改修促進法の制定(1995年)と建築基準法の改正(2000年)
「阪神淡路大震災」は記憶に残っていらっしゃる方もいるのではないでしょうか。コンクリートの大きな橋が落下したり、傾いたりし、とてもショッキングな映像がニュースで流れました。また、木造の家も多く倒壊し、多くの人が圧死や、火災の被害にあう事になりました。
しかしながら、阪神淡路大震災前、宮城県沖地震の後には、いわゆる「新耐震基準」が設けられていました。この基準で建てられた家は、阪神淡路大震災の時の被害は少なかったとされています。

3-1.耐震等級とは何?

では、よく聞く「耐震等級」とは何なのでしょうか。上でも触れたとおり、熊本地震の折に「耐震等級3の家の倒壊はなく、ほぼ無傷で済んだ」ことを考えると、この耐震等級についても知っておきたいところですね。
耐震等級は、「住宅性能表示制度」の「構造の安定に関すること」という項目において、1~3の数字で表示されます。
・耐震等級1=建築基準法のレベルを満たす
・耐震等級2=耐震等級1の1.25倍の強度
・耐震等級3=耐震等級1の1.5倍の強度
想定する揺れは、地域ごとに異なります。東京の場合、震度6強~震度7程度で倒壊や崩壊がどの程度起こりうるか、構造の安定性を評価するものです。
参考:「1.地震などに対する強さ(構造の安定)│一般社団法人住宅性能評価・表示協会」
https://www.hyoukakyoukai.or.jp/seido/shintiku/05-01.html
単に地震に対する強さだけでなく、仮に損傷しても「人命を損なうような壊れ方をしないこと」も重要視されていますので、建てようとする家の耐震等級は「気にしたほうがいい」ではなく「気にしなければならない」ものといえるでしょう。

3-2.長期優良住宅とは?

これもまた、よく聞く「長期優良住宅」とは何でしょうか。これまで、日本における(一般的な)木造住宅は、「その価値、20年でゼロ」とされてきました。簡単にいえば、「スクラップ&ビルド(建てては壊すもの)」で、実際に数十年に一度は建て替えをすることが当然とみなされていました。
しかし、これは、環境負荷や財産価値の存続の意味で、好ましいとは言えません。この問題を解消し、「良い家に長く住もう」とする国の方針が、この「長期優良住宅」という制度を生んだのです。
長期優良住宅と認定されるためには、もちろん耐震住宅であることが必要です。
他に、
・リフォームしやすいこと
・バリアフリーであること
・省エネルギー性能が高いこと
・メンテナンスしやすいこと
などが必須事項です。
参考:「長期優良住宅の普及の促進に関する基本的な方針│国土交通省」
http://www.mlit.go.jp/common/000033652.pdf
今、問題になっている空き家問題を拡大させないことにも有効ですし、せっかく建てた家を「長く住める場所」にするためにも有効なのが、長期優良住宅なのです。
長期優良住宅は、国の推進するものですので、住宅ローンを組むときに金利が優遇されたり、住宅ローン控除の面で有利であったりと、大きなメリットが用意されています。
家が上記の条件を備えていれば、自宅で最期を迎えたい、終の棲家にしたい、という「住み手」の希望も叶います。また、仮に何らかの理由で売却する際も、長期優良住宅という“お墨付き”を得ていれば、購入希望者も安心して購入できるというものです。
もちろん、単に長期優良住宅の条件を備えた家であるだけでなく、適宜メンテナンスを行い、その履歴を残しておくことも大切です。

 

4.家づくりは「構造」にも注目を!

「これから家を建てよう!」と希望される方にはお伝えしたい事は、先でもご説明したとおり、「今、どこで、何が起きてもおかしくない」日本において、地震に強いという条件は、家にとって何よりも重要ではないでしょうか。過去に起きた大震災の後、今の建築基準法や耐震等級、長期優良住宅などの制度が変更されたり、生まれたりしているのです。
それらが規定する耐震性能や、リフォームのしやすさは、あなたの家の価値を長く保つことができますし、将来的に家族構成の変化や高齢となったときの住みやすさも確保してくれます。
安全性と暮らしやすさ、それは、「構造」から生まれます。構造強度は、「構造計算」により確認することができますが、一般的な注文住宅や建売住宅では必須項目ではありません。
その点、SE構法は、一棟一棟構造計算を行います。また、柱から柱までの間(スパンと呼ぶ)を長くすることができ、広々とした空間づくりが可能ですし、リフォーム時にも有利に働きます。
「家が欲しい」と思われたとき、どうぞ、「構造」にも目を向けてください。

 

5.耐震住宅を建てる上で重要な事

家において、「強い構造」がどれだけ重要かご理解いただけたことでしょう。家は、一生に一度の買い物といいますが、その実、お子さんに引き継ぐ頃には建て替えが必要なこともよく知られている事実です。
文字通り一生に一度の買い物ですが、できればご家族そろって長く一緒にお住まいになりたいのではありませんか?
それであれば、ぜひSE構法の家もご検討ください。ただ単に、「強さ」だけでなく、自由度も高い家ですので、「耐震性+ご家族の好み」をうまく反映させることができます。

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