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地震と住宅の新常識

ベタ基礎とは?布基礎との違い・それぞれのメリットデメリットを解説のインデックス
住まいを新築する際に、内装や外装を自分好みにしたいという希望は多くの方が抱くものでしょう。こだわりの住まいに長く安心して住むためには、実は建物の基礎にこだわることも重要です。
今回は、「ベタ基礎」と「布基礎」の違いをわかりやすく解説します。家の強度を左右する基礎について理解を深め、安心できる快適な住まいを考えていきましょう。
基礎とは建物を支えるコンクリート部分のことです。丈夫な鉄筋とコンクリートを組み合わせて頑丈に作られるのが一般的で、現在の住宅では「ベタ基礎」と「布基礎」が主流です。はじめに、2つの基礎の違いについて詳しく解説します。
ベタ基礎とは、「面」で建物を支える構造をした基礎のことです。床下を鉄筋コンクリートで覆うことで建物の重みを受け止め、耐震性に優れた構造になります。側面の立ち上がりまで一体となるように鉄筋コンクリートを敷くのも特徴で、各部の寸法は建築基準法で細かく定められています。
建物の荷重を点ではなく面で受けるベタ基礎は、耐震性に非常に優れた基礎です。面で広く建物を支えることで揺れを分散し、建物の一部が傾く不同沈下のリスクも抑えます。
さらに、揺れによって柱が土台から浮き上がってしまう「引き抜き」や横揺れにも強く、耐震性の高さを重視するならぜひ検討したい基礎といえるでしょう。
「面」で支えるベタ基礎は、基礎の歪みが建物の強度に影響しやすく、施工精度が求められる構造です。特に、冬の冷え込みで地中が凍りやすい寒冷地は影響が大きいため、採用前に十分に検討しましょう。
ベタ基礎とよく比較される構造に、「布基礎」があります。木造建築で伝統的に用いられてきた布基礎についても、詳しく見ていきましょう。
「面」で支えるベタ基礎に対し、布基礎は「点」と「線」で建物を支えます。布基礎は、逆T字型をした専用の鉄筋コンクリートを地中深くに打ち込み、側面の立ち上がりで建物を支えるのが特徴です。
布基礎は地中深くに鉄筋コンクリートを打ち込むため、冷え込みの影響を受けにくく、寒冷地にも適しています。使用する鉄筋コンクリートの量が少ないため、施工しやすくコストを抑えやすいのも魅力です。地盤が強固なエリアなら、布基礎も十分な耐震性を確保できるでしょう。
布基礎には、気をつけたい3つのデメリットがあります。
・湿気がこもりやすい
・シロアリの侵入リスクがある
・荷重が集中しやすく不同沈下に弱い
使用するコンクリート量が少ない布基礎は湿気の影響を受けやすく、隙間も多いため、シロアリの侵入に注意が必要です。また建物の荷重が集中しやすく、ベタ基礎に比べると不同沈下に弱い点も注意点として挙げられます。
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ベタ基礎と布基礎の特徴を述べたところで、違いを一覧で比較してみましょう。
一見するとベタ基礎の方が優れているように感じられますが、工程や工期に大きな違いはなく、寒冷地では布基礎の方が適しています。基礎を選ぶ際には建てるエリアの気候風土や地盤の強さも検討することが大切です。
住まいの建築に欠かせない耐震性・湿気・シロアリ対策の3つに注目して、基礎の違いが具体的にどのような性能差につながるのかを見ていきます。
基礎のつくりによって違いはありますが、シロアリ被害は知らないうちに広がっているケースも多いため、どちらの基礎でも定期的な点検や事前の対策が重要になります。
基礎を選ぶ際は、コストや施工期間、地盤条件からの検討も欠かせません。それぞれのケースを比較しながら、どちらがより自分たちの住まいに適しているかを考えましょう。
