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「工務店、ゼネコンが今、大規模木造に取り組むべき理由とその取り組み方」セミナーレポート

  • 「工務店、ゼネコンが今、大規模木造に取り組むべき理由とその取り組み方」セミナーレポート -

工務店様、建設会社様には、縮小する住宅市場での生き残りと同時に、次の事業を再構築することが求められる時代を迎えています。木構造デザインでは、大規模木造に取り組む設計者・施工者のために「大規模木造オンラインセミナー」を開始いたしました。本記事では2021年2月3日に開催されたオンラインセミナー「工務店、ゼネコンが今、大規模木造に取り組むべき理由とその取り組み方」の内容をダイジェストでお伝えします。

 

<このコラムでわかること>

中大規模木造専門の構造設計事務所木構造デザイン」の概要

工務店、建設会社にとって中大規模木造への取り組みが必須な理由

工務店、建設会社中大規模木造に取り組むメリット

中大規模木造市場における木材利用促進の流れ

中大規模木造の課題

中大規模木造への取り組みには用途を絞り込むことが鍵になる

中大規模木造の実務ポイントは構造防耐火

中大規模木造住宅における設計、生産プロセスの違い

中大規模木造専門の構造設計事務所である木構造デザインのサービス

木構造デザイン中大規模木造構造設計、プレカットでトータルサポート

・まとめ

 

中大規模木造専門の構造設計事務所「木構造デザイン」の概要

中大規模木造専門の構造設計事務所「木構造デザイン」の概要

木構造デザインは、2020年2月に設立した会社です。中大規模木造の設計・生産に関する課題解決を目指し、普及する鍵は構造設計と生産設計の両立と考えて設立した会社です。構法を問わず、すべての大規模木造について設計から加工、施工までをワンストップで支援することを目指しています。

株式会社木構造デザインは、耐震構法SE構法を提供する株式会社エヌ・シー・エヌと、木構造CADで国内トップシェアのネットイーグル株式会社との合弁会社として設立されました。

株式会社エヌ・シー・エヌの公式サイトはこちらです。

ネットイーグル株式会社の公式サイトはこちらです。

 

ネットイーグル株式会社は、全国のプレカット会社が使用する木造プレカットCADで6割以上のシェアを持つトップランナーです。

株式会社エヌ・シー・エヌは、全棟構造計算を実施する木造の構造躯体である「耐震構法SE構法」を累計で2万棟以上出荷してきた、木構造ではトップランナーです。

木構造デザインは、中大規模木造専門の構造設計会社として、

・「⾮住宅⽊造専⾨の構造設計」

・「構造設計と連動したプレカットCADデータの提供」※

をメイン事業とし、構造設計と⽣産設計を同時に提供することで、設計から加工までのワンストップサービスで木造建築物の普及に貢献します。(※CADデータはネットイーグル社製のみの対応となります)

木構造デザインは、中大規模⽊造の構造設計を主体とし、設計のプロセスで生じる様々なニーズにお応えいたします。構造設計者が構造プレカットデータを同時に作成し、木構造に関する製造品質、施工品質に対して、皆さまの設計や生産に関する事業をサポートいたします。

関連記事:「中大規模木造専門の構造設計事務所「木構造デザイン」の強み」

 

工務店、建設会社にとって中大規模木造への取り組みが必須な理由

工務店、建設会社にとって中大規模木造への取り組みが必須な理由

住宅市場は人口減少等の理由により、市場が大幅に縮小することが確実視されています。

そうした状況の中で住宅会社の動向を確認すると、業績を拡大している大手住宅会社がある一方で、集客の落ち込みや事業承継等の問題等で業績が縮小する会社もあり、従来にも増して「二極化」が進行しています。

コロナショックによる影響もあり、国の施策等で短期的には需要喚起もされていますが、事業環境の変化を中長期的な視点で考える必要があります。

工務店様、建設会社様においては、「事業の再構築」が必要な局面を迎えています。

具体的な施策としては下記です。

・シェアを上げる

・1棟あたりの利益を増やす

・新分野で新しい事業を起こす

工務店、建設会社にとって中大規模木造への取り組みが必須な理由今回のセミナーでは「木造非住宅分野への参入」について具体的にお伝えします。

 

工務店、建設会社が中大規模木造に取り組むメリット

工務店、建設会社が中大規模木造に取り組むメリット

中大規模木造に工務店様、建設会社様が取り組むメリットは多いです。

中大規模木造においても、木造住宅用に一般的に流通している構造材や建材を組み合わせて、大工さんや職人さんの技術により木造を建てることは同じです。そのため、工務店様や建設会社様にとっては自社の木造に関する技術をそのまま活かすことができます。

