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建築基準法改正2025・2026を解説|家づくりへの影響は?

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建築基準法改正2025・2026を解説|家づくりへの影響は?のインデックス

2025年4月に施行された建築基準法・建築物省エネ法改正は、一定の経過措置を経ながら、順次実務へと定着していきます。この改正によって、家づくりにどのような変化があるのか、気になっている方は多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、2025年に改正された建築基準法の内容をあらためて整理しつつ、2026年に向けて建築基準法がどのように進んでいくのか、家づくりへの影響についてもわかりやすく解説します。

建築基準法とは?家づくりの基本ルールをおさらい

家づくりを考えるうえで、まず理解しておきたいのが建築基準法です。ここでは、その基本的な役割と改正が繰り返される理由を解説します。

建築基準法の役割

建築基準法は、建物の安全性・衛生・防火・環境性能を確保するための法律です。
敷地、構造、設備、用途などに関して、全国共通の「最低限守るべき基準」を定めています。

例えば耐震基準は、地震時の倒壊を防ぎ、人命を守るための重要な規定です。防火規定は火災時の延焼を防止するために設けられています。採光や換気に関する基準は、健康的な室内環境を確保するためのものです。

建築基準法は、あくまで最低基準であり、満たしていなければ建築は認められませんが、満たしているだけで必ずしも高性能とは限りません。それでも、住まいの安全を支える土台として極めて重要な法律です。

なぜ定期的に改正されるのか

建築基準法は、これまでにも社会の変化にあわせて見直されてきました。その背景には、技術の進歩、暮らし方の変化、そして環境課題の深刻化があります。

近年の大きなテーマは、次のような項目です。
・省エネルギーの推進
・脱炭素社会への移行
・災害対策の強化

特に気候変動対策は、国の最重要課題となっています。建築分野は国内エネルギー消費の大きな割合を占めており、省エネ強化は避けて通れません。こうした背景のもと、2025年の大規模改正が実施されました。

2025年の建築基準法改正の背景

今回の改正は、単なる制度の微修正ではありません。脱炭素社会の実現と、住宅性能の底上げを目的とした抜本的な見直しと言えます。ここでは、2025年の建築基準法改正に至った理由を、わかりやすく解説します。

カーボンニュートラル実現に向けた建物の省エネ強化

日本は、2050年カーボンニュートラルの実現を掲げています。さらに2030年度には、2013年度比で温室効果ガスを46%削減する目標を設定しました。

国内エネルギー消費の約3割は、建築分野が占めています。そのため住宅・建築物の省エネ性能を高めることは、国の目標達成にも大きく貢献すると考えられています。

木造住宅・中小建築の性能底上げ

これまでの省エネ基準は、努力義務や説明義務にとどまる建築物もありました。そのばらつきを是正するため、基準適合を義務化する方向へと制度が強化されたのです。

例えば戸建住宅の多くは、「4号特例」により構造計算書などの審査が省略されてきました。設計者の責任のもとで設計されてきましたが、審査の省略により安全性の確認が十分とは言えないケースも指摘されていたのです。

また、省エネ性能にも住宅ごとの差がありました。性能のばらつきをなくし、一定水準を担保する必要があるという背景から、次のような点が強化されています。

・構造安全性の明確化
・省エネ基準の義務化
・木造建築の合理化

今回はこれらを柱とする、法改正が行われました。

2025年 建築基準法改正の主なポイント

ここでは、家づくりに直接影響する重要な改正内容を改めて整理してお伝えします。
主な改正のポイントは、以下の通りです。

・4号特例の見直し(建築物区分の再編)
・省エネ基準の適合義務化
・木造建築物における構造規定の見直し

それぞれを整理していきましょう。

4号特例をおさらい

2025年の法改正を理解するうえで、まず4号特例についておさらいしましょう。
4号特例とは、比較的小規模な建築物について、確認申請時の構造関係図書の提出を一部省略できる仕組みを指します。ここで重要なのは、「構造規定そのものが適用されなかったわけではない」という点です。あくまで、審査手続きの合理化措置であり、設計者には構造安全性を確保する責任がありました。

