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事務所は木造で建てる時代に。「9/29開催:大規模木造オンライン構造見学会」

  • 事務所は木造で建てる時代に。「9/29開催:大規模木造オンライン構造見学会」 -

近年、日本では非住宅建築における木造化・木質化が進んでいます。大規模木造においては構法の決定がポイントになります。選択する構法によって、構造設計から材料加工、コスト、施工等に大きな違いが生じます。木造の構造を理解する方法の一つが構造見学会です。

NCN主催で2021年9月29日に北海道で「大規模木造オンライン構造現場見学会」を開催します。今回はコロナ禍ということでオンラインでの構造見学会とさせていただき、現場からの構造躯体の解説に加えて、SE構法の概要や詳細について詳しくお伝えします。このコラムでは、その「大規模木造オンライン構造現場見学会」の概要、建物の設計内容、SE構法の事例やメリット、木造で事務所を実現するためのポイントをお伝えします。

 

<このコラムでわかること>

大規模木造オンライン構造見学会の概要

大規模木造オンライン見学会の建物概要

SE構法事務所山下機械店様事務所構造設計の特徴

・事務所木造化・木質化が進んでいる理由

・大規模木造として事務所SE構法で実現するポイント

・大規模木造(SE構法)による事務所の事例

・事務所大空間、大開口を実現できるSE構法の技術

SE構法のシステム化されたワンストップサービス

・まとめ

 

大規模木造オンライン構造見学会の概要

この度、有限会社山下機械店様及び関係者様のご協力により、『(有)山下機械店様事務所新築工事』オンライン構造現場見学会を開催することとなりました。

大規模木造計画に最適な、接合金物工法「SE構法」を最大限活用した、木造躯体を見ることができる機会となっております。

【参加者特典】

セミナー参加者へは、最新の木造事例や、大規模木造にまつわるQ&A等を全60Pにまとめた〈木構造ガイドブック〉を進呈します。

コロナ禍の中、どこからでもご参加いただけるオンラインセミナー形式となっておりますので、皆様お気軽にご参加ください。

開催日 2021年9月29日(水)14:00~16:00

開催形式 ZOOMウェビナー(参加費無料・事前予約制)定員300名

プログラム 第1部 物件解説及び、SE構法概要説明

      第2部 構造現場見学会

      ※全編ライブでお届けします。

注意事項 事前にご自身の通信環境に問題が無いか、ご確認ください。

     当日の電波状況により、配信映像に乱れが生じる可能性がございます。

     参加者様自身の映像や音声がセミナー中入ることはございません。

主催 株式会社エヌ・シー・エヌ

共催 株式会社木構造デザイン

協力 株式会社カムズ・コンストラクション

   物林株式会社

 

オンライン構造見学会のお申し込みは下記よりお願いします。

 

大規模木造オンライン見学会の建物概要

SE構法が幼稚園に適している理由

今回の「大規模木造オンライン構造現場見学会」の会場となるのは、北海道で建設中の事務所です。

SE構法の設計においては、計画段階から構造計画をご提案しながら、木造のメリットを検証しながら実務を進めることができます。

関連記事:耐震構法SE構法のプランニングがうまくいく設計の考え方を徹底解説

 

<「有限会社山下機械店様事務所新築工事」の概要>

・用途:事務所

・木造2階建(SE構法)

・延床面積497.72㎡

事務所や倉庫は、スパンが大きく、壁の少ないオープンな空間が求められるため、今までは鉄骨造で計画されることが多かった用途の建築です。木造で計画することで、コストを抑えることが可能になります。

事務所は、法27条による特殊建築物に該当しません。そのため、大規模建築物の主要構造部に関する法21条の規定に従い、高さ13m以下、軒の高さが9m以下および延べ床面積が3,000m2以下の場合は、耐火・準耐火建築物以外の建築物として建設できます。

木造で事務所を実現するための関連法規については下記の記事をご確認ください。

関連記事:木造で事務所を計画するための関連法規まとめ

 

SE構法の事務所「山下機械店様事務所」の構造設計の特徴

SE構法の事務所「山下機械店様事務所」の構造設計の特徴

SE構法であれば、事務所で求められるスパンの大きい空間にも対応できますし、架構をシンプルにすることが可能です。

今回の事務所におけるSE構法の構造設計の主なポイントは下記です。

1.SE構法は多雪エリアの積雪荷重にも対応可能

多雪地帯では積雪荷重をみておく必要があります。積雪荷重は、積もった雪の重さを意味します。よって積雪荷重は「屋根」に作用する荷重です。積雪荷重は地域によって異なりますので、必ず確認する必要があります。