木造建築を得意とする工務店様、建設会社様の優位性としては、施工力です。木造建築のキーパーソンは大工さんです。大工さんを中心とする職方の確保ができる工務店様、建設会社様は貴重な存在となります。

中大規模木造においても、住宅と同様に点検やメンテナンスの仕事は発生しますので、新たな収益源とすることも可能です。

「持続可能な開発目標(SDGs)」への対応、「環境や社会、企業統治を重視する(ESG投資)」の拡大などを背景に、環境や社会への貢献度が企業価値を左右する時代が訪れています。持続可能な木材利用を経営戦略に上手に取り組む企業が増えており、自社の事業用の建築物を木造で計画する企業も増えています。

関連記事:「木造建築は「SDGs」や「ESG投資」でも企業価値を高められる理由」

法人の発注者との関係をうまく構築できれば、継続的に仕事を受注できる状況も生まれます。住宅と比較して工事金額も大きく、売り上げを増やすことも可能です。

近年、大きな問題になっている鋼材の高騰に関しても、木造の構造材や建材に関しては木造住宅用に一般的に流通していることもあり価格も比較的安定していますので、木造に工法を変更することで計画が実現できるケースも増えています。

関連記事:鉄骨造の危機で木造への転換が活性化!中大規模木造の方が鉄骨造より有利な理由

 

中大規模木造市場における木材利用促進の流れ

中大規模木造市場における木材利用促進の流れ木造普及の起点となったのは「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」です。低層の公共建築物は原則として木造化を図るというのが主な内容ですが、その動きが民間建築物への木材利用の促進につながることが期待されています。

「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」施行後は、木造を普及させるために、さまざまな施策が実施されています。

「国土強靭化基本計画」とは、大規模な自然災害などに備えるため、事前防災や減災、迅速な復旧・復興につながる施策を計画的に実施して、強くてしなやかな国づくりや地域づくりを進める取り組みのことです。

「CLT建築物の一般設計法等の告示化」も実施されました。CLTの特徴として、工場内で一部の材料を組み立ててから現場に搬入するプレファブ化により、施工の工期短縮が期待でき、接合具がシンプルなので熟練工でなくとも施工が可能です。

低層の公共建築物の木造化が進み、民間の建築物においても木造化の流れが加速しています。非住宅木造建築物の市場規模は年々右肩上がりで成長すると予想されています。

近年の建築基準法の一部改正は、木造の更なる普及のために、中高層化、耐火・準耐火建築物等の基準を緩和することで、主に非住宅建築の木造化が実現しやすくなっています。

関連記事:木造の準耐火建築物の可能性が広がる!改正建築基準法の解説

関連記事:準耐火の適用範囲拡大は中大規模木造の追い風に!改正建築基準法の解説

 

中大規模木造の課題

中大規模木造の課題通常の業務で木造住宅を手がける工務店様、建設会社様にとって、住宅とは異なる中大規模木造の特有の事情による課題はあります。

木造住宅で一般的に行われている壁量計算では、大規模木造に対応できないことがほとんどです。壁量計算の計算手法は、原則として矩形の建築のみしか想定されていないことが注意点です。

延べ床面積が大きい中大規模木造には構造計算は必須になります。構造計算を行うことで、木造でありながら多様な空間構成が実現できます。

中大規模木造は、規模や建築基準法、各種基準により、耐火建築物や準耐火建築物の仕様が求められることが多くなります。木造の耐火建築物では、木造の構造体に耐火の被覆が必要となります。

生産面においても構造図を参考にCAD入力をしないと精度の高い構造材見積りができませんので、その設計内容をプレカット工場が対応できるかを計画の早い段階で確認する必要があります。受注後にプレカット加工ができないことが判明すると大きなトラブルになります。

中大規模木造は工事規模が大きくなることから、施設建築に求められる安全対策や工程管理等の経験のある施工管理者が社内にいることも強みになります。工事内容も多岐にわたることから、住宅以外の仕事にも対応できる職人さん等のネットワークがあるかどうかも問われます。

 

中大規模木造への取り組みには用途を絞り込むことが鍵になる

中大規模木造への取り組みには用途を絞り込むことが鍵になる

中大規模木造に取り組む上では、ターゲットとする建物用途を絞り込むことが重要です。建物の用途ごとに営業のアプローチから設計、申請等に関する実務がかなり異なりますので、自社の強みを発揮できる用途に絞り込むことがポイントです。