改正前の4号建築物の主な区分

対象となるかどうかは、構造や規模、用途などによって整理されていました。

木造建築物の場合

一般的な木造建築物:2階建て以下・延べ面積500㎡以下・高さ13m以下(かつ軒高9m以下)
特殊建築物(※):用途や規模に応じて別途制限あり

※特殊建築物とは、学校・病院・物販店舗・共同住宅など、不特定多数の利用が想定される用途を指します。用途により規模制限や別の確認要件が適用される場合があります。
一般的な戸建住宅の多くは、この木造4号建築物に該当していました。

非木造建築物の場合

鉄骨造・RC造など:平屋建てかつ一定規模以下(概ね200㎡以下が目安)
特殊建築物:用途・規模に応じて別途制限あり

非木造建築物についても小規模なものに限り4号建築物となるケースがありましたが、木造に比べ対象は限定的でした。

このように、4号特例は主に

・小規模な木造住宅
・比較的シンプルな建築物

を想定した制度でした。そのため、戸建住宅の多くが確認申請時に構造関係図書の提出を一部省略できる対象となっていたのです。

しかし、2025年4月の法改正により建築物区分が再編され、この枠組みは見直されました。
特に木造2階建て住宅については、これまでよりも構造の根拠資料提出が明確に求められる方向へ制度が改められています。

4号特例の見直し(建築物区分の再編)

従来の「4号建築物」とは、建築基準法第6条第1項第4号に該当する小規模建築物を指します。

代表例は、

・木造で階数2以下
・延べ面積500㎡以下
・高さ13m以下かつ軒高9m以下

などの条件を満たす建築物です。

重要なのは、「4号建築物であっても構造規定が適用されないわけではない」という点です。
あくまで確認申請時において、構造関係規定に関する図書の提出が一部省略可能であった、という制度です。この審査の合理化措置が、いわゆる「4号特例」と呼ばれていました。

出典/国土交通省「2025年4月(予定)から4号特例が変わります」

改正後の区分

2025年4月以降は、建築物区分が再編され、

・新2号建築物
・新3号建築物

へと整理され、従来4号建築物に該当していた木造2階建て住宅の多くは、新2号建築物へ移行しました。

この結果、

・構造関係図書の提出が原則必要
・壁量計算・接合部計算等の根拠資料提出
・審査機関による構造審査の対象化

が進みました。

一方で、一定規模以下の木造平屋建ては新3号建築物に区分され、簡素化措置が一部維持されるケースもあります。ただし、適用の有無は建築確認対象区域や規模条件によります。

この改正によって、「木造住宅の構造安全性確認の実効性を高めること」が期待されています。

出典/国土交通省「2025年4月(予定)から4号特例が変わります」

省エネ基準への適合義務化

2025年4月より、原則としてすべての新築住宅に対し、省エネ基準への適合が義務化されました。従来は説明義務や努力義務にとどまっていた部分が、確認申請要件へと格上げされたことが大きな転換点です。

住宅において求められる主な基準は以下の通りです。

・外皮性能基準(断熱性能等)
・一次エネルギー消費量基準

確認申請時には、省エネ計算書および根拠資料の提出が必要となります。

このため、断熱仕様や開口部(窓のサッシなど)性能、設備機器(給湯器や空調設備)性能などを設計初期段階で確定させる必要があり、設計変更時には再計算が発生する可能性があります。

木造建築物の構造計算対象の拡大

延べ面積300㎡を超える木造建築物については、従来から原則として許容応力度計算等が求められていました。2025年4月の改正では、小規模木造建築物を含め、壁量計算や接合部基準の算定方法が見直され、より実態に即した構造安全性評価が求められるようになっています。

壁量基準の見直し

従来の壁量計算では、

・軽い屋根/重い屋根
・階数区分

などを基準に必要な壁量を算定していました。

しかし近年は、

・太陽光発電設備の設置
・高断熱化による固定荷重増
・外装材の高重量化

などにより、実質的な建物重量が増加傾向にあります。2025年4月の改正では、屋根区分のみならず、建物全体の固定荷重をより適切に反映する方向へ壁量基準が見直されました。

壁量計算の流れを簡単に解説!構造計算との違いや2025年の法改正のポイントは?