今回の計画地は、積雪1.3mの多雪地域ながら、SE構法の技術により、軒高6.8m、2層吹き抜けの大空間を実現しています。

SE構法は多雪地域での設計実績も豊富にあります。詳しくは下記記事をご参照ください。

関連記事:SE構法の企業内保育所の事例紹介「元気ひろば保育園」

 

2.SE構法によるスパン9mの大空間

事務所のように鉄骨造で実現していた建築物をSE構法に切り替えるためには、大きな設計変更をすることなく、構造を成立させることが鍵となります。

事務所に求められる、無柱の大空間、大きな吹き抜け、高い階高など、木造としては難易度の高い空間でもSE構法であれば実現できます。

今回の計画ではSE構法の技術により、軒高6.8m、スパン9mの2層吹き抜け空間を実現しています。その大空間を支えるのは、梁せい700mm×梁幅150mm×長さ9mの大断面の構造用集成材の梁です。

SE構法は事務所の実績も豊富にあります。詳しくは下記記事をご参照ください。

参考ページ:SE構法の事務所兼倉庫の事例紹介「DAI3福島営業所」

 

オンライン構造見学会のお申し込みは下記よりお願いします。

 

事務所の木造化・木質化が進んでいる理由

非住宅における木造化・木質化が進んでいます。公共、民間建築物とも低層の建築物に積極的に木造化を進めていることは、将来の潜在的ユーザーや木造のファンを増やすうえで、合理的な方策であると言えます。

その主なポイントは下記の3点です。

1.SDGsや脱炭素社会、ESG投資

脱炭素社会に向けて、大規模木造の普及は推進する要素の一つになります。木造は建築時に炭素排出が少なく、木は炭素を固定し貯蔵する特性があるなど、「地球環境に優しい工法」として注目されています。

世界的に、ESG投資関連の投資額は年々増えていくと言われています。その潮流から取り残されないよう、森林と都市、それらをつなぐ木造・木材利用をリンクして活用していくのは有益なことです。

関連記事:大規模木造とSDGs・脱炭素・ESG投資の相性が良い理由

 

2.企業のメッセージとして木造化・木質化が必要な時代に

もはや「脱炭素」と無縁でいられる企業はありません。消費者も企業も、家計や事業活動につながる施策には注目します。木材を強く経済につなげるカーボンプライシング等は、無関心層が木材利用に興味を持つきっかけになる可能性があります。

関連記事:木造化が必須な時代に!発注者向け大規模木造のメリット解説

 

3.法改正

「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が公布されました。施行は2021年10月1日に予定されています。

2050年のカーボンニュートラル実現と脱炭素社会を目指し、「公共建築物等における木材の利用の促進に関する​法律」を改正したもので、公共建築物だけでなく民間建築物にも積極的に木材を活用し、森林の適正な整備や木材自給率の向上を後押しするものです。

公共建築物木材利用促進法の制定から約10年が経過し、国が2019年度に整備した低層公共建築物の木造化率が約90%に達するなど、木造化・木質化は確実に進んでいます。

関連リンク:「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律」の概要

 

大規模木造として事務所をSE構法で実現するポイント

SE構法の事務所兼倉庫の事例紹介「DAI3福島営業所」

事務所を木造(SE構法)で計画する場合のポイントと、鉄骨造と比較してのメリット、デメリットは下記です。

1.コスト

構造でSE構法を選択することで、基礎や構造躯体のコストが安くなります。外壁仕上げには住宅用サイディング、窓は住宅用アルミサッシなどを使うことで、建材費や施工費も抑えることができます。

参考ページ:「中大規模木造の建設費の概要とコストを抑えるポイント」はこちらです。

 

2.設計

事務所のように鉄骨造で実現していた建築物をSE構法に切り替えるためには、大きな設計変更をすることなく、構造を成立させることが鍵となります。3階建以下でスパンが10m以内のような計画においてはSE構法を採用することでコストを大きく抑えることができ、材料の納期も早いので工期も大幅に短縮できます。

参考ページ:「耐震構法SE構法と鉄骨造を徹底比較(設計編)」はこちらです。

 

3.材料

SE構法は木(構造用集成材)、鉄骨造は鉄(鋼材)がその構造フレームを支える材料になります。材の強さや音に関する面では鉄骨造が優れており、断熱性や気密性では木造であるSE構法に優位性があります。また地球環境に対する影響についても、木造は製造時のCO2排出量が少なく、CO2固定量も多いという利点があります。

