モデルハウスの奥に位置している株式会社フタガミ建築事業部の新オフィス「フタガミ ホーム&ガーデン 薊野オフィス」。魅力的なランドスケープは、ガーデンデザイナーのポール・スミザーさんによるものだ。
1階のメインは事務室と接客室。接客室は、顧客にリラックスしてもらえるよう木の存在感を生かしたLDKのような設えだ。2階へ行く途中の階段の踊り場、つまり1階の駐車スペースの上にあたる場所には天井高1,400mmの倉庫がある。まっすぐ立つことはできないが、イスに座りながら移動が可能で、過去の設計図書などを保管している。縦方向の面積を過不足なく有効活用している好例だ。
2階北側は、ミーティング/セミナールーム。2階南側はこの部屋から1,520mm下に位置した工務部門と設計部門の作業室で、広々とした無柱空間はSE構法の賜物といえるだろう。
ミーティング/セミナールームは社内利用のほかに顧客を集めてセミナーなどを開催する計画があったため、階段幅を1,365mm、通路幅を1,820mmと広く取ってホールとした。このホールにはカウンターテーブルを設けているため、打合せや個人作業などを行える場所となる。
このように床の高さが違うスキップフロアを用いることで、収納の空間活用とダイナミックな空間構成に成功している当オフィス。2階は建具をガラスとすることで、建物の中心であるホールにいても、外界の緑が見え、広がりを感じて心地よい。これらは住宅にも取り入れたいテクニックである。