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地震と住宅の新常識
インナーバルコニーとサンルームの違いとは?魅力や注意点を解説のインデックス
自宅に居ながら四季を感じたり、天気を気にせず洗濯物を干せたりするスペースとして人気の高い「インナーバルコニー」と「サンルーム」。どちらも室内と屋外の中間に位置する空間ですが、設計方法や使い勝手の面にはさまざまな違いがあります。
この記事では、インナーバルコニーとサンルームの違いをはじめ、魅力や設計時の注意点について詳しく紹介します。両方のメリットを取り入れた施工例や、構造の工夫でより魅力ある空間を実現した施工例も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
はじめに、インナーバルコニーとサンルームそれぞれの特徴と、両者の主な違いについて見てみましょう。
インナーバルコニーとは、建物本体の一部として設計された囲いのあるバルコニーのことです。建物の外に張り出しておらず、上部は屋根で、左右や正面はルーバーや壁で囲われています。
一般的なバルコニーと同じく主に2階以上に設置されますが、外観に凹凸がなく、3方向が囲われているため雨風や外部からの視線を遮りやすいのが大きな特徴です。
屋外でありながら、室内に近い快適さや安心感を得られるため、プライバシーを重視したい家庭にも適しています。
サンルームは、日光を効率的に取り込むことを主な目的とした、屋外に設置されるガラス張りの空間です。壁や天井がガラスで囲われているため雨風や砂埃や排気ガス、花粉を気にせず、洗濯物を干したりくつろげたりできます。
晴れた日は室温が高くなるため、植物の温室としての使い方もできるでしょう。
インナーバルコニーとサンルームは、どちらも屋内と屋外をつなぐ「中間的な空間」として位置づけられますが、その目的や設計意図には違いがあります。インナーバルコニーは建物の一部として設けられるのに対し、サンルームは独立した構造でガラスに覆われた屋外寄りの空間です。
ただし、近年では両者を兼用・併用するケースも増えています。たとえば「サンルームのように使えるインナーバルコニー」など、設計の工夫によって両者の魅力を融合することも可能です。
次に、インナーバルコニーやサンルームがある家の魅力や、おすすめの活用方法を見てみましょう。
天候に左右されず洗濯物が干せる空間は、共働き家庭や花粉・黄砂の付着を避けたい人にとって大きなメリットです。インナーバルコニーなら屋根つきで、サンルームなら完全に囲われているため、雨の日でも安心です。
また、外から洗濯物が見えにくいため、住宅の美観も保ちながら盗難のリスクを抑えられます。
建物に守られつつ屋外の開放感も味わえるインナーバルコニーやサンルームは、半アウトドア空間としての魅力があります。
自然光がたっぷりと差し込む場所は、リフレッシュスペースとして読書やティータイムなどとして活躍。観葉植物を置けばグリーンに囲まれた癒しの空間にもなります。
日当たりや風通しのよい空間は、ペットの遊び場や日光浴スペースとしても最適です。さらにDIYの作業場やガーデニングのワークスペースにも活用できます。雨風の影響を受けにくいため、天候に左右されず趣味を楽しめるお気に入りの空間になるでしょう。
インナーバルコニーやサンルームを検討する際に押さえておくべき注意点を3つ紹介します。作った後で後悔することなく、満足度や活用度の高い仕上がりにするために、ぜひ押さえておきましょう。
インナーバルコニーやサンルームを洗濯物干し場として利用する場合は、通気性や防湿機能を確保しておきましょう。
インナーバルコニーは降りこんだ雨水や洗濯物の湿気がはけにくく、換気や掃除が不十分だと床や壁にカビやコケが繁茂することがあります。
サンルームで洗濯物を十分に乾かすには、日当たりだけでなく換気も必要です。換気が不足すると、湿気がこもって洗濯物がいつまでも乾かず、結露やカビが発生しやすくなります。
換気口や開閉窓による換気に加え、換気扇や除湿器といった空気の流れをコントロールする仕組みを取り入れるとよいでしょう。
インナーバルコニーやサンルームを作る際には、日射量のコントロールも欠かせません。特に、夏場の暑さに備えて遮熱効果の高いガラスやブラインド。遮熱カーテン、グリーンカーテンなどを導入するのも良いでしょう。
建物の向きや周辺環境に応じて設計段階で採光と遮熱シミュレーションを行いましょう。
インナーバルコニーやサンルームを壁やフェンスで囲いすぎると閉塞感がでてしまい、魅力を十分に活かせません。
設計の際は壁を高くしすぎないようにしたり、視線が抜ける方向に窓を設けたりすると、閉塞感が抑えられるでしょう。
