ご夫婦ともエンジニアであるというお施主さま。子どもと一緒にのびのびとした環境で暮らしたいと、駅周辺の集合住宅から穏やかな田んぼが広がる一帯に一戸建てを建築することになった。
住宅に求めたのは、開放感があって安らかに暮らせること。具体的には西側に広がる見沼田んぼの眺望を生かし、変形敷地であっても広いLDKを設けることだった。最初にハウスメーカーに相談したが、まったく納得できない回答だったため、地元工務店のR-クラフトに計画を依頼した。
課題は、西側の景観を生かしながら、そばを走っている道路から視線をどう遮断するか。幸い公道より90cmほど建築地が高くなっていたため、南側のLDKに連続させてデッキを設けることで道路から距離を確保。LDK西面の窓も南側に寄せ、デッキを活用することで1階リビングでも自然を楽しめるようになった。
玄関を入ると、左手がリビング土間で自転車やDIYグッズの収納。シューズクロークの奥は駐車場上部の小屋裏収納で、そこは夫の隠れ家部屋だ。2階は西側に主寝室。室内の2段上がったスペースに書斎を設け、夫婦どちらかがリモートワークをする場所とした。階段を挟んだ東側は子ども部屋だ。現在はひとりだが、間仕切り壁を入れられるため最大3室まで増やせるように考えられている。
結果的にご夫婦の要望は叶えられ、家族の暮らしに合わせて変化する一戸建てが完成した。オーナーが主体となった本当の意味での注文住宅である。
設計施工
Rクラフト株式会社 / https://r-craft.com/