布基礎の方が施工期間は短い傾向にありますが、現場の状況や天候によっては工期が大きく変わらないこともあります。また、その土地に適した基礎を選択するためにも、事前の地盤調査は特に意識して行うのが大切です。
ベタ基礎のメリットとデメリットについて、改めて整理していきます。
ベタ基礎の主なメリットは、次の6つです。
・耐震性
・耐湿性
・シロアリ対策
・蓄熱性(地域による)
・長期メンテナンス性
・施工後の床下管理のしやすさ
面で支えるベタ基礎は耐震性が高く、地面との隙間の少なさから耐湿性と蓄熱性に優れています。また、シロアリ対策としても一定の効果を得られるでしょう。長期的なメンテナンスのしやすさや、施工後の床下管理のしやすさも魅力です。
ベタ基礎のデメリットは、次の2つです。
・コストが高くなりやすい
・工期が長くなることもある
広範囲に鉄筋コンクリートを敷くベタ基礎は、施工期間が長くなりやすく、コストも高くなる傾向があります。一般的な住宅の場合でベタ基礎の工事期間は約1ヶ月が目安ですが、コンクリートの乾き具合などの影響を受けることもある点に注意が必要です。
建物を「点」と「線」で支える布基礎は、ベタ基礎とは異なるメリット・デメリットをもっています。
布基礎のメリットは、次の3つです。
・コストが抑えられる
・工程が少ないため工期を短くできる
・構造がシンプルで施工しやすい
施工性に優れ、短い工期でコストも抑えられる布基礎は、一般的な住宅でよく選ばれます。気候の影響を受けにくいため、寒冷地でも扱いやすい点も魅力です。
布基礎のデメリットとしては、次の3つが挙げられます。
・湿気・シロアリのリスクがある
・荷重が集中するため不同沈下に弱い
・地盤補強が必要になりやすい
いずれも、点で支える構造であることや地面との間に隙間ができやすいことが影響しています。布基礎は特に地盤の影響を受けやすいため、地盤調査を行ったうえで基礎を検討しましょう。
ベタ基礎と布基礎は、使用するコンクリートの量や工法が異なるため、同じ坪数でも単価が異なります。一般的な坪単価をもとに、それぞれのコストを比較してみましょう。
ベタ基礎の一般的な費用相場は、1坪あたりおよそ5万円〜8万円が目安です。建物を「面」で支えるために鉄筋やコンクリートなどの材料が多く必要となり、精密な施工が求められるのも、コストが高くなりやすい理由となっています。
布基礎の一般的な費用相場は、1坪あたりおよそ4万円〜7万円です。必要なコンクリート量が少なく済み、軽量で施工しやすいため、ベタ基礎と比べてコストを抑えられます。ただし、布基礎は地盤の状態に影響を受けやすいため、地盤補強を行う際は追加コストがかかる点に注意しましょう。
1坪あたりの単価で比較すると、ベタ基礎の方が価格は高めです。しかし、メンテナンスのしやすさや不同沈下のリスクによる補修費用など、トータルで見た場合の費用を比較すると、ベタ基礎の方が長期的なコストは抑えられる傾向にあります。住まいの性能は基礎によっても大きく変わりますので、長期的な目線でコストやメリットを比較してみるのがおすすめです。
ベタ基礎は防湿シートの敷設やコンクリートの打設など、布基礎とは異なる工程で施工されます。どのような工程なのか、一般的な流れを見ていきましょう。
はじめに行うのは、根切りや砕石、転圧などの土工事の工程です。根切りとは、基礎を支えるために地盤を掘り下げる工程のことで、地盤を固めるための砕石の設置や、ローラーなどで押し固める転圧も同じ工程で実施します。
防湿シートを敷設するのも、重要な工程です。地面からの湿気の侵入を防ぎ、基礎や建物への影響を抑えます。
配筋とは、住宅の設計図に沿って鉄筋を配置すること。基礎の強度を高める鉄筋を配置してから、コンクリートを流し込む工程に移ります。
配筋が完了したら、基礎の底にあたる部分にコンクリートを流し込みます。厚みが均一になるようにムラなく仕上げるのが重要です。