参考ページ:「耐震構法SE構法と鉄骨造を徹底比較(材料編)」はこちらです。

 

4.耐久・耐火性

木造、鉄骨造共に長持ちさせるためにはメンテナンスが不可欠になります。耐久性については、SE構法(木造)は水に弱い、鉄骨造はサビに弱いという特性をふまえた設計、施工が求められます。耐火性については、耐火建築物あるいは準耐火建築物においても、SE構法も鉄骨造もそれぞれ対応が可能です。

参考ページ:「耐震構法SE構法と鉄骨造を徹底比較(耐久・耐火性編)」はこちらです。

 

5.施工

SE構法と鉄骨造を比較するときに、最も検討すべきことは施工の実現性とコスト差です。鉄骨造を今までのように設計、施工することが、鋼材価格の変動や職人不足などの構造的な問題により、困難になっています。SE構法は木造ですので、鉄骨造と比較して、住宅関連のインフラを活用することで施工者の確保や材料コスト、納期等に優位性があります。

参考ページ:「耐震構法SE構法と鉄骨造を徹底比較(施工・コスト編)」はこちらです。

 

6.工期短縮(特に地盤改良工事と基礎工事)

SE構法(木造)は、建物重量が鉄骨造あるいは鉄筋コンクリート造と比較して大幅に軽いことから、基礎断面を小さくすることができます。木造の基礎断面が小さいということは、主に下記の理由により工期短縮が可能になります。

・根切り底が浅いため、残土処分量を減らせる

・立ち上がり部分やフーチング部分の寸法が小さく、型枠や配筋量が減らせる

・作業量が少なく、工期短縮が可能になる(現場経費の軽減につながる)

関連記事:【動画で解説】SE構法の工事監理のポイント(基礎編)

 

オンライン構造見学会のお申し込みは下記よりお願いします。

 

大規模木造(SE構法)による事務所の事例

SE構法で事務所を計画するメリットは、木造では構造的に難しいと思われる建築物を実現できることです。代表的な事例は下記です。

大規模木造(SE構法)による事務所の事例 耐火建築物

1.耐火建築物

耐火建築物は、建築基準法上、最高水準の防火性能を有する建築物です。たとえ消火活動が実施されなかったとしても、想定される火災で建物が燃えた後も崩壊せず、自立し続ける性能をもつのが耐火建築物です。木造(SE構法)で耐火建築物を建設することは可能です。

関連記事:SE構法の事務所の事例紹介「ハウステックス東京本社ビル」

 

大規模木造(SE構法)による事務所の事例 木造4階建

2.木造4階建て

都市部の厳しい敷地条件の中、4階建ての計画において鉄骨造ではコストや施工に問題がある場合においても、木造(SE構法)が有効な選択肢となります。

関連記事:木造4階建てのSE構法の事務所ビルの事例紹介「ヤマサ製菓ビルハピア豊橋」

 

SE構法(混構造)の事務所の事例紹介「日新設計社屋」

3.混構造(木造+鉄筋コンクリート造)

全てを木造で成立させることが難しい場合、木造と鉄筋コンクリート造を組み合わせた混構造として、それぞれの構造の長所を併せ持つ建築物を建設することが可能です。

関連記事:木造と鉄筋コンクリート造の混構造を徹底解説

 

事務所の大空間、大開口を実現できるSE構法の技術

SE構法で大規模木造を計画するメリットは、木造では構造的に実現が難しいと思われる建築物を実現できることです。代表的な技術的ポイントが下記です。

トラス

1.大スパン(トラス)

大スパンの空間を計画するにあたり、単純梁の構造の場合だと、特注材製作による納期、搬入が可能かどうか、コストアップになるなどの問題で、現実的に単純梁を採用することができないことが多いです。一つの選択肢としてトラスは有効な設計手法です。

関連記事:耐震構法SE構法によるトラスで大空間を実現する

 

大スパン(張弦梁)

2.大スパン(張弦梁)

SE構法では一般的に流通している中断面の構造用集成材と鋼材ロッドを用いて張弦梁を構成することで、大断面の特注材を用いるよりもコストダウンを実現し、軽快な印象の大空間を実現できます。

関連記事:耐震構法SE構法では張弦梁を採用して軽快な印象の大空間を実現できる

 

店舗、事務所、倉庫、福祉施設等の非住宅の木造化で期待のJAS構造材

3.大空間、大開口

SE構法を構造スペックをうまく活用することで、木造の在来工法では実現が難しい大空間、大開口、大スパン、木造耐火などを実現することができます。

関連記事:SE構法による大開口、大空間、大スパン、木造耐火の事例まとめ

 