木造の持つ規格化、標準化された設計・施工技術は、多様な建物や空間を低コストで実現することができます。特に、高品質で低コスト、短工期が求められる店舗、事務所、倉庫を、確実に設計・施工するために有効な工法が木造です。

関連記事:店舗、事務所、倉庫には鉄骨造より木造が「安い、早い、うまい」理由

幼児施設は公的な補助金で建設されることが多いです。補助金事業で幼児施設を実現するには、「年度内に竣工」するための短工期に対応する必要があり、そのために最も適した工法が「木造」になります。

関連記事:大規模木造で幼児施設を建てるための法規、事例、メリットまとめ

高齢者施設ではこれまで鉄骨造で計画されていた建物が、徐々に木造へと転換する動きが活性化しています。鉄骨造から木造への転換では、大スパンや短工期などの課題に対応する必要がありますが、中大規模木造でも対応は可能です。

関連記事:高齢者施設を木造で計画するメリット

 

中大規模木造の実務ポイントは構造と防耐火

中大規模木造の実務ポイントは構造と防耐火

中大規模木造の実務ポイントは、「構造」と「防耐火」への対応です。

中大規模木造では、用途や規模、形状が異なる建築を木造で実現することから、木造に精通した構造設計者の存在が不可欠です。

中大規模木造の構造設計事務所の実務においては、建物の用途や規模に応じて工法(在来軸組工法、集成材構造、CLT工法など)を提案して、その構造設計はもちろんこと、生産設計(プレカットデータの作成)との調整役を担う必要があります。

木造では多様な素材や接合部がありますので、適材適所の材料や構法を選択して、大規模木造の実現を構造設計を軸に支援することができるのが木構造デザインの強みです。

また大規模木造を検討する際に、必ず考えておかなければならないのが「防火・耐火」です。鉄骨やコンクリートに比べて燃えやすい木材(木は火に弱いということではない)という材料を使って、法規の基準を満たした火災に強い建築をつくることが求められます。

大規模木造は、規模や建築基準法、各種基準により、耐火建築物や準耐火建築物の仕様が求められることが多くなります。このため、防火・耐火のコストをできるだけ上げないように、建築計画を慎重に検討する必要があります。

関連記事:広がる木造準耐火の可能性!大規模木造における準耐火建築物まとめ

 

中大規模木造と住宅における設計、生産プロセスの違い

中大規模木造と住宅における設計、生産プロセスの違い

中大規模木造の実務に取り組む上では、木造住宅とは設計、生産プロセスに大きな違いがあることを理解する必要があります。

大規模木造の計画する際に、身近に木造非住宅の構造設計を相談できる構造設計事務所がいなくて困っている工務店様、建設会社様は多いと思われます。構造設計者は、慢性的に不足しています。住宅レベルではなく施設建築に対応できる構造設計者の存在は貴重です。

確認申請等の対応においても、中大規模木造は住宅とは異なる基準での審査を受けますので、木造の構造設計に関する高い知見や専門性が求められます。

プレカット工場の多くは建築士事務所ではありませんので、構造的な課題に対して対応できないことがほとんどです。そのためにも、中大規模木造においては構造設計とプレカットに精通した構造設計事務所との協働が鍵となります。

木造に不慣れな構造設計者が設計・計算を行うと、独自に考えた金物のディテールを図面に書きます。しかしその情報をCADに登録しない限り、CAD/CAMではつながりませんので、プレカット工場側は機械ではなく図面を見ながら手加工するしかありません。結果的にそうした加工料等がコストアップになり、大規模木造が実現しにくい要因になります。

関連記事:木構造デザインが大規模木造で設計事務所や建設会社の役に立てる理由

 

中大規模木造専門の構造設計事務所である木構造デザインのサービス

中大規模木造専門の構造設計事務所である木構造デザインのサービス木構造デザインは、中大規模木造専門の構造設計事務所です。木構造デザインは、ニュートラルな立場で工法を限定しない大規模木造の構造設計や生産設計を提供できることが強みの会社です。

中大規模木造では計画に適切なプレカット工場と合わせて、幅広い工法に対応できる構造設計者を選ぶことも重要です。木構造デザインでは、材料手配・プレカットを考慮した構造設計を提供しています。

