小田急電鉄・片瀬江ノ島駅から徒歩1分。境川に面し、川沿いの遊歩道からアクセスできる立地にこの「THE POINT ENOSHIMA」がある。
1階は飲食物販系が3店舗、2階はテナント貸しを前提としたワンルームで現在は美容院が入っている。3階は広いテラスのあるオーナーKさんの週末住宅という構成だ。川沿いのテラスは、1階の飲食店舗が共有する憩いの場所となっており、観光客や地元の人でにぎわっている。
壁が上へ向かって広がっている外観から鉄骨造の雰囲気を感じるが、躯体は木造のSE構法だ。土地が風致地区に該当していて川沿いという地盤条件であること、またテナントが入る2階を無柱空間にすることを総合的にふまえ、SE構法が適していると判断したという。設計は、このエリアにおいて経験豊富かつデザインプロデュースがメインの株式会社カリフォルニア工務店に依頼した。
このような3層形式の建造物は各地にあるが、各層間であまり干渉をもたないことが一般的となっている。しかし、会社を経営しているオーナーKさんは、周りの人に助けられながらビジネスを発展させてきたという実感があるため、この建物をコミュニケーションが行きかう場にしたいと考えた。
そのため、3階のオーナー住居は店子へと開放しており、最近では2階の美容室で結婚式をあげた夫婦のために記念撮影の場所として提供したという。Kさんはここを拠点に第二の地元としての人間関係を構築していくことを考えている。
設計
株式会社カリフォルニア工務店
施工
有限会社木村照創作工房
SE施工
株式会社カナモク