株式会社東産業は、浄化槽の維持管理をはじめ、水処理、インフラ整備など幅広い事業を展開している。2012年、アムキットホームという名で同社の住宅事業がスタート。「見えない、だから、こだわる」を企業コンセプトとして掲げる当社らしく、住宅についても目に触れない構造の安全性を重視している。
そのため、アムキットホームでは構造計算のいらない在来工法を扱わず、全棟にSE構法を採用。完成した施主の住宅を施工事例として公開しない方針をとっているため、躯体を体感してもらうためモデルハウスを建てることになった。
平面図はL字型。在来工法では成し得ない間口が約7mもある大スパンのインナーガレージを前面に設けて、SE構法のメリットを強調。LDKの吹抜は構造を可視化するため、あえて複数の梁を“あらわし”で仕上げている。
また、省エネ住宅の第一人者にモデルハウスの監修を依頼し、パッシブデザインの視点も盛り込んだ。十分な採光と適切な遮熱、全方位からの通風を確保するよう窓を調整し、必要に応じてブラインドを外付けしている。
施主はモデルハウスを見学してSE構法に納得したあと、プランを依頼する際に「1,000の質問」と呼ばれるヒアリングシートを記入する。ここからはじめて施主のライフスタイルと要望に合わせた注文住宅らしさが始まるわけだ。アムキットホームのモデルハウスは、まず躯体の理解を深めてもらうための純正見本の役割を担っている。
設計・施工
株式会社東産業アムキットホーム / https://amkit.jp/