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大開口窓で開放的な空間づくりを!メリットと設計のポイントを解説

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大開口窓で開放的な空間づくりを!メリットと設計のポイントを解説のインデックス

空間に開放感をもたらすアイデアのなかで魅力的な「大開口窓」。大開口窓には部屋を広く見せたり光をたっぷりとりこめたりと、暮らしを豊かにしてくれるメリットがいろいろあります。

一方で「大開口窓を設けると耐震性が下がるのでは?」という不安を抱く方もいるでしょう。今回は、大開口窓のメリットと設計ポイントを解説します。大開口窓の不安要素となる耐震性を高める方法についても見ていきましょう。

大開口窓とは?掃き出し窓との違い

大開口窓とは、面積の大きい窓のこと。床から天井まで届く高さや、ワイドな幅を備えており、室内に豊かな採光や開放感をもたらします。大きな窓ガラスを設置することで、庭やテラスの眺めを室内に取り込み、まるで額縁のように自然の景色を切り取ることができます。

掃き出し窓は、床面まで届く窓のこと。高さ1.8m程度の物が多く、主に庭やバルコニーへの出入りに使用されます。

掃き出し窓で主に重視されているのは、出入口としての機能です。それに対して大開口窓は、室内と屋外の空間的な繋がりや、開放感の創出が大きな目的とされます。

大開口窓の魅力

ここでは、大開口窓を取り入れる魅力を4つ紹介していきましょう。

開放感のある空間ができる

大開口窓を設ける大きな魅力は、開放感のある空間になること。壁の面積が必然と少なくなるので、外とのつながりを感じやすくなります。

リビングつづきにウッドデッキやテラスを作れば、視覚的にリビングが広くなったように感じられるでしょう。外の様子も把握しやすくなるので、庭で遊ぶ子どもやペットの安全を見守りやすくなるのも大開口窓ならではの魅力です。

自然光を部屋にたっぷりとりこめる

大開口窓はガラスの面積が大きく、自然光をたっぷり部屋にとりこむことが可能です。十分な光を確保できれば、日中は照明をつけなくても快適に過ごせるでしょう。

特に吹き抜け空間の上下に大開口窓を設ければ、採光性を高めることもできます。立地や季節、時間帯によっては1階だけの大開口窓では、自然光をたっぷりとりこむのが難しいことも少なくありません。2階にも大開口窓を設ければ、冬場でも明るい空間になるでしょう。

風通しのよい部屋になる

大開口窓を開けると風通しがよくなり、十分な換気ができるようになります。住まいにとって換気はとても重要です。カビの発生を抑制し、シックハウス症候群を予防するなど、健康的な住環境を保つことができます。

また、空気の入れ替えは気分転換にも効果的です。大開口窓が生み出す開放的な空間も、空気がこもっていては快適とはいえません。窓を大きく開け放つことで一気に換気ができ、爽やかな風を取り込むことができます。

景観を楽しめる

大開口窓の魅力は、まるで額縁のように切り取られた壮大な景色を、室内にいながら存分に楽しめることです。広い開口部を通して見える四季折々の風景は、日常のくつろぎの時間に特別な彩りを添えます。

眺望に恵まれない立地でも、大開口窓は魅力的な空間づくりの可能性を広げてくれます。窓辺にガーデニングスペースを設け、季節の草花を愛でる庭園を創出したり、夜には温かみのあるイルミネーションで幻想的な景色を演出したりすることで、自分だけの心地よい景観を作り出すことができます。

失敗しないための大開口窓の作り方

大開口窓は、豊かな採光と風通しをもたらし、暮らしに開放感と快適性を与えてくれます。

しかし、一般的な窓に比べて開口部が大きいため、断熱性能や気密性の確保、結露の防止など、より慎重な検討が必要です。また、プライバシーへの配慮や日射の調整も重要な課題となります。

ここからは設置後に後悔しないための大開口窓の作り方と注意点について詳しく解説します。

窓のサイズと配置を考える

大開口窓の魅力を最大限に引き出すには、室内空間とのバランスが重要です。例えば狭い空間に大開口窓を作ると広くは感じられますが、空いている壁面が減るため家具のレイアウトがしにくくなることもあります。

特に、リビングなどの主空間では、日当たりを重視した計画が欠かせません。南面や東面に設置することで、朝から夕方まで心地よい陽光を取り込むことができます。また、周辺建物や植栽による日影の影響も考慮し、一年を通して心地よい採光が得られる配置を選びましょう。

プライバシーへの対処法

道路や隣家に面した場所に大開口窓を作る場合は、外部からの視線対策が不可欠です。周辺環境によっては、外から丸見えになるため一日中カーテンを閉めっぱなしになることもあります。

型ガラスやすりガラスにすると、外の景色は見えにくくなりますが、採光を確保しながらプライバシーも守れます。屋外にフェンスを設けたり高い木を植えたりするのも目隠しとして効果的です。

日射コントロール

大きな開口部からの直射日光は、強い眩しさや室温上昇の原因となります。特に西日は夏場の室温上昇に大きく影響するため、適切な日射対策が必要です。

ロールスクリーンや電動ブラインドを設置することで、時間帯や季節に応じて柔軟に光を調整できます。また、庇やルーバーなどの建築的な工夫を取り入れることで、夏の強い日差しを遮りながら、冬の穏やかな陽光を取り入れることも可能です。

断熱性低下への対処法

窓は家のなかで最も熱が出入りしやすい場所のひとつです。大開口を設けるなら、夏は涼しく冬は暖かい空間を保ちやすくするためにも、断熱性の高い複層ガラスや樹脂製サッシなどを採用しましょう。

複層ガラスは、ガラスとガラスの間に空気層があるので、外気の暑さや寒さの影響を受けにくくなります。一方の樹脂製サッシは、厚みサッシに比べて熱伝導率が低いのが特徴です。

大開口窓は耐震性への不安はない?

