岐阜県高山市に建つ「NOZOMIHOME 三福寺モデルハウス」。現在、飛騨地方ではもっとも着工棟数の多いNOZOMIHOMEが、自社の設計信条の具体化であるデザイン意図をわかりやすく伝えるため、SE構法で建築したモデルハウスだ。
この住宅で伝えたかった意図は主に4つあり「NOZOMIHOMEの4原則」として据えられている。ひとつ目は「吹抜け」。多くの住宅では自然光を取り入れようと南側に大きな窓をつくっても、外部の視線を遮るためカーテンを引いてしまうことが多い。であれば、1階は壁で閉じ、LDに吹抜けを設けて、2階から陽光を確保する考えを表した。
2つ目は和室。ふだんは襖を開けてLDとつなげて広々と使うが、来客時に襖を閉めると客間になる設計だ。3つ目は和室への動線で、玄関から直接アプローチする廊下を確保し、LDを通さず、客を招き入れる仕様を示した。
4つ目は子どもの勉強スペースになるスキップフロアだ。かつて子どもの学習環境としてリビングが注目されたが、ともすれば親が子どもを監視するようなかたちになる。よって一定の距離を保ちながら、子どもが親の存在を感じられる場所を提案した。「4原則」は、いずれもSE構法の自由度の高い空間構成と耐震性をベースとして成り立っている。
ここを訪れる顧客たちは、実際に見て、触れて、空間を体感することにより、NOZOMIHOMEの提案を身体で理解するだろう。地域ナンバーワンビルダーは、自身が考えうる「最も良いもの」に共鳴する顧客を集めていくのだ。
設計・施工
古川製材株式会社 / https://nozomihome.com/