耐震住宅コラム

【耐震住宅コラム vol.14】家の持ちをよくする方法 家の耐久性について その2

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【耐震住宅コラム vol.14】家の持ちをよくする方法 家の耐久性について その2のインデックス

前回(【耐震住宅コラム Vol.13】)、「物理的な耐久性」について説明しましたので、今回は「機能的な耐久性」についてお伝えします。「機能的」と聞いてもあまりイメージがわかないかもしれませんが、家自体の価値を大きく左右するものになりますので、ぜひ覚えていってくださいね。

 

家の機能的な耐久性とは?

家の機能的な耐久性とは、「ライフスタイルの変化に応じて、家の機能も変化し、長く住み続けられる」かどうか、です。
例えば、子供と暮らしていた家も、数十年後には子供が巣立ち夫婦二人の生活となる。といったライフスタイルに変化があった場合、もともとあった子供部屋がうまく活用できず、そのスペースを生かすことができない。これでは、機能的な耐久性が低い家となってしまいます。
できれば、変化したライフスタイルに合わせ、家の機能も安価で簡単に変更ができ、機能的にライフスタイルに寄り添った家であることが理想です。
子供が巣立った後は、個室の壁を取り払い、第二のリビングとして活用したり、ゆったりとした寝室兼プライベートスペースとして活用できれば、使わない部屋が放置されるようなこともないので、機能的に耐久性の高い家と言えそうです。
ただし、一般的には一軒家の場合、柱だけではなく壁で家の構造を支えていることも多く、ライフスタイルの変化に合わせて間取りの変更ができないことが多いのも現実です。
しかし、ライフスタイルに合わせ間取りや内装の変更が容易にできるよう、壁を構造とせず、「構造躯体」と「間仕切り壁・設備等」を別にして設計する「スケルトン・インフィル」という考え方もあります。

 

スケルトン・インフィルとは構造で家を支えること

スケルトン・インフィルとは、構造躯体だけで家を支える考え方のこと。
一般の木造住宅は、構造躯体と間仕切り壁の両方で家を支えています。
そのため、間仕切り壁を取り除いたりすると家の強度に影響が出てしまい、間取りの変更などは難しくなります。
スケルトン・インフィルの考え方で建てられた家の場合、柱や梁の構造部分だけですでに強度が保たれているため、間仕切り壁を取り除いたとしても、家の耐震性は簡単には落ちません。
家の機能として重要な、間取りに直結する壁が自由に変更できるということで、機能的な耐久性が高いということになるのです。

 

スケルトン・インフィルの3つのメリット

スケルトン・インフィルのメリットとは、
• ライフスタイルの変化に応じてのリフォームが簡単
• 建物の耐震性・耐久性が高い
• メンテナンスがしやすい

スケルトン・インフィルの考え方で建てられた家は、間取りの変更が簡単にできるだけでなく、その他のメリットもあります。

ライフスタイルの変化に応じてのリフォームが簡単

例えば、子供がいる家庭では、子供たちが小さい時は子供部屋を大きな一つの部屋にしておいて、思春期を迎えプライバシーの確保が必要になってきたら部屋を2つに分けるといったこともできますし、大きくなって巣立った後はまた一部屋に戻すこともできます。

建物の耐震性・耐久性が高くなる

スケルトン・インフィルの考え方で家を建てる場合、構造部分のみで耐震性を確保しなければならないため、壁も含めて耐震を検討する場合よりも、高い耐震性が求められます。
そのため、前述の「ラーメン構造」の導入などが必要となりますが、構造と壁で耐震性を確保する場合と比べても、高い耐震性と耐久性を実現できます。

メンテナンスがしやすい

構造部分と配管などの設備を切り離して建てるため、小規模な工事で、メンテナンスできます。
また内装を交換できる範囲も広がり、内壁・天井・床に加え、給排水や電気設備も交換できることがほとんどです。
将来、家族の介護が必要になった場合など、設備を大幅に変更することも可能です。

 

マンションはスケルトン・インフィルが主流

マンションは基本的に、スケルトン・インフィルの考え方で建てられています。
最近流行りのマンションリノベーションでは、間仕切り壁を取り払ったり位置を変え、時代に合わせた間取りに変更することで価値を維持しています。
これは構造部分だけで、建物の強度が維持されているからこそ可能になっているのです。
市場での取引も中古の一般住宅に比べて中古マンションの方が活発なのは、機能的な耐久性が高いという理由も大きいでしょう。
木造住宅もこれと同じで、間取り変更が容易なスケルトン・インフィルで建てておくことで、売却することになった時でも買い手が現れる可能性は高くなるでしょう。

 

「資産価値」の高い家を持とう

家づくりの時点で、家の「機能的な耐久性」について考えておくことは、その後の家の資産価値に大きく影響します。
将来、ライフスタイルの変化があった時や、売却するとなった時でもその時々に応じて必要な機能を持った家となるでしょう。

日本の空き家問題も、機能的な耐久性の低さが原因の一つとなっています。
使い勝手が悪い上にリフォームし難い中古住宅は当然売れませんし、売れなければ資産価値はどんどん下がっていきます。今後の日本ではますます資産価値の高い家として、「機能的な耐久性」のある家は重要となってくることでしょう。

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