大開口窓は、開放感あふれる魅力的な住空間を実現できる一方で、耐震性への影響が気になるところです。一般的に、開口部が大きくなるほど、耐震性を高めるために必要な筋交いなどの補強材を設置するスペースが限られてしまいます。しかし、適切な設計と工法の選択により、大開口窓のある住まいでも十分な耐震性を確保することは可能です。

変形に強い耐力壁を入れる

まず重要なのは、変形に強い耐力壁を効果的に配置することです。地震による建物の揺れやねじれを抑えるため、耐力壁をバランスよく配置する必要があります。ただし、耐力壁の配置計画によっては、大開口窓の設置位置に制限が生じる場合もあるため、注意が必要です。

耐震性を確保できる工法を選ぶ

そして、何よりも重要なのが、耐震性を確保しながら大開口を実現しやすい工法を選ぶことです。工法にはさまざまな種類があり、それぞれ使用する素材やコスト、強度などが異なります。

日本の戸建て住宅は、ほとんどが昔ながらの木造軸組工法(在来工法)です。コスト面で優れていますが、耐震性を高めるにはたくさんの筋交いが必要で、大開口の実現には制約があります。一方、鉄筋コンクリート(RC)造や鉄骨造は高い耐震性と大開口を両立できますが、建築コストが比較的高額になります。

そこで注目したいのがSE構法の木造住宅。鉄骨造や鉄筋コンクリート造で発展してきたラーメン構造を木造に応用した工法で、耐震性を確保しながら大開口窓のある開放的な空間を実現できます。

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SE構法なら安全に大開口窓を採用できる

SE構法は、大開口窓の魅力を最大限に活かしながら、高い耐震性を実現できる先進的な工法です。従来の工法では両立が難しかった開放的な空間づくりと安全性を、綿密な構造計算と高強度の部材によって可能にします。

柱と梁を剛接合したラーメン構造

SE構法の核となるのが、木造ラーメン構造です。柱と梁を強固に接合することで、建物全体がひとつのフレームとして機能し、地震や台風などの力に対して強い抵抗力を発揮します。このフレーム構造自体が建物の強度を確保するため、従来の在来工法のように多くの筋交いや耐力壁に依存する必要がありません。

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在来工法の3.5倍の壁強度

さらに、SE構法で使用する耐力壁は在来工法と比べて3.5倍もの強度を持ちます。ラーメン構造による優れた強度に加え、この高性能な耐力壁を効果的に配置することで、必要最小限の壁量で十分な耐震性を確保できます。これにより、大開口窓のある開放的な空間設計が可能になります。

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構造計算によって安全性を科学的に証明

そしてSE構法の大きな特徴が、すべての建物で「許容応力度計算」を実施することです。

現在、一般的な木造住宅では、綿密な構造計算が法律で義務づけられていません。「壁量計算」という計算方法によって、簡易的に耐震性をチェックして建てられることがほとんどです。一棟一棟で構造計算がされていないため、建物の耐震性について不安が残ります。

SE構法では「許容応力度計算」を全棟で実施し、地震や台風などのさまざまな外力に対する安全性を科学的に検証します。大開口窓を設けた場合でも、建物全体の構造安全性を正確に把握し、確実に確保することができます。

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柱や壁の制約が少ないSE構法で大開口窓のある家づくりを叶えよう

大開口窓は、豊かな採光と開放感により、室内に心地よい空間を生み出します。しかし、その実現には耐震性の確保という重要な課題があります。従来の工法では、壁量の制約により大開口窓の設置が難しく、また設置した場合の構造安全性に不安が残ることもありました。

SE構法は、木造ラーメン構造と高性能な耐力壁の組み合わせにより、この課題を解決します。柱と梁による強固なフレーム構造が建物全体を支え、必要最小限の耐力壁で十分な強度を確保できるため、大開口窓のある開放的な空間づくりの可能性が大きく広がります。

光と風を存分に取り入れた、快適で安全な住まいづくり。SE構法の採用により、そんな理想の住空間が現実のものとなります。大開口窓のある住まいをお考えの方は、SE構法の認定工務店にご相談ください。豊富な実績と確かな技術力で、ご家族の暮らしに寄り添った住まいづくりをサポートいたします。

高い耐震性能と自由で大胆な空間デザインを両立する、耐震構法SE構法

SE構法は、木造住宅の構造技術です。丈夫な材料とラーメン構法による強い構造躯体と、一棟一棟に対する基礎から上部までの厳密な構造計算を行う点が最大の特長です。私たちの特長を是非ご覧ください。

SE構法とは…

株式会社エヌ・シー・エヌが開発した構法で、集成材とSE金物による堅牢な構造媒体を持ちすべての建造物に対してひとつひとつ構造計算(許容応力度等計算)を行うことで、

  • 木造でありながら地震に対する安全性
  • 壁や柱が少ない室内での「大空間」
  • 大きな窓を採用し光を取り入れる「大開口」

を同時に実現できる構法です。
(施工は全国の登録工務店でしか行うことができません。)

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