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大規模木造に最適なSE構法の用途別、空間別、防耐火別の事例まとめ

  • 大規模木造に最適なSE構法の用途別、空間別、防耐火別の事例まとめ -

「脱炭素」は全世界で取り組むべき課題となっています。建築実務者には木材活用の意義や方法を発注者に伝えて、カーボンニュートラル実現の大きな目標に向かって取り組みを進めていくことが求められています。木造化、木質化を進めるために、特に非住宅建築に木材を使う取り組みの意味は大きいです。近年では発注者の意向により、今まで鉄筋コンクリート造や鉄骨造で計画されていた非住宅の建築物が徐々に木造化されています。その転換の鍵となるのが使い勝手の良い木造の構法の存在です。SE構法は耐震性の高さ、設計の自由度、コストパフォーマンスの良さ、ワンストップサービス等で高い評価を受けており、さまざまな木造建築の実績が増えています。このコラムでは大規模木造に最適なSE構法の事例について解説します。

 

<このコラムでわかること>

木造化、木質化への相性が良いのがSE構法

SE構法大規模木造の事例:用途編(高齢者施設

SE構法大規模木造の事例:用途編(幼児施設

SE構法大規模木造の事例:用途編(店舗

SE構法大規模木造の事例:用途編(事務所

SE構法大規模木造の事例:大空間、大開口

SE構法大規模木造の事例:耐火建築物

SE構法大規模木造の事例:準耐火建築物

SE構法構造設計の概要

大規模木造SE構法で実現するポイント

・まとめ

 

木造化、木質化への相性が良いのがSE構法

木造化、木質化への相性が良いのがSE構法

大規模木造の普及は脱炭素社会実現を推進する要素の一つになります。木は炭素を固定し貯蔵する特性があり、木造は建築時に炭素排出を少なくすることができます。

日本は先進国の中でも有数の森林国です。国土の森林率は約67%で、日本の山には豊富な森林資源が育っています。

森林国の日本において木造建築は、地球スケールの課題だけでなく、地域森林の環境保全といった地域スケールの課題解決にも貢献できます。林業は地域にとって重要な産業であり、森林資源の活用を促進することで、地域の経済の発展にも寄与します。

日本の大規模木造は、厳しい防耐火性能をクリアし、高い耐震性能を備えた、世界に誇れる技術でもあります。構造の複合化、材料の適切な組み合わせ、耐火の技術など、さまざまな工夫を多くの人々と共有しながら、日本の都市木造は本格的な普及の時代を迎えています。

脱炭素社会実現のための木造化・木質化普及のポイントは主に下記です。

・気候変動対策に役立つ

・SDGsの一環になる

・健康に配慮できる

現在の日本は、森林資源の充実で素材に適した太い木が増えています。構造材として木材を使うことも大事ですが、インテリアを木質化し、板として木材を使うことで、多くの人々に木の良さを実感してもらう環境づくりも重要です。

特に低層建築物である店舗、事務所、倉庫、幼児施設、高齢者施設等の非住宅建築を、より積極的に木造化を図っていくことが重要になります。また、非住宅の建築においては、耐火建築物や準耐火建築物への対応も必要となります。

低層の建築物で木造化、木質化への相性が良いのが「SE構法」です。SE構法を採用して実現した建築物の事例を、用途別、大空間・大開口、耐火・準耐火建築物に分けて順にお伝えします。

 

SE構法の大規模木造の事例:用途編(高齢者施設)

SE構法の大規模木造の事例:用途編(高齢者施設)

高齢者施設のような用途の建築においては、SE構法の構造躯体の強みを活かした構造設計により、コスト減、工期短縮、施工性向上を実現することができます。

関連記事:​​SE構法による高齢者施設の事例まとめ

高齢者施設の建設にSE構法が適している主な理由は下記です。

1.高齢者施設にはSE構法の構造設計が適している

SE構法は、単純に「剛性のある木質フレーム」というだけではなく、さまざまな利点を追求し、中大規模木造で求められる大空間・大開口を可能にして、意匠設計者の創造性を活かせる設計の自由度を提供しています。

関連記事:「中大規模木造に適した技術と自由があるSE構法の構造設計」

 

