株式会社インフィルプラスが提供している「WOOD TARP(ウッド・タープ)」は、素材や設備の仕様を統一し、9種類のベースプランをもとに敷地や要望に合わせてカスタマイズできる規格住宅だ。当社は、「無印良品の家」浜松店とタイコウハウス株式会社の注文住宅部門とで創業されているため、SE構法とシンプルで洗練された意匠が反映されている。
当社の拠点となっている浜松市には、親から土地を譲り受けて新居を建てる若夫婦が多く、核家族向けのコンパクトな住宅が求められていた。そこで、家は誰のために建てるのかと改めて問い直すと、十数年暮らして巣立っていく子どもたちよりも、長く住む夫婦であることが見えてきた。それをふまえ、老年夫婦の生活が一階のみで完結するよう計画されたのが本宅である。
東側にある玄関を入って右手にあたる北側に寝室、左手にあたる南側に吹抜けのLDK。洗面・脱衣所、浴室は西側だ。LDKの階段を上がると2階のロフト空間となり、流動的に子ども部屋としたり、家族の寝室として使うことができる。子ども部屋が不要になれば、書斎や収納スペースに変更可能だ。
屋根の形は片流れになっていて、基本的な2階の平均天井高は2,200mm。ただし天井高も調整できるので、2階を法定床面積に算入される居室にするか、ロフトにとどめるかも選択できる。ウッド・タープは、時間の流れとともに変化する核家族の中心を夫婦だと見定め、各夫婦にとって適した空間を提案するシステムなのだ。
設計・施工
株式会社インフィルプラス / https://www.infillplus.co.jp/