SE構法のシステム化されたワンストップサービス

SE構法のシステム化されたワンストップサービス

美しい木構造による建築物は、企業イメージの向上にも貢献できます。木構造として最適な工法が「耐震構法SE構法」です。

SE構法の構造スペックをうまく活用すると、木造では実現が難しい大空間、大開口などを実現することができます。SE構法であれば、施設建築で求められるスパンの大きい空間にも対応できますし、架構をシンプルにすることが可能です。

SE構法は、全棟構造計算を実施する構造システムですので、意匠のデザインに合わせて構造計画を決定することができます。

SE構法は、独自のSE金物を使用した断面欠損の少ない構造によって柱と梁とを接合し、優れた耐震性能を実現しています。SE構法は表面にネジ切り加工を施した通常のボルトの約2倍の強さを持つSボルトを木材にねじ込み、高強度のSE金物との組み合わせにより、耐震性の高いラーメン構造を実現しています。

非住宅のプロジェクトを木造で計画する際には、選択した木造の工法に関わらず、「木造の構造設計」と「構造躯体材料のプレカット」というプロセスが必要になります。

SE構法で大規模木造の設計を進める際には、初回相談から確認申請提出までの時間軸は、目安として最短で3ヶ月程度必要となります。

構造設計側の図面作成や構造計算の他に、意匠設計側との調整も必要です。確認申請の対応やプレカット関連業務も重要な要素です。

SE構法は「木造の構造設計」と「構造躯体材料のプレカット」そして施工というプロセスを合理化することでワンストップサービスとして実現した木造の工法です。

SE構法が持つ構造スペックをNCNの構造設計スタッフは熟知しておりますので、構造計画の相談においてはレスポンスよく回答、提案しています。空間やデザインの可能性を広げるためにも早めの相談がおすすめです。

大規模木造では工法に関わらず、「木造の構造躯体の施工の担い手」を確保する必要があります。SE構法であれば、構造躯体の施工だけをSE構法登録施工店に依頼する「建て方施工」という方法で、施工会社選定の選択肢が大きく広がります。

構造材の確保においては、国内トップクラスの集成材メーカーや合板メーカーと長年にわたって継続的に取引実績があり友好的な関係を築いているため、ウッドショック のような事態に直面しても密な連携により、同業他社と比較して材料の調達はしやすいです。

関連記事:SE構法はワンストップサービスが魅力!各プロセスごとに徹底解説

 

オンライン構造見学会のお申し込みは下記よりお願いします。

 

上記以外にも、NCNではイベントを企画しています。

次回のオンライン構造見学会は、木造による耐火建築物の保育園です。

・開催日 2021年10月12日(火)14:00~16:00

・開催形式 ZOOMウェビナー(参加費無料・事前予約制)定員300名

お申し込みは下記よりお願いします。

 

まとめ

NCNでは、大規模木造に取り組む設計者・施工者のために「大規模木造オンラインセミナー」を開催しています。大規模木造に関するさまざまなテーマをオンライン形式で皆様にお届けするセミナーです。

興味があるテーマのセミナーを自由に選択していただき、受講することが可能です。毎回、テーマを変えて大規模木造に関する情報提供をさせていただきます。本セミナーは下記リンクより動画で視聴することが可能です。

動画の視聴はこちらです。

※一部動画の視聴には無料の会員登録が必要となります。

 

NCNは構造設計から生産設計(プレカット)までのワンストップサービスが強みです。計画段階からご相談いただくことで、構造設計から材料調達までを考慮した合理的な計画が可能です。

集成材構法として実力・実績のある工法の一つが「耐震構法SE構法」です。SE構法は「木造の構造設計」から「構造躯体材料のプレカット」に至るプロセスを合理化することでワンストップサービスとして実現した木造の工法です。

関連:「耐震構法SE構法」へのご相談はこちらです。

 

また構法を問わず、木造の構造設計から構造躯体材料のプレカットに至るスキームづくりに取り組む目的で「株式会社木構造デザイン」が設立されました。構造設計事務所として、「⾮住宅⽊造専⾨の構造設計」、「構造設計と連動したプレカットCADデータの提供」をメイン事業とし、構造設計と⽣産設計を同時に提供することで、設計から加工までのワンストップサービスで木造建築物の普及に貢献する会社です。

関連:「木構造デザイン」へのご相談はこちらです。

 

株式会社エヌ・シー・エヌ、株式会社木構造デザインへのご相談は無料となっておりますので、ウッドショックでお困りの方もお気軽にお問い合わせください。