2.高齢者施設にはSE構法のワンストップサービスが有利

SE構法は「木造の構造設計」と「構造躯体材料のプレカット」そして施工というプロセスを合理化することでワンストップサービスとして実現した木造の工法です。その合理的なシステムが、設計・施工のプロセスにおいて納期や工期の短縮につながります。

関連記事:「SE構法はワンストップサービスが魅力!各プロセスごとに徹底解説」

 

3.補助金事業の入札による施工者選定に「建て方施工」で対応できる

SE構法であれば、構造躯体の施工だけをSE構法登録施工店に依頼する「建て方施工」という方法が可能です。補助金事業による入札においても、通常のプロセスで施工者選定を行うことができます。公共・民間工事を問わず、施工会社選定の選択肢が大きく広がります。

関連記事:「SE構法の施工体制は「全て元請け」と「建て方施工」が選択できる」

 

SE構法の大規模木造の事例:用途編(幼児施設)

SE構法による認定こども園の事例1:大規模木造の平屋、曲面形状

幼児施設のような用途の建築においては、SE構法の構造躯体の強みを活かした構造設計により、コスト減、工期短縮、施工性向上を実現することができます。

関連記事:大規模木造で幼児施設を建てるための法規、事例、メリットまとめ

幼児施設の建設にSE構法が適している主な理由は下記です。

1.工期が短いため補助金事業に対応しやすい

幼児施設のように公的な補助金を活用するには、年度内に竣工するための短工期に対応する必要があり、最も適した工法が「木造」になります。SE構法は、一般に流通する構造用集成材を採用している工法のため、原則構造材発注後60日間前後で構造材を現場に搬入することが可能です。

関連記事:補助金事業には木造がベスト!木造がRC造やS造より工期短縮できる理由

 

2.耐火建築物・準耐火建築物に対応しやすい

幼児施設では、建築基準法や設計基準等により「耐火建築物」とすることが求められることがあります。「木造耐火」の仕様を満たす必要がありますが、大規模木造(SE構法)でも「耐火建築物」の対応は可能です。

関連記事:木造の準耐火建築物の可能性が広がる!改正建築基準法の解説

 

3.木造建築は人や環境に優しい

木の温かみ、香りは人の気分を和らげてくれる沈静作用があります。木はやすらぎと心地よさをもたらしてくれる優しい材料です。教育施設の調査において木材利用は、子ども達のストレス緩和、集中力の向上、インフルエンザや怪我の抑制効果などの報告があり、木造の建物は健康にも優しい建築物です。

関連記事:中大規模木造は人や環境に優しい理由

 

SE構法の大規模木造の事例:用途編(店舗)

店舗のような用途の建築においては、SE構法の構造躯体の強みを活かした構造設計により、コスト減、工期短縮、施工性向上を実現することができます。

関連記事:木造で店舗を計画するための関連法規まとめ

代表的な事例が下記です。

1.「ANNEX TSUTENKAKU TOWER」

SE構法で実現できる大規模木造

「ANNEX  TSUTENKAKU TOWER」は、はSE構法による木造3階建で、1.2階に物販店舗、3階に事務所が入ります。敷地は商業地域にある都会の密集市街地でもあり、当初は鉄筋コンクリート造や鉄骨造など他工法も検討されましたが、発注者のSDGsや脱炭素社会にも貢献できる建築という意向があり、木造(SE構法)が採用されました。

関連記事:SE構法の店舗、事務所の事例紹介「ANNEX TSUTENKAKU TOWER」

 

2.「松華堂菓子店」

SE構法の店舗の事例紹介「松華堂菓子店」の概要

「松華堂菓子店」は、宮城県宮城郡松島町に建つ土産物屋、菓子店とその工場、カフェ、住宅からなる3階建ての複合建築です。2010年にこの建物が竣工した約半年後、2011年3月11日に東日本大震災が発生しました。震度6弱の地震がしばらく続き、その後、津波がやってきました。地震の揺れではガラスは割れませんでしたが、津波の漂流物が当たって破損し、内部に水が流入しました。構造体にダメージはなく、ガラスも構造フレームの内側に納めずに外側に木製の押縁で取り付けていたため、揺れによる躯体の変形の影響を直接受けずに済みました。結果として、津波の被害は受けましたが、地震の揺れには耐えたことになります。