構造計算適用範囲の整理

延べ面積300㎡超の木造建築物については、従来から原則として許容応力度計算等が求められていましたが、2025年4月の改正では、

・壁量計算対象建築物の算定方法変更
・接合部仕様の基準明確化
・設計ルールの統一化

などが図られています。単純に「300㎡超が新たに対象となった」という改正ではなく、小規模木造建築物における構造安全性評価手法の精緻化が本質です。

2026年に向けて、さらにどう変わる?建築基準法の流れ

2025年改正は、建築基準法の新たな出発点であり、2026年は新制度が完全に定着する年になります。ここでは、2026年に向けて建築基準法がどのような流れで変化するのかを紐解きます。

2026年に向けた制度・運用面での主な動き

中規模の非住宅建築物については、2026年4月から省エネ基準の引き上げが予定されています。住宅分野に直接的な数値変更は現時点ではありませんが、建築全体の水準は段階的に引き上げられていく予定です。

また、次のような点も流れとして押さえておきたいポイントです。

・BIM図面審査の本格開始
・2025年4月の経過措置終了による完全適用

このように、運用面でも制度が定着していきます。

参考:国土交通省|中規模非住宅建築物の省エネ基準引き上げについて

省エネ性能は「基準」から「前提」へ

省エネ基準は、従来のように「基準」として捉えられるのではなく、最低条件へと変化します。市場ではすでに、ZEH水準を見据えた設計が進んでおり、今後は断熱性能や一次エネルギー消費量の要求水準が実質的に上昇。省エネ設計は、もはや特別なものではなくなります。

構造の「説明責任」がより重要に

構造計算を実施しているかどうかは、住宅の信頼性に直結する要素です。将来的には資産価値や住宅性能表示、中古流通にも影響を与える可能性があります。数値で説明できる住宅と、そうでない住宅との差は明確になるといえるでしょう。

「建てられる家」から「選ばれる家」へ

これからは、法を満たすだけの家づくりでは不十分であり、性能を数値で示し、根拠をもって説明できる住宅が選ばれる時代へと移行しています。このような背景から、SE構法が選ばれる理由が見えてきます。

SE構法はなぜ、これからの建築基準法に強いのか

最後は、SE構法がなぜ信頼できる家づくりとして選ばれているのか、またこれからの建築基準法に強いといわれているかを解説します。

1997年から全棟構造計算を実施

SE構法は1997年の開始当初から全棟で構造計算を実施しています。法改正以前から構造計算を標準化しているため、改正後も特別な対応を必要としません。

大規模建築と同じ構造計算手法

鉄骨造やRC造と同じ許容応力度計算を採用し、地震や風、積雪などを総合的に考慮しています。構造の裏付けを、明確に示せる点が大きな特長です。

省エネ設計との相性も良い

SE構法で建てる家は、木造ラーメン構造により壁量の制約が少なく、大空間・大開口の設計が可能です。断熱設計やパッシブデザインとも組み合わせやすく、高性能住宅との相性も良い構法と言えます。

建築基準法改正後も業務内容が変わらない構造計算による家づくりを検討しよう

2025年の建築基準法改正は、4号特例の見直し、省エネ基準適合の義務化、構造規制の合理化などを柱とする大きな転換でした。

2026年以降はその運用が完全に定着し、省エネ性能と構造安全性は前提条件となります。
これからの家づくりは、法を守ることに加え、性能を数値で説明できることが重要です。制度の流れを正しく理解し、将来を見据えた家づくりを進めていきましょう。

高い耐震性能と自由で大胆な空間デザインを両立する、耐震構法SE構法

SE構法は、木造住宅の構造技術です。丈夫な材料とラーメン構法による強い構造躯体と、一棟一棟に対する基礎から上部までの厳密な構造計算を行う点が最大の特長です。私たちの特長を是非ご覧ください。

SE構法とは…

株式会社エヌ・シー・エヌが開発した構法で、集成材とSE金物による堅牢な構造媒体を持ちすべての建造物に対してひとつひとつ構造計算(許容応力度等計算)を行うことで、

  • 木造でありながら地震に対する安全性
  • 壁や柱が少ない室内での「大空間」
  • 大きな窓を採用し光を取り入れる「大開口」

を同時に実現できる構法です。
(施工は全国の登録工務店でしか行うことができません。)

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