底盤部分に続いて、立ち上がり部分にもコンクリートを流し込みます。底盤と同じように、厚みを均一に保つのがポイントです。
最後に、コンクリートを養生して十分に乾燥させます。乾燥後に養生を取り外し、仕上がりを確認してベタ基礎の施工は完了です。
ベタ基礎と布基礎には、それぞれ優れた特徴があるため、どちらを選ぶか迷うことも少なくありません。迷ったときに参考にしたい、判断基準を紹介します。
どちらの基礎にするか迷ったときは、家を建てる土地の地盤の固さを基準に考えましょう。強固な地盤なら布基礎も十分な性能を発揮しますが、地盤が弱い場合は適していないため、補強工事が追加で必要になります。地盤の強さを参考にし、強度に不足がある場合はベタ基礎を選択しましょう。
地盤の強さを基準に選んだら、それ以外のポイントは以下のように考えます。
それぞれのポイントを振り返りながら、自分の住まいに合った基礎を選ぶことが大切です。
それでも判断に迷ったら、以下のフローチャートを参考に、自分たちの住まいや希望するスタイルの傾向を洗い出してみましょう。
・湿気が多い? → YES → ベタ基礎
・地盤が弱い? → YES → ベタ基礎
・費用を抑えたい? → YES → 布基礎
どのような特徴をもつ土地なのか、コストをどの程度で見積もりたいかを考えてみると、基礎が決まりやすくなるでしょう。
ベタ基礎に関して、よくある4つの質問を紹介します。
ベタ基礎は布基礎と比べるとシロアリ被害を防ぎやすい構造をしていますが、完全に被害を抑えられるわけではありません。ベタ基礎でもシロアリが来る可能性はありますので、防虫対策や点検は定期的に行いましょう。
布基礎とベタ基礎を比べると、コンクリートで全面を覆うベタ基礎の方が湿気に強いといえます。ただし、防湿シートは確実に敷き込み、住み始めてからの点検も怠らないようにしましょう。
もしベタ基礎にひび割れ(クラック)を発見したら、早急に補修などの対応が必要です。特に幅0.3mm以上、深さ4mm以上の「構造クラック」と呼ばれるひび割れは建物の耐震性にも影響を与えるため、早めに対処しましょう。
点検やメンテナンスのしやすさを比べると、湿気やシロアリ対策などの点では、ベタ基礎の方が優れているといえます。ただし、どちらの基礎を選んだとしても、入居後の定期的な点検は欠かせません。目安としては、布基礎の場合は入居から2~3年おき、ベタ基礎の場合は10年おきの頻度での定期的な点検をおすすめします。
SE構法では、耐震性が高く、湿気やシロアリ対策にも有効なベタ基礎を導入。構造の強さを数値的に実証する構造計算を基礎から実施することで、安心して住み続けられる家づくりを実現します。さらに、建物に伝わる力を解析するFEM解析も実施し、地盤の強さに応じた強固な基礎設計が可能です。
地面から押し上げる力を受け止めるための静圧板や、力の分布に応じた適切な場所への基礎梁の配置など、細部にまでこだわった設計で高い耐震性を実現します。
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建物を支える基礎への理解を深めることで、家づくりはさらに奥深く、安心して長く住み続けられる住まいになります。自分に合った基礎を選ぶためにも、まずは地盤の強さを十分に確かめ、優先したいポイントを考えながら専門家の意見を取り入れて家づくりを進めましょう。
SE構法は、木造住宅の構造技術です。丈夫な材料とラーメン構法による強い構造躯体と、一棟一棟に対する基礎から上部までの厳密な構造計算を行う点が最大の特長です。私たちの特長を是非ご覧ください。
株式会社エヌ・シー・エヌが開発した構法で、集成材とSE金物による堅牢な構造媒体を持ちすべての建造物に対してひとつひとつ構造計算(許容応力度等計算)を行うことで、
を同時に実現できる構法です。
(施工は全国の登録工務店でしか行うことができません。)