関連記事:SE構法の店舗の事例紹介「松華堂菓子店」

 

SE構法の大規模木造の事例:用途編(事務所)

事務所のような用途の建築においては、SE構法の構造躯体の強みを活かした構造設計により、コスト減、工期短縮、施工性向上を実現することができます。

関連記事:木造で事務所を計画するための関連法規まとめ

代表的な事例が下記です。

1.「くみあい運輸新社屋」

事務所を大規模木造(SE構法)で実現する時代

くみあい運輸株式会社様は、畜産農家への飼料の運搬を主業務とする企業です。新社屋は、多様な物流情報を一元管理する新たなヘッドオフィスとして計画されました。SDGsに向けた取組みが企業評価に盛り込まれる時代です。新社屋は木造化による情緒的側面だけでなく、環境配慮を通じた社会貢献が企業評価の対象となると考えて木造(SE構法)の建築物が選択されました。

関連記事:SE構法の事務所の事例紹介「くみあい運輸新社屋」

 

2.「ハウステックス東京本社ビル」

大規模木造(SE構法)による事務所の事例 耐火建築物

「ハウステックス東京本社ビル」の敷地は、京王電鉄井の頭線永福町駅から徒歩数分の井の頭通りに面して建つ工務店の本社兼ショールームです。敷地は二等辺三角形の形状をしている変形敷地です。そのため、建物形状は三角形の平面形状となりました。計画の主なポイントは下記です。

・木造の耐火建築物:防火地域の3階建であることから1時間耐火建築物

・防災性能を重視:耐震等級3(相当)を確保、緊急時の避難所となることを想定

・地域の交流施設:ギャラリーやイベントホール、BBQ設備等

関連記事:SE構法の事務所の事例紹介「ハウステックス東京本社ビル」

 

SE構法の大規模木造の事例:大空間、大開口編

SE構法で大規模木造を計画するメリットは、木造では構造的に実現が難しいと思われる大空間、大開口の建築物を実現できることです。

関連記事:SE構法による大開口、大空間、大スパン、木造耐火の事例まとめ

代表的なポイントが下記です。

1.大空間(トラス)

大スパン(トラス)

大スパンの空間を計画するにあたり、単純梁の構造の場合だと、特注材製作による納期、搬入が可能かどうか、コストアップになるなどの問題で、現実的に単純梁を採用することができないことが多いです。一つの選択肢としてトラスは有効な設計手法です。

関連記事:耐震構法SE構法によるトラスで大空間を実現する

 

2.大空間(張弦梁)

大スパン(張弦梁)

SE構法では一般的に流通している中断面の構造用集成材と鋼材ロッドを用いて張弦梁を構成することで、大断面の特注材を用いるよりもコストダウンを実現し、軽快な印象の大空間を実現できます。

関連記事:耐震構法SE構法では張弦梁を採用して軽快な印象の大空間を実現できる

 

SE構法の大規模木造の事例:耐火建築物編

耐火建築物は、建築基準法上、最高水準の防火性能を有する建築物です。たとえ消火活動が実施されなかったとしても、想定される火災で建物が燃えた後も崩壊せず、自立し続ける性能をもつのが耐火建築物です。

関連記事:木造でも耐火建築物は可能!大規模木造における耐火建築物まとめ

SE構法でも耐火建築物を建設することは可能です。代表的なポイントが下記です。

1.福祉施設

木造の耐火建築物 福祉施設

福祉施設の多くは、建築基準法27条による特殊建築物です。福祉施設を計画する際に注意すべきことは、建築基準法以外に定められる各施設ごとの設置基準によって規定されている項目を遵守することです。その設置基準により耐火建築物が求められることも多いため、木造のメリットを活用することで、発注者の事業に貢献できる設計が可能となります。

関連記事:SE構法の幼稚園の事例紹介「聖美幼稚園」

 

2.木造4階建て

大規模木造(SE構法)による事務所の事例 木造4階建

木造4階建てまでは1時間耐火構造が要求されます。木造耐火構造を計画する場合、内部を石膏ボードで覆う必要があるため、空間の確保や、耐火被覆分のコストアップについて事前によく検討をしておく必要があります。立地条件や地盤状態等により、鉄骨造や鉄筋コンクリート造では実現が難しい場合等は、「木造4階建」は有効な選択肢となります。

