湘南まるめろ保育園は、東海道線辻堂駅の北方、新湘南バイパスに接して建つ、認可保育園。
この園を運営する社会福祉法人永寿会は、近隣で特別養護老人ホームを経営する法人でもあることから、この地に保育園が建設されたことは、周辺地域にとっても拠点となる将来性が見てとれる。
保育所のボリュームは、定員からその広さがほぼ割り出されるので、今回は0歳児から5歳児までの、約85名の児童を保育する為の空間として設計された。
この規模と、子供たちに木の温もりを感じる空間を与えること、広々とした保育空間を実現するために、計画は当初からSE構法で確定していた。
保育スペースの床は、全て床暖房を施したフローリングとなっており、こども達は冬でも裸足で元気に走り回るそう。
また、各保育スペースの間仕切りには大開口が設けられており、普段は保育士同士のフォローのしやすさにも繋がり、イベント時には解放して大空間での活動が可能となっている。
さらに、この建具にも保育園ならではの工夫が施されている。全て引戸となっていることに加え、戸当たりを扉の上部のみとすることで、子供達の指ハサミなどの事故防止となっている。
このように、高度なデザインが安全性も兼ね備えることで、後付けのゴムパッキンなどで当初のデザインを損ねることなく使用することが出来る。
子供達が自由に走り回ることが出来る大空間、また木の温もりを感じることが出来る現しの構造材など、SE構法の魅力を余すところなく表現した実例だと言えるだろう。
設計
株式会社奥野設計 / http://cgi3.okuno-associates.com/
施工
株式会社富士建設 / https://www.fujikensetsu.co.jp/