目隠しアイテムを設置する際はルーバーや格子状など、外部からの視線を遮りながらも抜け感を演出できるデザインがおすすめです。
インナーバルコニーやサンルームを快適かつ安心な場所にするためには、耐震面など構造上の安全性についてもよく検討しておくことが重要です。
ここでは、安全な構造が必要な理由や、強い構造と柔軟で自由な間取りを両立できるSE構法についても解説します。
インナーバルコニーやサンルームは外に開けた空間でありながら、建物の一部であるため構造的な安定性も求められます。特にガラス面が多くなると、耐震性や耐風性に配慮した設計が必要不可欠です。
また、開口部の多い間取りの安全性を確保しつつ、設計の自由度を高めるには、入念な構造計算に基づいて構造を強くする工夫が欠かせません。
SE構法は、鉄骨造に匹敵する耐震性を持ちながら、木造住宅の設計自由度を高められる建築手法として注目されています。SE構法の木造ラーメン構造は、高い強度を保ちつつ、柱や壁の位置に縛られずに大空間や大開口のある間取りを設計することが可能です。
そのため、サンルームやインナーバルコニーのような開放感のある空間づくりにも適しています。安全性を確保したうえで両者の特徴や魅力を高めたり、柔軟に融合させたりすることもできます。
SE構法で施工された、開放的で快適なインナーバルコニーやサンルームを事例で紹介します。SE構法だからこそ柔軟に叶えられた設計のポイントにもご注目ください。
社宅が建つ南側を避けてリビングの北側に配置された、アウトドアリビング仕様のインナーバルコニーです。2階部分はインナーバルコニーだけで16帖もあり、リビングの大きな窓からバルコニー・屋外へと視界が抜けるため、一層広く開放的な雰囲気が感じられます。
木をふんだんに使用したぬくもりのある空間は、周囲の緑との調和も抜群です。バルコニー部分は壁がなく、屋根にも採光窓を設けているため、北側でも明るい日差しで満ちあふれています。
バルコニーに設けられた簡易キッチンは、バーベキューなどで汚れた道具や食器を洗うのに便利です。晴れた日はアウトドアクッキングを楽しんだり、大人数で一緒に作業する楽しみも広がります。
どこか懐かしさを感じさせる佇まいの平屋には、ウッドデッキの一部を取り込む形でサンルームが作られています。庭の木々は、祖父から受け継いだ田んぼをお施主様が自ら土壌改良して植えたものです。サンルームとウッドデッキを設けたことで、庭の木々やその向こうに広がる田んぼがより身近に感じられます。
サンルームは洗濯物を干す他、ガーデニンググッズの収納などにも便利です。配置やナチュラルな雰囲気も、休日に庭仕事や家庭菜園を楽しみ、ウッドデッキで過ごすことの多いお施主様のライフスタイルにフィットしています。
庭の植栽の緑と青空が映える白い3階建ての家では、インナーバルコニーにもたくさんの観葉植物が並んでいます。
部分的にサッシを入れてサンルームのように使うことで、日差しは取り込みながら、潮風の影響から観葉植物をガード。グリーンのための空間は、植物にとって心地よい環境に保たれており、寒さの厳しい冬や台風時に植物の避難場所としても役立ちます。
多種多様なグリーンが並ぶ半屋外の空間は、隣接するブルーと木目を基調としたリビングのインテリアとの相性も抜群です。大開口の窓からは、快適な室内に居ながらいつもグリーンや四季を身近に感じられます。
植物が好きだけど庭を持てない人にも参考になるレイアウトです。
インナーバルコニーやサンルームといった半屋外空間は、洗濯物スペースとしてはもちろん、目的に応じて活用することで暮らしに多彩な可能性が広がります。
後悔のない空間づくりのカギとなるのは、設計段階においてそれぞれの換気や採光、構造の安全性などを丁寧に検討しておくことです。
SE構法のような耐震性と設計自由度を兼ね備えた構造を採用すれば、住む人の個性が光るより開放的で機能的な半アウトドア空間を実現することも夢ではありません。
住まいに安心・安全で心地よい半屋外空間を取り入れたい方、事例に興味を持たれた方は、ぜひSE構法でインナーバルコニーやサンルームのある家づくりを検討してみてください。
SE構法は、木造住宅の構造技術です。丈夫な材料とラーメン構法による強い構造躯体と、一棟一棟に対する基礎から上部までの厳密な構造計算を行う点が最大の特長です。私たちの特長を是非ご覧ください。
株式会社エヌ・シー・エヌが開発した構法で、集成材とSE金物による堅牢な構造媒体を持ちすべての建造物に対してひとつひとつ構造計算(許容応力度等計算)を行うことで、
を同時に実現できる構法です。
(施工は全国の登録工務店でしか行うことができません。)