関連記事:木造4階建てのSE構法の事務所ビルの事例紹介「ヤマサ製菓ビルハピア豊橋」

 

SE構法の大規模木造の事例:準耐火建築物編

木造は準耐火建築物であれば、建築基準法改正による優遇や、耐火建築物と比較してコストパフォーマンスが向上するなどのメリットが大きくなります。

関連記事:広がる木造準耐火の可能性!大規模木造における準耐火建築物まとめ

SE構法でも準耐火建築物を建設することは可能です。代表的なポイントは下記です。

1.燃えしろ設計

燃えしろ設計

準耐火建築物であれば、「燃えしろ設計」によって木材をあらわしのまま構造部材として用いることができます。燃えしろ設計とは、木製の柱・梁について、火災時に燃えるであろう厚みをあらかじめ構造上必要な断面に付加する手法です。これは燃え進み方が緩慢な木造の性質を工学的に評価したもので、木材による木材の耐火被覆のイメージです。

耐震構法SE構法では独自の計算方法により「梁幅を変えずに梁せいを上げるだけ」の燃え代設計が可能ですので、特注材などを用いることなく構造材コストの上昇は最小限に抑えられることも大きなメリットです。

関連記事:準耐火建築物であれば「燃え代設計」により木造の構造体を現しにできる

 

2.木造3階建共同住宅(1時間準耐火建築物)

共同住宅は、法27条による特殊建築物です。法27条1項により3階以上を特殊建築物の用途に供する建築物は、耐火建築物とする必要があります。

共同住宅については、利用者が特定の者で建物の構造を充分に理解していること、円滑な避難が期待できること、および各住戸ごとに小規模区画されており火災の拡大が比較的遅いことなど、防火上や避難上、他の特殊建築物に比べて有利な条件を有していることから、防火および避難に関する一定の技術基準に適合する「1時間準耐火建築物」とすることができ、防火地域以外の区域内に建設することが可能です(木三共)。

関連記事:木造3階建て共同住宅(木3共)のメリットやコスト 準耐火建築物で建てる仕様とは?

 

SE構法の構造設計の概要

SE構法は多雪エリアの積雪荷重にも対応可能

SE構法の構造設計はすべてNCNで行い、その安全性を確認するようにしています。構造計算は立体解析で行い、SE構法の接合部等の性能を忠実に反映できる構造システムです。

SE構法専用に開発された「SE-CAD」は、プレカット加工情報や接合部情報(ドリフトピン・SE金物)をすべて立体データで処理できるCADとなっております。SE-CADは梁サイズと接合金物の組合せ等を自動で判定するなど、合理的なCADシステムになっています。

耐力壁は釘間隔によって区分したブレース置換して解析しています。水平剛性は等価部材に置換して、すべての部材において剛性マトリックスによる立体フレーム解析を行っています。

構造計算は許容応力度計算を行い、その構造計算書の出力結果は検定値一覧として安全性をカラー表示して、視覚的に理解することができます。

関連記事:耐震構法SE構法は全棟で立体解析による構造計算を実施

SE構法は、柱や梁そのものを互いに剛接合し、強固な構造躯体をつくり上げます。SE構法は構造計算によってあらかじめ地震の揺れや風の力を予測し、それに耐えうる性能を持った大規模木造を可能にしています。

構造計算を実現するには以下の条件があります。こうした条件を満たすことによって構造計算が可能になり、SE構法は建築物の安全性を数値によって証明できるのです。

  • 建築物の構造を構成するすべての部材の強度が分かっていること。
  • 接合部に強度の基準があること。 
  • 基礎や構造部材、接合部の強度が一定の基準値を満たしていること。

SE構法の構造計算は、以下の流れで行います。

  • 意匠の設計図を基に、「構造計画」を行う
  • 構造伏図を描き、「構造設計」を検討する
  • 重力や地震、台風を想定した、鉄骨造やRC造と同じ「構造計算」を行う

こうした構造計算により、きたる自然災害に耐えうる強靭さを備えた上で、大規模木造が実現できるのです。

関連記事:耐震構法SE構法はより耐震性能を高める構造計算が可能な理由

 

