岐阜県で広い土地に平屋を建ててきた株式会社チェックハウスと、東京渋谷にオフィスを構え、都心居住を拡張的に模索しているアキチアーキテクツ。正反対ともいえる居住空間を得意とする二社が出会い、アキチアーキテクツ設計、チェックハウス施工で完成したモデルハウスが「UN(アン)白木」だ。
特筆すべきは庭と建物が千鳥格子状に交互に並ぶ構成だ。中央部に中庭を配置し、それを4つの居住空間にて囲む。そうすることで、1階2階すべての居室において東西南北4面からの採光が可能となり、どの居室からも緑を望むことができるようになった。
また「UN白木」はSE構法を用いて、家の骨組みと内装を切り離してつくるという「スケルトンインフィル」という手法で作られている。つまり、スケルトンと呼ばれる外壁や屋根などの構造躯体と、インフィルと呼ばれる部屋を区切る壁や給排水設備などが別々に取り付けられるので、インフィル部分である間取りの変更がしやすいというわけだ。
加えて、千鳥配置の構成であるため、増改築が自由に容易にできるというメリットがある。例えば現在1階の西側にありダイニングからつながる「離れ」は、ピロティと連動させて南側の掃き出し窓を出入口とし、小商いの場所として使うこともできるし、床を取り払って駐車場にすることもできる。この住宅はフルオーダーの注文住宅ではなく、規格住宅ではあるものの、住み手のライフスタイルに合わせて柔軟に変化することが可能なのだ。
設計
アキチ アーキテクツ
施工
株式会社チェックハウス / https://www.checkhouse.net/