
余白のある玄関アプローチ、天然石を貼った目隠し壁、竹壁というディテール。視点を引いて眺めると、ブロック群が水平に広がるような建物のフォルムが浮かび上がる。美術館のような佇まいを感じさせるK邸は、オーナーさまの勉強熱心さと美意識が隅々まで反映されたお住まいだ。
オーナーであるKさんは会社の経営者であり、過去に自社社屋の建設に際して納得した結果を得られなかった経験があった。その反省から「住まいに求めるイメージをすべて実現させた住宅を建てる」という強い意気込みのもと、今回の自邸建設が始まった。ネットでの情報収集を皮切りに、住宅イベントやSE構法の見学会にも参加。さまざまな美術館に足を運んで、構造とデザインの両面から知見を広げた。
やがて要望を託せる建築家に出会うと、「光と風を感じられるような家」「仕上げにはできるだけ自然素材を使うこと」の2点を軸に設計がスタート。約1年にわたる設計期間中にも、都内美術館のエントランス・アプローチや、和室の障子にある組子細工、竹や和紙の使い方など、新しいアイデアが湧くたびに建築家とイメージを共有していった。
完成した邸宅は木造2階建て。1階には4台入るガレージと2つの中庭を配し、LDKと収納、寝室、客室、和室、オフィスを長い直線の廊下で繋げた。2階は成人した子どもたちの個室だ。Kさんの探求の甲斐あって、個の時間を大切に、その家で暮らすことがそのまま心躍る体験となる住まいが実現した。
設計:rivet design office株式会社
施工:株式会社創建 / https://www.kk-soken.net