大規模木造をSE構法で実現するポイント

大規模木造において国産材で注目される理由

大規模木造をSE構法で計画する場合のポイントは下記です。

1.低層建築における木造の優位性

木造の持つ規格化、標準化された設計・施工技術は、多様な建物や空間を低コストで実現することができます。特に、高品質で低コスト、短工期が求められる大規模木造を、確実に設計・施工するために有効な工法が「システム化された木造」であるSE構法です。

関連記事:「店舗、事務所、倉庫には鉄骨造より木造が「安い、早い、うまい」理由」

 

2.コストの優位性(鉄骨造と木造の比較)

構造で木造(SE構法)を選択することで、基礎や構造躯体のコストが安くなります。外壁仕上げには住宅用サイディング、窓は住宅用アルミサッシなどを使うことで、建材費や施工費も抑えることができます。

関連記事:「中大規模木造の建設費の概要とコストを抑えるポイント」

 

3.木造でよりコストパフォーマンスを高める(木造の構法による比較)

大規模木造の計画において、木造建築を慣れていないと過大にコストや工期が膨らんでしまうことがあります。それを避けるためには、構造躯体は一般用流通材を使うことを前提に構造計画を行うことが基本です。

関連記事:「中大規模木造でコストダウンできる構造計画、構造躯体の考え方」

 

4.木造に精通した構造設計者に依頼(SE構法は大規模木造に適している)

SE構法は単純に「剛性のある木質フレーム」というだけではなく、さまざまな利点を追求し、大規模木造で求められる大空間・大開口を可能にして、意匠設計者の創造性を活かせる設計の自由度を提供しています。SE構法は剛性のある木質フレームに囲まれた耐力壁を併用することで、耐力壁の性能を最大限生かすことが可能となり、壁量を少なくできます。SE構法は木造でも明確な構造計算に基づいているので、設計者は安心して意匠設計に集中できます。

関連記事:「中大規模木造に適した技術と自由があるSE構法の構造設計」

 

5.木造におけるワンストップサービス(SE構法は使い勝手が良い)

SE構法は「木造の構造設計」と「構造躯体材料のプレカット」そして施工というプロセスを合理化することでワンストップサービスとして実現した木造の工法です。大規模木造建築では工法に関わらず、「木造の構造躯体の施工の担い手」を確保する必要があります。SE構法であれば、構造躯体の施工だけをSE構法登録施工店に依頼する「建て方施工」という方法もありますので、施工会社選定の選択肢が大きく広がります。

関連記事:「SE構法はワンストップサービスが魅力!各プロセスごとに徹底解説」

 

まとめ

大規模木造においては、SE構法の構造躯体の強みを活かした構造設計により、コスト減、施工性向上を実現することができます。

SE構法は構造用集成材の中断面部材(柱は120mm角、梁は120mm幅)が標準なため、住宅と同等の部材寸法でスパン8m程度までの空間を構成できるコストパフォーマンスをうまく活用していただければと考えております。スパンが10mを超える空間は、特注材やトラス、張弦梁などを活用することも可能です。

計画段階からNCNの特建事業部に相談することで、木造建築に関する知見をうまく利用していただき、ファーストプランの段階から構造計画を相談することで、合理的に設計実務を進めることが可能です。

 

集成材構法として実力・実績のある工法の一つが「耐震構法SE構法」です。SE構法は「木造の構造設計」から「構造躯体材料のプレカット」に至るプロセスを合理化することでワンストップサービスとして実現した木造の工法です。

「耐震構法SE構法」へのご相談はこちらです。

 

また構法を問わず、木造の構造設計から構造躯体材料のプレカットに至るスキームづくりに取り組む目的で「株式会社木構造デザイン」が設立されました。構造設計事務所として、「⾮住宅⽊造専⾨の構造設計」、「構造設計と連動したプレカットCADデータの提供」をメイン事業とし、構造設計と⽣産設計を同時に提供することで、設計から加工までのワンストップサービスで木造建築物の普及に貢献する会社です。

「木構造デザイン」へのご相談はこちらです。

 

株式会社エヌ・シー・エヌ、株式会社木構造デザインへのご相談は無料となっておりますので、お気軽にお問い合わせください。