中大規模木造専門の構造設計事務所である木構造デザインのサービス<木構造デザインの構造計画>

・初期段階から大規模木造の構造計画提案を無料で対応しています。

・設計契約前の提案段階や、コンペ・プロポーザル等の計画案件でも相談可能です。

・具体的な木造による構造計画提案をスピーディーに回答します。

中大規模木造専門の構造設計事務所である木構造デザインのサービス

中大規模木造専門の構造設計事務所である木構造デザインのサービス

<木構造デザインによる構造設計と生産設計の連動>

・初期段階から大規模木造の構造計画提案に基づく構造材の積算をサポートします。

・構造設計図とプレカット図がデータ連動しているので、正確な積算資料を提供できます。

・工事費の概算見積り等が精度高く、迅速に行えることがメリットです。

 

<プレカットデータの作成・提供>

・構造設計と連動しているプレカットCADにより正確なプレカット図面が作成可能です。

・正確なプレカットデータにより加工に関するトラブルを未然に防ぐことができます。

・設計段階から生産設計も検討できるため、精度の高い加工や納まりにも対応可能です。

 

大規模木造の計画を進める中で重要なポイントの一つにプレカット工場の選定があります。

適切なプレカット工場を選択することで、計画をより有利に進めることが可能となります。

工務店様や建設会社様へ設計事務所から相談のあったプロジェクトにおいても、設計事務所に対しては木構造デザインは構造設計者として構造計画からサポートさせていただきます。

 

木構造デザインは中大規模木造を構造設計、プレカットでトータルサポート

木構造デザインは中大規模木造を構造設計、プレカットでトータルサポート

木構造デザインは中大規模木造を構造設計、プレカットを軸に一気通貫でトータルサポートする会社です。その特徴や強みは主に下記です。

・在来軸組工法から大規模な大断面工法、金物工法やCLT工法まで多種多様な工法の加工・構造計算を一括でお受けします。また、プランに応じて最適な工法の提案をします。

・中大規模木造のハードルである、耐火・準耐火に関する規定に関して、豊富な経験を持つ専門のスタッフがサポートします。

・広い空間が必要な場合、大断面集成材を使わず、一般流通材でコストを抑えて大スパンを実現する方法等も提案します。

・構造図通りのプレカット図を構造設計者が作成することにより、構造図と加工図の不整合を無くせます。工務店様や建設会社様は、デザインと施工計画に集中することができます。

・特殊材の調達は工期が伸びる原因です。プレカット工場と構造設計事務所が連携することで、県産材や特殊材の手配を計画段階から進めることが可能です。

関連記事:木構造デザインが大規模木造で設計事務所や建設会社の役に立てる理由

 

まとめ

木構造デザインでは、大規模木造に取り組む設計者・施工者のために「大規模木造オンラインセミナー」を開催しています。大規模木造に関するさまざまなテーマをオンライン形式で皆様にお届けするセミナーです。

大規模木造オンラインセミナー

興味があるテーマのセミナーを自由に選択していただき、受講することが可能です。毎回、テーマを変えて大規模木造に関する情報提供をさせていただきます。

次回は2021年3月3日に「第2回 中大規模木造をビジネスにする5つのステップ」を開催します。

<セミナー概要>※予定(内容が変更になることもあります)

■中大規模木造 失敗しないパートナーとの連携法

■構造や防耐火など、どこまでの知識が必要?

■ビジネス化するために、どう人員を配置すべきか?

■集客は、まずは紹介を強化する?!

■コストコントールの勘所とは?

上記セミナーのお申し込みはこちらです。

本セミナーには、工務店様や建設会社様など、大規模木造に関心のある建築実務者の方に多数ご参加いただきました。これから大規模木造に取り組む建築実務者の皆様に対して、木構造デザインから特にお伝えしたいことは下記です。

・大規模木造に取り組むことは、決して難しいことではない

・大規模木造の実務を合理的に進めるには、木造に詳しいパートナーを選ぶ必要がある

木構造デザインは構造設計から生産設計(プレカット)までのワンストップサービスが強みです。計画段階からご相談いただくことで、木構造デザインの木造建築に関する知見をうまく利用していただき、ファーストプランの段階から構造計画を相談いただくことで、合理的に設計を進めていただければと考えております。

 

工法を問わず、木造の構造設計から構造躯体材料のプレカットに至るスキームづくりに取り組む目的で「株式会社木構造デザイン」が設立されました。構造設計事務所として、「⾮住宅⽊造専⾨の構造設計」、「構造設計と連動したプレカットCADデータの提供」をメイン事業とし、構造設計と⽣産設計を同時に提供することで、設計から加工までのワンストップサービスで木造建築物の普及に貢献する会社です。

「木構造デザイン」へのご相談はこちらです。

 

株式会社木構造デザインへのご相談は無料となっておりますので、お気軽にお問い合わせください。